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君はフリーゲーム「シルフェイド幻想譚」をシームレスに2周しろ

先日、俺は久々にnoteを更新した。
したのだが…やはり毎日更新というのは荷が重かったようだ。
さっそく翌日には更新を諦め、思考停止して子供とポケモンカードで遊ぶ日々だ。
ミライドンEXでフルボッコにしてやってるぜ。ひひひ。

…えー、何というか、1日のうちの可処分時間が少なすぎる。
復職したおかげで仕事で昼間が潰れ、帰宅後も子供が寝る概ね21時半ごろまで自由な時間がないんだぜ。
体力もないから、最大でも24時までしか起きていられない。
最大限努力して24時までということだぞ。
たいていは22時~23時あたりで力尽きて寝ちまう。
情けないことだぜ。

言い訳ばかりで恐縮だが、
『月に一度は絶対に記事を書く!!!!!』
くらいのゆったりしたハードル(ゆったりしすぎか?)を設定し、今回はご勘弁いただきたい。

さて、時間が足りない話から展開していくが、
最近のゲームは、ちょっとおもしろすぎると思わないか。
おかげさまで俺の自由時間はさらに削られていくというわけだ。

特にインディーゲーム市場、クオリティの高さに比して実に値段が安い。
やりこみ要素もたっぷりだ。
ありがたいことだが、なかなかその全てに手を伸ばしきることができないというのが実情だ。

ましてや、同じゲームを何周もやるってことが最近あったか?
あの名作「UNDERTALE」くらいなもんだぜ。
(しかもそれだって結構前じゃねえか。もういいオッサンだから時間感覚狂ってんのか。)

いずれにせよ俺が言いたいのは、
「ゲームの2周目をやる」
ってのは、新しいコンテンツ溢れるここ最近、ますますハードルが高くなってきているということなのだ。

そもそもどうしてゲームの2周目をやるのか?
1周目でできなかった、やらなかった選択肢の先を見てみたいからじゃないか?
これは、俺だけじゃなく、大抵のゲームプレイヤーに当てはまることだと思う。

では逆に、何で人は2周目をなかなかやらないのか?
これは、最近
「違う冬のぼくら」
というゲームをやったことで何となくわかった気がする。

「違う冬のぼくら」は2人でそれぞれ別のキャラを操作し、協力してプレイするアクションゲームで、まあそれなりに楽しく、友人の雲海君といっしょに1周目をクリアしたのだ。
ただ、1周プレイするだけではよくわからない部分もあったし、そもそも1周目とは違うキャラクターでプレイしてみたいという当然の欲求も発生した。
しかしそれでも俺は、今のところ、このゲームの2周目をやろうと思っていない。
それはなぜか?
ゲーム部分のテンポがクッソ悪くて、2回やりたかねーからだよ!!!!!
これが致命的なんだ。
シナリオ的に2周目プレイ前提の作りをしているのに、アクション部分の微グロ・もっさり・死にゲー感がそれを阻む。

前述した「1周目で選ばなかった選択肢の先を見たい欲求値」を、
「プレイに費やす労力・ストレス値」が上回ってしまっているのだ。
これが、人が2周目をなかなかやらない理由である。

(…まあ「違う冬のぼくら」についてはもういいや。1周する分には割と面白かったよ。
俺にとってちょっとストレスフルなゲームだっただけで、刺さる人には刺さるゲームなんだと思う。)

そして、ここからわかるのは、

2周目がやりたくなるゲームとは!

① 「1周目で選ばなかった選択肢の先を見たい欲求値」がクソ高い。=「自由度が高い」
② 「プレイに費やす労力・ストレス値」がクソ低い。=「テンポがいい」

以上2つを満たす、そんなゲームなのだ。

さてここで、1本の古いフリーゲームを紹介しよう。
「シルフェイド幻想譚(げんそうたん)」だ。

このゲームは、2005年くらいに発表された、フリーシナリオのRPGだ。
君は女神から依頼を受け、15日後に滅びが予定されている世界を、救ったり救えなかったりする。
戦闘はほぼフロントビューで、敵しか見えない(ドラクエ的な)形だ。
世界観は、半月後に滅びを迎える世界とあって少々重いのだが、軽妙でクスリと笑える会話テキストがそれを和らげている。
そして俺にとっては、上記の条件を完全に満たす「最も2周目がやりたくなるゲーム」と言っても過言ではない。
いぷしろフリーゲーム四天王の一角だ。(あと3つは「イストワール」「ruina」「ざくざくアクターズ」)

正直なところ、君は以下の文章を読まなくて構わない。
とっとと上記ページからゲームをダウンロードし、シルフェイドの世界に降り立つ準備をするべきだ。

それをせず、未だ意識の海に漂っている君のために、俺はここから下の駄文を書く。
どうか最後までお付き合い願いたい。


①自由度が高い

3つの冒険スタイル

君はたった一人で冒険の舞台に放り出されることになるわけだが、その際に、女神リクレールから「トーテム」を1体授かることができる。


トーテムとは…えーとこう、動物の精霊みたいなもので、力を与えてくれる存在で、会話もできて…、
イメージとしてはジョジョのスタンド?
ゲーム的に言えば職業とかクラス?
とにかく、選んだトーテムにより得手不得手が大きく異なるため、戦闘スタイルや冒険のルートも当然大きく変わってくる。
最初に選んだトーテムは変更できないので、これが2周目をやりたくさせる力の一つだ。

15日間、ゆっくり確実に進む時間  

先述したとおり、15日間で世界は滅びてしまう。
しかし、それ以上の情報はない。
滅びが来るから世界を救え、それだけを言われて君はシルフェイドの世界に降り立つ。
君は1日目から15日目まで、何をしてもいい。
例えば、ゲーム開始時点で余命5日の病人がいる。
君はお金を稼いで高価な薬を買い与え、病人を助けてもいいし、見殺しにしてもいい。

そして少しネタバレじみた話になるが…。
君はおそらく1周目の旅の途中で、つい最近、魔物の侵攻で滅びた村を見るだろう。
手遅れだった。救えなかった村だ。
…しかし2周目に、より高度な移動手段を得たならどうだろう。
もしかしたら、滅ぶ前に、どうにか…できる…?

