『Chage Live Tour 2018 ◆CRIMSON◆』ライブ映像レビュー~Chage目線とファン目線の両方を堪能~

11月28日に発売となったChageの還暦&ソロ20周年ツアー『Chage Live Tour 2018 ◆CRIMSON◆』のBlu-ray/DVD。
セットリストは、全曲収録。長いキャリアの中で生まれた名曲が揃うベストセレクションだ。

1.GIVE&TAKE
2.CRIMSON
3.天使がくれたハンマー
4.アイシテル
5.まわせ大きな地球儀
6.TOKYO MOON
7.月が言い訳をしてる
8.waltz
9.Viva! Happy Birthday
10.もうひとつのLOVE SONG
11.ふたりの愛ランド
12.東京doll
13.赤いベッド
14.equal
15.たった一度の人生ならば
16.終章(エピローグ)
アンコール
17.[7]
18.Windy Road
19.トウキョータワー

まさにチャゲ&CHAGE&Chageである。

サブテーマとしてあるのがライブツアーのロゴにもなっている東京タワー。
実は、東京タワーは、Chageと同じ1958年生まれ。
つまり、東京タワーも今年の12月で、還暦を迎える。

そして、Chageのソロデビュー曲が「トウキョータワー」。
ソロデビューライブツアーで観客の大合唱を呼んだのも「トウキョータワー」。

それだけに、この還暦&ソロデビュー20周年ライブツアーのセットリストが「トウキョータワー」のイントロに始まり、「トウキョータワー」の大合唱で終わるのは、必然だ。

ライブツアー前から話題になっていた「小骨」は、デビューツアーのときにChageさんがファンの大合唱に参加できなかった心残りであったことも、今回のライブ映像で明かされている。

「トウキョータワー」の大合唱だけが見どころではない。

このライブツアーは、デビューツアー『Feeling Place』のセットリストが軸にもなっている。
比較をされるのも承知で組んだセットリスト。
その心は、ソロ活動が20年に達し、しっかりと準備し、数々のライブ空間を作り上げて、観客との距離感も縮まった現在のChageを見せるためだろうか。

この20年間でChageとファンの関係は、どんどん成熟していった。
ライブを重ねるにつれて増えていく振り付け。
ファンの反応を待つ歌唱の間や、ファンを盛り上げる渾身のロングトーン連発。
ファンとの合言葉での掛け合い。
「ふたりの愛ランド」に象徴されるファンとのデュエット。
そして、「トウキョータワー」に象徴されるファンとの大合唱。

楽曲やライブパフォーマンス、ファンサービスを含めたすべての面で進化したChage。
そして、その象徴がラストで20年間の感謝を込めて、Chage自ら観客に語りかけながら、一緒に「トウキョータワー」を大合唱する至高のライブ空間だったのだろう。

さらに、忘れてはならないのがファンとスタッフが仕掛けた、赤い紙飛行機を飛ばすサプライズ。
Chageに内緒で仕掛けたドッキリ級のサプライズは、ライブツアー初日で見事に成功し、Chageを驚かせた。

このライブ映像は、Chage目線とファン目線の両方を堪能できるよう、ステージ側からも、観客席側からも撮影されている。
つまり、Chageから見たファン、ファンから見たChage、ファンから見たファンといった多方向からの視点がある。

このライブ映像を観て最も感じるのは、Chageとファンが限りなく家族に近い関係にまで成熟した温かく心地良い空間である。

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