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能力級(2018年8月版)

数年前にアメブロで書いたと思いますが、私が小学生の頃、中日スポーツさんがおそらく独自の評価として、選手名の下に白ヌキ数字を掲載しておりました。それが「能力級」と呼ばれるものです。当時からのその形態はいつまで続いたのかは記憶にありませんが、あの「能力級」は自分にとってかなり参考になったし、選手評価のイメージは今でもアレが私の根底にあります。

❶は、彦坂郁雄と野中和夫のみ。
❷は、北原友次、加藤峻二、中道善博、国光秀雄、黒明良光、今村豊ら、その他数名のみ。
❸は、当時で言う四大レースの常連組。俗に言う記念級の選手。
❹は、❸には及ばない記念クラスの選手、一般戦の主力格の選手。
❺は、❹には及ばないA級選手とB級上位の選手。
❻は、B級選手。
❼は、C級選手とデビュー約1〜2年の新人選手。

正確な基準はおそらくなかったと思います。当時の中スポ記者の独断なのかどうかは不明ですが、数字が変わることもあったのでイメージの世界で記者かデスクが決めていたんだと思います。

それを今回、inya流でやってみます。SG常連の上位選手、今回は25人に絞りました。イメージの格付けですけど、過去の自分がそうだったように歴の浅い競艇ファンにとってはすごく役に立つのかなと思い、有料で投稿させていただきます。

※アメブロで公表した選手ランキングとは主旨が若干異なるため、順位にやや矛盾が生じますがご了承ください。

峰竜太❶
今や人気、実力ともに不動の首位の座を奪取。スピードや巧さという言葉では言い表せない「競艇力」を身につけた。すべてにおいて◎。徐々に時間をかけて築きあげた「競艇力」はそう簡単には崩れない。

茅原悠紀❶
潜在能力は類を見ない。ズバ抜けた旋回力は桐生順平を凌いでトップ。コースを問わず、見せ場を作れる数少ない選手で追い上げもきく。イン戦など、たまに想像し難いスタートミスをするところだけがネック。

白井英治❷
師匠である今村豊譲りのクリーンな走り。瞬時の判断力と緻密なレース運びは超一流で、他のSG戦士と比較しても巧さは際立つ。基本のスタイルは差し、特に2コースを走らせれば彼の右に出る者はいない。

瓜生正義❷
とにかく浮き沈みが少ないオールラウンドプレーヤー。同期の女王・横西奏恵(2012年に引退)は彼のことを天才と認めつつ、相当な努力家だと評していたのを思い出す。小さな巨人は今もなお進化を続ける。

桐生順平❷
ターンスピードは茅原悠紀とともに他を圧倒。道中での逆転シーンは実に鮮やか。ただ、逆に1マーク即決力は物足りないとも言える。将来的に艇界を背負って立つ逸材なだけにさらなる飛躍を期待したい。

菊地孝平❷
スタート一本からコーナーで勝負するレースが増えた。そしてその精度も上がりつつある。競りに強いとは言えないまでも以前よりも買える選手になった。さらなる飛躍が楽しみ。まだまだ伸びしろはある。

井口佳典❷
若さとスタート力でトップレーサーに登り詰めた後はしばらく低迷していたが、ここ数年で一回り大きくなった印象を受ける。勢いで勝つ走りから粘り強さと確実性のある走りへと転身。NEW井口はしばらく安泰か。

毒島誠❷
素直さや謙虚さがインタビューなどから伺える。レーサーとしての資質とともに人としてもトップレーサーに相応しい逸材。今、壁にぶち当たっているが、それを乗り越えた時は峰や茅原以上の存在になるか。

池田浩二❷
艇界1、2を争うテクニシャンはとにかく舟券の対象から外せない。絶対的な強さは薄れてしまったものの、出ていない時でも何とかする稀少価値のある個性派レーサー。もう一度、絶対的地位への復活を願う。

太田和美❷
かつては怪物くんと呼ばれたその名の通り、ベテランの域に達してもなお年齢を感じさせない走りは尊敬に値する。松井が王者ならこちらはやはり怪物。潜在能力の高さはこちらのほうが上かも。

