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創作について4

(第4回まで来て、「これは誰に向けて書いているんだろうか...」状態になっていますが、まず間違いなく、自分自身に向けて書いていることに気がつく(苦笑)。自分がこれまで散々に躓いてきたことを記し、「それにはこう考えたらいいんじゃない?」ということを備忘録的に記している。なのでもし偉そうに感じたり、断定的に主張しているものがあるとすれば、それは僕が自分自身に対し必死の激励をしていると捉えてもらえたら、嬉しく思います)


「自分で締め切り、つくってみませんか」という話。

声1「締め切りを決めたところで、別に誰かに見せる訳でもないし...」

確かに自分だけの約束事って、簡単に破られてしまう。早寝早起きとか(今日もできなかった...)。別に誰もみてないし。創作活動は、特にその被害を被りやすい。だって、私たちが創作をしなかったところでそれはこれまでにもやっていなかったことで、何も困ることはないから。(あなたの心の何かが埋まらない、ということを除いては)

だからまず、締め切りは「他者に向けて発信する日」にする。今のご時世は本当に便利で、このnote、そしてtwitterやYoutubeを始め、自分のあらゆる創作活動を即座に、全世界に向けて公開することが出来ます。友達にいきなり知られるのが嫌なら、発信専用のアカウントをつくればいい。「締め切りになったら他人の目に晒さないといけない〜」これは自分だけで完結するのに比べて、段違いでモチベーションがあがる秘訣。

声2「締め切りが来たところで、到底、人に見せられるレベルじゃない」

ここが、個人的に一番の険しい壁。この壁を乗り越えるかどうかで、見る景色はまったく違うものになる気がしている(実際にそう感じた。後述)。

『ヘタの壁』、という言葉をご存知だろうか。自分も友人のtweetから知ったのですが、ネットで調べるとどうやらバーバラ・アスカさんという方が使い始めた模様。以下に、その方のtweetを引用させてもらいます。

“大人が新しいことにチャレンジするのが、子どもより不利な理由は、「目が肥えちゃってて、ヘタな自分に耐えられなくなる」からです。私はこれを「ヘタの壁」と呼んでおります。これを乗り越えるのは容易ではありません...。大人のプライド、まじで邪魔。”
 “逆に、「駄作をつくる覚悟」でのぞめば、自分に失望することもありませぬ。「ヘタの壁」を乗り越える方法はこれしかないです。まずは「自分はヘタクソであり傑作などはるか先である」ことを認めるべし。いらんプライドなどドブに捨てなされ。”

なんとまぁ、「創作活動への思いを捨てきれずにいながら手も足も出せない大人」の心情を正確に捉えていることだろう。

これは創作活動から少し話がずれるんですけども。僕は昨日、はじめてYoutubeに自分のピアノ演奏をアップロードした。この記事の前にnoteにも投稿しました。実はその曲、昨年に偶然出会ってから好きでたまらなくて、どうしても弾いてみたいと思って、初めて楽譜を海外から取り寄せるという経験をした。そして嬉々として練習しつつ、「ちゃんと弾けるようになったら、Youtubeにアップしてみたい!」と思っていた。

...気がつきましたか?すでに罠にはまっている自分。

「ちゃんと弾けるようになったら」「ちゃんと書けるようになったら」「ちゃんと作れるようになったら」「ちゃんと...

その「ちゃんと出来る日」は、ほぼ確実にやってこないという罠であります。

そもそも「ちゃんと」の基準って100%主観的なもので、完璧主義的な大人が無意識に設定している「ちゃんと」をよくよく意識してみると、プロフェッショナルの水準を平気でぶち抜いていたりする。

そのことに気がついた僕は、慌てて昨日に「締め切り」を設けると演奏を済ませ、Youtubeアカウントをつくり...無事にアップロードすることができたのでありました。とはいっても、アップする直前まで...いやアップしてからも、「こんなの人様に聴かせられるレベルではない...穴があったら入りたい」という気持ちでいっぱい。まったく、自分の中で思い描いていたような演奏じゃない。でも一方で、「今の自分からしたら、まぁがんばった方なんじゃないか?」という気持ちを持てていることにも気がつく。

...ここで、何か壁を乗り越えた感覚がありました。

「あ、ヘタでもいいや。もっとやってやろう。何か楽しいぞ」と。

自分の実力が晒されてしまった以上、もはやカッコつける必要もない。そして、きっとこれから先も続けていけば、少しずつでもうまくなるはずだと。それは、このnoteに載せている文章や絵についてもまた然り。

こういう境地に立った人が、自ら「締め切り」を設けて練習と発表を続けた1年。はたまた、やがてやってくるはずの「理想的な自分」をただ夢見て過ごした1年。

理想的なあなたに近づける1年の過ごし方は、どちらでしょうか。

「やればできるはず」型人生から、「手を動かしてます(ちょっと楽しくなってきた)」型人生に乗り換えるヒトが少しでも増えることを祈って。

僕自身、いつのまに忘れてしまうことのないよう、しっかりと胸に留めておきたいと思います。

(おわり)

おまけ:バーバラ・アスカさんによる別tweet。

“だから、貴殿の作ったものを「ヘタ」とかほざくヤツとは即、縁切っていいです!!(断言)人の意見を聞かないといかん、というのは、意見を言いたいヤツの寝言です。そいつはあなたの未来の責任なんて取らんですよ。”


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