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ドリームクルーズ 5戦目(3歳未勝利)  観戦記


過去のノート

はじめに

 2024年5月4日、ゴールデンウィークまっただなかの喧騒に湧く東京競馬場で、バヌーシー所属の出資馬・ドリームクルーズが5戦目を走りました。条件は東京芝1600。これまで、東京芝1800と中山芝1600をそれぞれ2回ずつ走りましたが、東京マイルは始めてとなります。鞍上は前走で始めてコンビを組み、素晴らしい逃げを見せてくれた横山武史騎手。ドリームクルーズにとって継続騎乗は始めてで、同じジョッキーと走ることができるのは心強いです。
 
 ここまでの戦績は、直近3戦で4着→3着→2着と、1つずつ確実に着を上げている状況。こうなると、もうあとは1着しかありません。いよいよ明日はドリクルちゃんが勝ち上がるぞと、ウキウキな気持ちでいた金曜日、バヌーシーから1通のメールが届きました。

え?え?え?

ちょ、まっ、うそ!!??
ええええええーーーーー!!??
やったあああああああああああああ!!!!!!

 当たってました、口取り式

 5月4日当日、夏を先取りしすぎる太陽のせいで、30度に迫ろうという気温のなか、さすがにネクタイまでは締めませんでしたが、ジャケットを羽織って革靴も履いて、いかにも暑苦しい格好で府中に向かいました。すべてはフォーマルな服装が求められる口取り式のためです。

 分割口数が多く、他のクラブよりも出資者の人数が多いため、当選するのは都市伝説とまで言われるバヌーシーの口取り式。まさか、勝ち上がりが確実視されるタイミングで当たるとは。こうなると勝手に勝利を約束された気になります。運命の日なんだなと。

 結果は・・・

netkeibaより

 うそやん。2着。自分の思い込みと現実は関係なし!前走はとにかく悔しかったですが、今回はしばらく呆然としてしまいました。

レース回顧

ラップグラフ

集計:3歳未勝利(東京芝1600良)4月~5月開催の直近10戦+今回

 これは、過去4月、5月に東京芝1600良で開催された3歳未勝利戦のレースを、10戦分集計してグラフにしたものです。黄色が今回のレースです。逃げたドリームクルーズがラップを作っているので、分析がしやすいです。

 中盤までは平均よりもやや遅いペースで進み、ラスト3Fの瞬発力勝負となりました。鞍上の横山武史騎手は、またしても理想的な逃げを打ったと思います。正直、これで負けるなら仕方ない内容のラップです。

 ドリームクルーズの能力としては、前走、中山マイルでタフな展開を2着に逃げ粘ったあたり、母方のダイワメジャー影響が強そうだと思っていました。しかし今回は、6F目(ラスト3F目)のギアアップの加速力が素晴らしいです。このあたりに、父エピファネイア経由のシーザリオの血を感じます。どうやら、瞬発力のシーザリオと持続力のダイワメジャー、両者の良いところをハイブリッドで受け継いでくれているようです。

序盤

 ゲートに課題のあったドリームクルーズでしたが、前走では完璧なスタートを決めて逃げてみせました。今回はというと、見事にダッシュがつき、内枠のなかでは半馬身ほど速く飛び出しました。ゲートの懸念はほぼ解消されたのではないでしょうか。武史騎手も先手を取るべく促し、さらに前へとポジションを上げます。

 しかし、すぐ隣の2番が内から盛り返してきて、ドリームクルーズに並びかけます。どちらがハナに行くのか。結局は譲られる形でドリームクルーズが先頭に立ちました。2戦続けての逃げです!

栗色のアタマと赤い帽子が先頭を切る

中盤

 ドリームクルーズは、後ろからマークされても怯える素振りはなく、淡々と自分のリズムで走ります。すっかり頼もしい競走馬になりました。

 臆病なところがあるのは周知の通りですが、そういえば育成時代に幼馴染のスマイルコレクターが突拍子もない動きをしても、平然とマイペースを貫くところがありました。初モノに弱い一方、既知のことにはまったく意に介さない図太さは、逃げというシンプルな戦法にマッチしているように思います。

終盤

 直線に入り残り600m。ドリームクルーズとそれに追いすがる7番とのマッチレースとなりました。ラップグラフで見たように、ドリームクルーズはここでグンと加速して7番を置いていきます。400mを切ってもその差は縮まらず、いよいよ勝利の瞬間が近づいて来るようでした。

 ただ、300mあたりでドリームクルーズは一杯になったでしょうか。急に減速して7番に並びかけられます。それでも併せ馬の形で抵抗を続けていましたが、残り100mで相手の勝負根性が上回りました。ドリームクルーズは最後まで差し返す気力を見せてくれましたが、またもや悔しい2着となりました。

4コーナーを先頭で回る
勝負のラストスパート!!
7番を振り切ることができない
差し返す気合
結果は残念だけど、素晴らしい走りだった

感想

 刻一刻と近づく3歳未勝利戦のリミット。来月からは下の世代の新馬戦が始まり、だんだん追い立てられるような気になります。休み明け4戦を続けざまに戦って、能力的には十分なはずなのに、勝ち上がれなかったのは痛いです。続戦するにしても、少し休みを取るにしても、相応にリスクがあります。陣営の判断を信じるのみです。

写真館

パドック


返し馬


レース後

おわりに

 横山武史騎手が主戦ぽくなったのは朗報です。エフフォーリアとのコンビは未だに忘れられません。積極的な騎乗ぶりが光る騎手ですので、これからドリームクルーズが逃げ・先行を極めていくようであれば、彼のような騎手はひとつの理想だと思います!

 何とか1勝を!

 これからもよろしくね、ドリームクルーズ!!

使用機材

カメラ CANON EOS R10
レンズ RF100-400mm F5.6-8 IS USM

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