精神疾患を患った人間がとあるアイドルと出会って人生が変わった話



これは精神疾患を患い、職も失い、欲も失い、毎日「死」を考えていた特になんの一芸もないただのオタクである私が、とあるアイドルVtuberに出会って人生が変わった話。
正直、具体的な病名やその時の気持ちを晒すのは恥ずかしいけれど、有耶無耶にしてこの気持ちが伝わり切らなかったら悔しいのであえて書こうと思う。
不快な思いをさせてしまうかもしれないし、今精神が不安定な方は読まないほうがいいかもしれないので、そこは自己判断でお願いします。


まず、私が精神疾患を患うまでの過程を話していこう。

約2年前、至って健康だった私は突然、日常生活に支障をきたすほどの月経困難症を患った。
それは仕事中気を失って倒れそうになったり、あまりにも酷い子宮の痛みで長時間泣き叫んでしまうほど。
もちろん市販の薬は効かないし、大きな病院で処方してもらう薬を飲んでもなかなか改善されなかった。



そして、次第に仕事に穴をあけてしまうことも増えた。
当時の職場には異性ばかりだったが
「無理をしないで」「自分の身体を最優先に」
と優しく声をかけてくださる方ばかりで、
それがさらに私の罪悪感を大きくさせた。

もともと私は物心がついた時から自分に自信がなく
「誰かの役に立たなければ」
「必要とされるような人間にならなければ」
という気持ちが強い人間だった。

なんとか自分の中で誤魔化してきただけで昔からそういった病(精神疾患)の切れ端をずっと心の中に持ち続けて生きてきたんだろうなと今では思う。自分はとても弱い人間である。


ほとんど仕事に行けなくなってしまった私は、
毎日ベッドの中で罪悪感に包まれ、
生きていてもいい理由がわからなくなり、
ついに通販サイトで紐を購入した。


紐が入った段ボールを開封し、紐を目にした時のあの瞬間の感情を、私はきっとこれからも忘れることはないだろう。

その後毎日それを試みたが、ここまで来ても私はどうやらそれを実行するほどの勇気がないようで、それでまたさらに罪悪感が大きくなった。
その度「上手にできなくてごめんなさい」と泣いた。


数日経ったある日、母親に仕事や今後の生活についてどうしていくんだと叱られた。
もう立派な大人である私に対して母親がそう叱るのは当然である。
だが、当時の私はそう叱られても
「このままじゃダメだ!仕事に行こう!」
なんて、そう簡単に切り替えられるわけもなく、
ただ泣きながら謝った。母親はその場を離れた。


実はその場には母親の婚約者がいたのだが、
何を思ったのか私はその後その人に、
今自分が抱えている感情、毎日紐に首をかけている事実も、隠すことなく全てメッセージで伝えた。
何故あの時あんなことが出来たのかはいまだによく分からない。
自分の中にあった人間としての生存本能が働いた(働いてしまった)のか。

その後、数時間前腹を立てながら家を出て行った母親が
泣きながら玄関の扉を開け、優しく私を抱きしめた。
私のことが世界一大事みたいに。

その時「ごめんね」と言われて、またとてつもない罪悪感に包まれて、消えなくちゃと思ってしまったことは今後も母親には明かせないし、
「1人じゃないよ」と言われて、こんなもの(娘)(失敗作)を抱えさせてしまってごめんねという罪悪感であの時涙が溢れてしまったことも明かしたくない。



そして私は母親に連れられて病院に行き「重度の躁鬱」と診断を受けた。
処方された薬を飲み、通院し、息をしていた。
幻聴、幻覚、迷走神経反射、不眠、食欲不振等々のさまざまな症状はもちろんすんなりよくなるものではなかったし、
「はやく消えなくては」と焦る気持ちや、無意識にしてしまう自傷行為もなくなることはなかった。
同じ病を患っている人はよく分かるかもしれない。

それでもだんだんと迫ってくるタイムリミット。
人間は息をするだけでお金がかかる。働かないと生きていけない。
でも、そう簡単に「よーし!働くぞ!」なんて切り替えて働けるほどの元気が出てくれるわけもなくて。
いや、働けよと言われればその通りですとしか言えないし、同じ病を患いながら一生懸命働いている人もいるだろうけど…はい…

まあそうしてうだうだと
「どうしよう」「でも外が怖い」「もういっそのこと」
とまたベッドの中でいっぱいの罪悪感に包まれて眠れずにいた今年の春。
ちょうど動画サイトのおすすめ欄にこの1本の動画が流れてきた。


これが彼、ホロスターズに所属しているVtuber、花咲みやびとの出会いである。

もともとASMRが好きだった私はこの普段あまり見かけない「生活音垂れ流し」の部分に惹かれた。
連日2時間程度の睡眠しか取れておらず寝不足だった私は、初めましてではあったが彼が頼みの綱だった。