石野貴之❷
早い時期に父親(美好・2009年に引退)を超え、イン逃げ率の高さから「石野信用金庫」と呼ぶ記者もいたほどイン戦の信頼度は高い。近年はエンジン仕上げにやや苦戦気味だが、波に乗った時の強さは艇界屈指。

篠崎元志❷
やや低迷している今でも、旋回の巧さは随所に見られる。売りはそのターン。艇王と呼ばれた同郷の大先輩・植木通彦(やまと競艇学校・現校長)のターンを超え、魅せるレースに磨きをかけてほしい。

松井繁❷
今、何をすべきかを把握してそれを確実に実行する力、そして失敗をすぐに修正する力は群を抜いている。若手とのスピード差は明白でエンジン出しも平均レベルながらSG戦線で活躍し続けている理由はそこにある。

今村豊❷
艇界の宝。競艇66年の歴史の中で、その発展に最も貢献した選手と言っても過言ではない。多くのスター選手がピークを迎えたのち徐々に衰退していくのが当然の世界で、彼ほど超一流のレベルで活躍を続ける選手はいない。

笠原亮❸
実直な性格はレースにも表れている。粘り強い走りで舟券の対象から外しづらい。インも巧いがアウトに行くほど存在感を発揮するところ、地元よりお隣り蒲郡で無類の強さを発揮するところなど不思議さも魅力。

岡崎恭裕❸
スター性は十分。その実力からすればSG1勝は物足りない。相手が止まって見えるのか?とツッコミたくなるほどアウトからの捲り差しは絶品。物怖じしない性格は大舞台向きで、人気薄でこそ買いたい選手。

前本泰和❸
20代後半あたりから一般戦でVを量産、以降は着実に成長し、今の地位を築き上げた。ペラ制度変更後も平均してエンジンを仕上げる。その整備、調整技術は艇界で3本の指に入るだろう。クリーンなレース、腕も確か。

新田雄史❸
器用なイメージ。すべてにおいて及第点が付く。それでいてココ一番ではスタートも行くし、勝負どころでは結果も出す。同期のライバル篠崎元ほどの花はないが、しぶとさと安定感はこちらが上。

平本真之❸
枠に関係なく見せ場を作る。一番評価できるのは道中の粘り強さで、特にターンマーク際の巧さは絶品。イン戦の技術も高い。順調な成長を遂げるも今はやや停滞期か。ここからが本当の意味での勝負だろう。

寺田祥❸
デビュー期から器用な立ち回りは目を引いた。逆に器用さが仇となって即決力を鈍らせる結果となったが、それが彼の持ち味でもある。念願のSG制覇以降は風格を感じさせる堂々たる走り。舟券信頼度もアップ。

田中信一郎❸
若い頃から完成度の高いモンキーで他を圧倒してきた。全体のターンレベルの上昇によってコーナー戦でのインパクトは薄れた。しかし、旋回テクニックと要所を心得た走りでまだまだ踏ん張る地力はある。

秋山直之❸
ターンでファンを魅了できる貴重な存在。スピードだけでなく、注目すべきは握る位置とタイミング。絶妙な駆け引きでどんな相手でも沈めてきた。このまま無冠で終わるのは実に惜しい。まだチャンスはある。

田村隆信❸
銀河系と呼ばれた85期の中でも頭一つ抜けた存在でタイトル奪取も早かった。近況はパワー面で苦戦するシーンが目立つ中、大敗を避けつつ何とかSG戦線に踏み止まっている。それができるのも潜在能力の高さの証。

吉川元浩❸
すべてを兼ね備えたオールラウンドな選手として、松井繁や池田浩二と並んで一時代を築いたと言っても過言ではない。爆発力はもうない。ただ存在感は十分で、気配的なアドバンテージがあればSGでもV圏内。

中島孝平❸
まさに玄人受けするしぶとい走り。1マークの読みと合間を縫うようなハンドル捌きでSGでも常にV圏内。ココ最近はパワー出しに苦しんでいたが、先のSGで地力の高さと勝負強さを証明。まだまだ行ける。

〈微差で選抜に漏れた面々〉
山崎智也、下條雄太郎、中田竜太、羽野直也、坪井康晴、服部幸男、濱野谷憲吾、辻栄蔵ら


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