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#102 【実はすごい】パンの袋をとめるアレ

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★パンの袋をとめるアレ

パンなどの袋のプラスチック製の留め具といえば、
どんな形状を思い浮かべますか?

そう、それです(笑)

きっと、だいたい同じ形のものを思い浮かべたと思いますが、
正式な名称は「バッグクロージャー」と言います。
クロージャーは「閉じるもの」という意味ですね。

海外では「Bread clip」といって、
米国のクイック・ロック(Kwik Lok)社の創業者、
フロイド・パクストン(Floyd Paxton)氏が、
1952年に発明しました。
元はリンゴ生産事業者の包装に関する問題解決のために、
開発されたそうです。

1960年代に、大量生産できる生産設備の製作と、
製パン業界での導入が進んだことも相まって、
市場規模が爆発的に拡大し、現在に至っています。

日本で流通しているものは、
川口市にあるクイック・ロック社の日本法人、
「クイック・ロック・ジャパン株式会社」が、
全ての製造を引き受けています。
http://kwiklok.jp

つまり、日本で見かけるアレは、
全部この川口の工場で作られていて、
年間30億個も作られているそうです。

★アレは商標登録されている

それで、今みなさんにやっていただいたように、
「だいたい同じ形のものを思い浮かべる」というのが、
非常に重要なポイントで、
実はこのバッグクロージャーの形状、
クイック・ロック社により「商標登録」されています。

しかも、図形としてではなく、
「立体商標」として、
バッグクロージャーそのものの「立体形状」が
登録されているんですね(登録第5858733号)。

★「商標権」で保護する理由

物品の新しいデザインを登録して保護する権利として、
「意匠権」がありますが、
出願から25年までしか権利を維持することができません。

しかも、毎年特許庁に、
権利の維持年金を支払う必要があります。

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