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テレロボと家族と美味しいご飯

こんにちは。iPresenceのクリスです。
今回の楽しげなタイトル、「テレロボと家族と美味しいご飯」ですが、ロボットと美味しいご飯がどう繋がるのか、人によっては「どういうこと?」となかなかパッとイメージがつかない方もいるのではないでしょうか。

私が2014年に初めてテレプレゼンスアバターロボット(テレロボ)に出会った時に、世の中にこの概念が普及するにはまだ早すぎると思いました。多くの人に

「それ、タブレットが動くだけでロボットと呼べないんじゃないの。」

と、ちょうどSoftbank社の人型ロボットPepperが発表されたタイミングだったということもあり、なかなか理解されませんでした。

ただ、この分野は長い目でみた時に発展性、ニーズや将来性もあり、面白いと思い、会社を立ち上げる訳ですが、その時は、漠然とテレロボが自転車のように誰でも毎日使いたい時に使えるようなものになるべきだよなぁとは考えましたが、その方法まではまだイメージがつき切れていなかったのが本音です。

ですので今でも多くの方はテレロボが一般家庭にあるというのはなかなかイメージがしにくいというのはあると思います。
しかし、いち早く一般家庭に受け入れられたロボット、ルンバを考えた時にお掃除 x ロボットという組み合わせで掃除機のあった場所にロボットが普及したという事を考えると、電話機 x ロボットという組み合わせで家庭内に電話機があった場所にロボットが普及する事は十分あり得るなと考えました。

そして「それは面白いかも!」とも。

その世界観が普及するには何が必要かという観点で今まで色々と考えてサービス構築や提案を行ってきました。
BtoBの世界ではだいぶ認知度は上がってきましたが、一般家庭にというのはまだ先かと考えていた矢先に新型コロナ感染ウィルスで全世界がロックダウンに陥るという状況になりました。

それまで日本と家族のいるイギリスとを行ったり来たりしていた自分自身が渡航することができなくなりました。家族と日本とイギリスで離れ離れになり、毎日のようにLINEでビデオチャットをして会話します。
特に、食事の際、ちょうど8時間〜9時間の時差なので、日本がランチタイムが英国の晩ご飯どき。
単身赴任で一人で夕食を食べるのは寂しい時もあり、会えないけど一緒にご飯食べようかとビデオチャットを繋ぐのですが、向こうも食事するときは両手が塞がるので、スマホを持てません。そうすると自然にスマホをコップに立てかけて置いておくことになります。

遠隔地の私は食卓上のどんぶりは見えるけど妻や子どもたちの顔は見えない(涙)
左右にだけでも遠隔から動かせたらなぁと思った時に、これはもしかすると他にもそういうことをやりたい離れ離れになった家族はいるんじゃないかと感じた時に思い出したのが、その時、開発チームで細々と可能性を模索していたスマホ版のシンプルなテレロボです。

それまでは自走式のロボットやアームのついたテレロボを扱っていたのでこのテレロボは売り出すにはシンプルすぎるのではという懸念がずっとありましたが、テレロボの概念、ビデオチャット+遠隔操作を最もシンプルなところまで削ぎ落として、低価格で誰でも使えるテレロボをと考えた時にその商品化にチャレンジしてみるべきタイミングかもとも思えました。

そこで初めてテレロボのMVP(ミニマムバイアブルプロダクト)として商品化したのが「動く電話テレピー(Telepii)」(https://telepii.com)です。

プロトタイピングからクラファンへ、そして量産へ動いた中で色々なチャレンジがありましたが、テレピーが手元に届き、使い始めると、ただのスマホのビデオチャットと比較してやっぱりテレロボ特有の「そこにいなくてもそこにいる」感じが左右だけのシンプルな動きでも感じることができます。
遠隔操作でロボットが動いた瞬間にテレピーの前にいる人が「あ、動いた!」と笑顔になります。
遠隔側の私もそれを見て得意げにテレピーを左右に動かします。

先日はコロナの簡易テストで次男が陽性反応が出て、急遽部屋に隔離させるということがありましたが、その際も二日間だけでしたが、毎食テレピーで繋いでニコニコしながらゲーム感覚で動かしながら会話していました。

これは我が家での使い方ですが、人によって様々なシチュエーションがあり、それぞれの物語があると思います。そして家族の会話が弾むことで遠くにいても目の前のご飯が美味しく感じるのではないでしょうか。

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