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ASKA参加のゴールドリボン基金チャリティーコンサートレビュー

やっとゴールドリボン基金のチャリティーコンサート『TOKYO SYMPHONIC WAVE 2022』配信を視聴できました。

ASKAさんとチャリティーと言えば、セーブ・ザ・チルドレンへの支援がお馴染みですね。チャゲアスの「Sons and Daughters」やASKAソロの『僕にできること』なども生まれました。
厚生省とタッグを組んで、豪華アーティスト7人を集めたチャリティーソング「僕らが生まれたあの日のように」も有名ですね。

今回、京都フィルハーモニー室内合奏団特別交響楽団の演奏とあって、オープニングでは荘厳な演奏で雰囲気が高まります。

まず先頭を飾るのは八神純子さん。ASKAさんと同年代のシンガーソングライターで、デビュー当時からの友人ですよね。
ASKAさんがコンピュータの打ち込み音楽を取り入れた裏には八神さんとの交流がきっかけだった、と聞いたような気がするのですが、記憶が確かではありません。

八神純子さんの楽曲は、「みずいろの雨」くらいしか知りませんでしたが、今回のコンサートでは、最後に歌った「Mr.ブルー~私の地球~」に魅かれました。1980年発売のヒット曲なんですね。
地球への愛を歌ったスケールが大きすぎる楽曲で、八神さんの情感のこもった歌唱が心に響きました。

披露した3曲は、「みずいろの雨」「パープルタウン」「Mr.ブルー」と色の三部作になってるんですね。

Mr.ブルー ~私の地球~ 八神純子 【ヤガ祭りで Stay Home】

続くタケカワユキヒデさんは、ゴダイゴのメンバーでシンガーソングライターとしても有名です。昔から音楽番組でよく観ていたので、私にとってもお馴染みのスターです。
ラストで歌った「ビューティフルネーム」は、1979年の曲ですが、いつ聴いても古さを感じさせない名曲ですね。J-POPのはしり、と言っても過言でないくらい。

タケカワさんは、英語の発音やメロディーが素晴らしいな、と感じて調べてみると、東京外国語大学卒なんですね。あの時代に、ここまで英語と日本語をミックスしたJ-POPを制作していたのもうなずけます。持ち味を存分に生かしたからこその大ヒット連発だったんですね。

ゴダイゴ「 ビューティフル・ネーム」

その後に登場した幸田浩子さんは、東京芸術大学声楽科を首席で卒業という天才ソプラノ歌手。
ラストで歌った「ヴェルディ:オペラ『椿姫』より “ああ、そは彼の人か~花から花へ”」には驚きました。

主人公が憑依したような情熱的な歌唱。私は、終始固まって画面にくぎ付けになってしまいました。
J-POPと全く分野が異なるオペラが1つのコンサートの間に入ってくるのは、大きなインパクトがあっていいですね。

ヴェルディ:歌劇《椿姫》

オペラの後は、再びJ-POPに戻って尾崎裕哉。ご存知のとおり尾崎豊さんの長男です。
「I LOVE YOU」も、限りなく尾崎豊さんに近い歌声でよかったのですが、私はラストで歌った自作の「Lighter」に彼の才能を感じました。
儚さと憂いを帯びた哀愁ある声質は、父親譲りの才能で、その声質を生かした楽曲に仕上げてますね。
今後のアーティスト活動が楽しみになりました。

尾崎裕哉 『Lighter』

そして、満を持してASKAさんの登場。
いきなりナンバー1人気曲の「PRIDE」です。かつて、テレビ番組で少女の難病を完治させた名曲として紹介され、今では伝説となっています。
多くの人々を救ってきた名曲なので、このコンサートに最もふさわしいでしょう。

続くは湾岸戦争時に制作したという「君が愛を語れ」。ロシアのウクライナ侵攻やコロナ禍の中で、将来が不安な世界情勢の中、この楽曲が歌い上げる愛は、多くの人々の救いになるでしょう。

そして、ASKA&横浜少年少女合唱団で歌い上げる「歌になりたい」。ASKAさんがマイクに声が入らない立ち位置になっている少年少女に気づき、立ち位置を自ら調整に入ったところの心遣いは素晴らしいですね。

「歌になりたい」が描く世界も、このコンサートにぴったり適合しています。
もし、自分たちに役目があるのなら、自らの意識を表現する歌になりたい。歌になって、いつまでも、聴く人々のそばに寄り添いたい。

横浜少年少女合唱団の歌声は、未来への希望を純粋に表現してくれていますね。

ASKA「歌になりたい」

本編が終了後、アンコールのような形で「SAY YES」を披露。タケカワユキヒデさんの指令とのことです。
クラシックのコンサートで、こんなアンコールはこれまで存在したことがあったのでしょうか。
少年少女の立ち位置調整とともに、こうやって予定調和を壊してくASKAさん。
まさに生のステージならではの魅力が溢れていました。

このコンサート配信は、2022年6月7日21:00まで行われています。
チケット購入URL:https://l-tike.zaiko.io/e/tokyosw2022


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