結果、めちゃくちゃすぐ寝れた。

声が優しすぎる。すっごい落ち着く。
めちゃくちゃ安心する。(個人の感想です)


正直本当に聴き始めてすぐ眠ってしまったので、
その時それ以外に動画の内容に対して感想を抱いたかどうかとかは思い出せないが、そんなふうに思いすぐにチャンネル登録したことはしっかり覚えている。


それから私は彼の配信アーカイブを少しずつ観ていった。生配信を覗いたりもした。
どうやら彼は、ホロライブプロダクションの男性Vtuberグループであるホロスターズでアイドル活動をしているらしい。


まだ彼に出会って4ヶ月程度の私が彼のことを語る資格はないと思うが、4ヶ月前こうして彼に出会ったことで私の人生は確実に変わり、こんな私にも明確に生きたいと思える理由ができた。


その過程と、この記事を書くことにした1番の理由である「彼に感謝の気持ちを伝えたい」というわがままな願いを叶えるためにこの続きを書かせてほしい。


でも、直接彼にこの気持ちを伝える勇気が今はないので、本人に届くか届かないかわからないこの場所でその想いを綴るこんな勇気のない私をどうか許してほしい…

(今更ではありますが、新規オタクの拙い文章が続きますので、昔から花咲みやびやホロスターズを支えてきた古参である皆様や、古参ではなくとも日頃彼らを支えている皆様は、ここからは更に不快な思いをさせてしまう可能性があるため嫌な予感がする方はブラウザバックを推奨します。ここまで読んでくださった方々、もしいらっしゃいましたらありがとうございました。)


ではまず、花咲みやびに出会って人生が変わったその過程について、またここからつらつらと書かせていただこう。



私は車の免許を持っていなかった。
理由はシンプルで、運転することが怖いし別に電車や徒歩でいいじゃんと思っていたから。
しかし病気を患った後田舎に引っ越すことになり、
次の仕事を探す際には車での通勤しかないと薄々気づいてはいた。

でも運転なんて出来ない…怖い…
中学生の時ゴーカートすら出来なかったし…
車校とか…怖いし…人とか…怖いし…

と、まあ現実から目を背けていた。


でもそれは、花咲みやびに出会う前の自分である。

花咲みやびに出会いたての頃、一番彼に対して感動したことは「ホロスターズ」に対しての想いがとても強いことである。

特に、彼の活動を追い始めた当初リアルタイムで観ていたこの配信は私にとって思い出深い。

大まかな言い方にはなるが、彼はこの配信の雑談の中で夢や目標について語っているのだが、
リスナーさんが
「5年後どうなっていたい?」
と聞くと、彼は
「ホロスターズでいたいかなぁ」
と笑いながら答えた。

その時彼は、いわゆる夢というものがあまりパッと浮かばないと申し訳なさそうに話していた気がするが、リスナーさんにそう聞かれて一言目で個人的で具体的な夢を語るのではなく「ホロスターズでいること」と答えた彼が、私にとっては凄く印象的で魅力的に見えた。


彼はホロスターズのことが、ホロスターズの仲間のことが、本当に大好きで大切なんだと思う。
その想いは、この配信だけではなく過去の配信アーカイブを見ていても物凄く感じていたことだ。
そしてこの発言をリアルタイムで聞いてそれが確信に変わった。


そして私は、花咲みやびというアイドルが少しでも長くホロスターズの仲間と「ホロスターズ」でいられるように、少しでもその応援ができるように、前に進みたいと思ったのだ。

「キラキラとしたものを見せなくちゃいけないのに(パッとした夢や欲求がなくて)申し訳ない」と言っていたのをよく覚えている。あれも印象的だった。

でも、私から見れば彼はキラキラ輝いていた。
だから、もっとそのままその場所で輝き続けてほしいと思ったし、これからも彼が続けたい活動を続けられるように、あわよくばもっと輝いてほしいとも思ったのだ。



その後私は勇気を出して車の免許も取得し、無事次の仕事も見つけることが出来た。


ご飯を飲み込めない時もある、眠れない時もある、悪夢も見る、幻覚だってまだたまに見るけど、でも不思議と心はちゃんと元気なのだ。
確実に一歩ずつ前に進むことが出来ている。
彼に出会って人生が変わったのだ。

勇気を出してベッドの中から出て、這いつくばりながらでも追いかけたいと思わせてくれるあなたがいたからここまで来れた。本当に感謝している。


立ち止まっていた私の一番星になってくれて、
私にとって見つめ続けていたい星になってくれてありがとう。

いつか面と向かってあなたにこのありがとうを伝えられたらいいな…恥ずかしいけど…


こんな長くて自分語りばっかりな拙い文章を最後まで読んでくれたそこのあなた、ありがとう。
誰目線だよって感じですが、あなたにもこんな素敵な出逢いが訪れますように。



おわり


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