僕はまだ生きている。
でも、生きていることが重要ではなく、ひとは本当に自ら幸せだと思える心の状態になることが重要なんだ。幸せは外からはやってこない。やってくるのは大体、不幸だけだ。
愛でさえ不幸を招き寄せる。

世界中で戦争が起こり続け、災害から年が明ける。
世界が壊れ始めたような気配。

ああ、もう自分の生命や安穏、幸せに見える要素をちぎって投げ捨てるように、悲しみで呆然と立ち尽くすしかない人に配ることができるならどんなに有意義だろう。

こんな幸福を感じることのできないダメなつまらない人間が、のうのうと演技しながら生きているより、もっと大切にされるべき人が生きるべきだ…と祈るように考えている。

神さまどうか。

そう考えながら、感情も身体も動かすことができないまま、少し涙が流れていた。

この情けない役立たずが。