この、進む時間の中で豊富に存在する選択肢も、2周目への推進力だ。

誰を殺し、誰を味方にするのか

先の項でも述べたが、君は無数の選択に直面する。
それは人や村を見殺しにするかどうかという消極的な物から、
目の前のキャラクターを殺すか殺さないか、という積極的な物まで様々だ。
君は、全ての敵を邪悪と断定して殺してもいいし、そうしなくてもいい。

また、仲間にできるキャラクターが7人存在する。
ただし、どのキャラクターも、仲間にするために何らかの条件があるため、1周目ではその条件に気づかずひとり旅になることがほとんどだ。
さらに、各仲間キャラクターには個別エンディングまであるのだが、パーティに入れられるのは1人だけなのだ。
君は、盲目の少女の霊と冒険を楽しんでもいいし、竜人ガールと絆を育んでもいい。

いずれの要素も、2周目への興味をかき立てるのに十分だ。

②テンポがいい

戦闘テンポ

基本的な攻撃エフェクトや動きが、「ちょうどいい」と「味気ない」の間隙をギリギリ攻める、やや早めのバランスで設定されているのがとても心地よい。
そのためか、ゲームを進めると自分の行動回数が多くなっていくのだが、ほとんど戦闘リズムを阻害せず、自分が強くなった実感だけを素直に得ることができる。
また、これは細かい話なのだが、戦闘でフォース(魔法)を使う際には、集中(溜め)コマンドが1回以上必要になる。
なのだが、集中が足りない状態でフォースを使おうとすると、自動的に集中コマンドが選択される仕様になっているのだ。
この気遣いと言ったら!
いちいちキャンセルキーとか押してコマンドを選びなおす必要がない!!!
プレイヤーへの快適さへの心配りがじわじわと染みるのである。

成長テンポ

敵を倒し、経験値が各パラメータに自動で割り振られるティンティンティン!って音が好きです。(素朴な感想)

本作はレベル上げをせずとも、何とかギリギリで勝てるかもしれない戦闘バランスではあるが、もちろんレベル上げをしてもいいのだ。
前述の戦闘テンポの良さに加え、ちょうどいい~強い敵を倒すことによる経験値の入り方が気前いいので、ストレスフリーなレベル上げに勤しめる。
また、上がった能力値が戦闘時に露骨に反映されるので、その暴力により、以前苦戦した強敵をなぎ倒す快感はたまらないね!
敵から素材を得るタイプのゲームでもないので、弱い敵を延々と倒す必要もない。
何なら、強敵にボロ負けしてもめっちゃ経験値入るからね!
全滅によりモチベーションが下がらなくて済む点も評価したい。

会話テンポ

もともとこのゲームの作者さん、Smoking Wolfさんは、「シルフェイド見聞録」というギャグ・学園アドベンチャーゲームを制作していた方なのだ。
だから、笑えるし、短い文章に情報量を詰め込む術に長けているのだ。
イベント等でテキスト読むの億劫だな…と思うタイミングが極力少なく設定されているのがありがたい。

また、読まないなら読まなくていいが、読むと楽しい会話テキストも豊富だ。
例えば、相棒トーテムとの「会話」コマンドは、実行する場所や経過した日数によって内容が変わる。
武器や防具に対して「使う」コマンドを実行してみると、トーテムや仲間の何らかのリアクションが得られる。

総じて、孤独な旅の最中のはずが、笑いどころがたくさんある不思議なゲームなのだ。
これは「シルフェイド幻想譚」ならではの味と言えるだろう

迷ったら1週目はクロウを選んでテーブルを構えろ

もうこれは文字通りである。
最初のトーテムを選ぶところからすでに優柔不断な君は、まずクロウをパートナーに選べ。
物理戦闘では無敵の存在になれるはずだ。
クロウはいいぞ…。何よりツッコミ顔が可愛いしな…。

そして君は、筋力レベルを上げながらお金を貯め、
序盤で得られる最強武器「グランドブレイド」
序盤で得られる最強防具「ギガントプレート」
そしてゲーム中を通して最強の盾「テーブル」
を取得し、並み居る敵を蹴散らしていけ。

※筋力レベルが許すなら、ほぼ最強の武器「タンス」も取得しろ。

EX.そして3周した君は、学院へ入学しろ

シルフェイドの世界は、何周だって君を迎え入れてくれるだろう。
ただ、それでも2周、トーテムの数の分3周もやれば、シルフェイド幻想譚を9割は味わい尽くすことができるだろう。
しかし、それでもシルフェイドの世界は終わらない。

今度のシルフェイドは、育成アドベンチャーだ。
やっぱり最初にトーテムを選び、1年後に世界を襲う災いに立ち向かっていく。
めちゃめちゃ面白いゲームで、今後また別記事で書くことになると思うが…、

一つだけ難点がある。
有料(2,000円)なのだ…!

しかしシルフェイド的に考えれば、10円=1シルバだから200シルバか。
何だよ、ショートブレイドより安いじゃねえか!!!!みんな買おうぜ!!!
※どうしてもお金がない人は僕が200シルバ払うのでご連絡ください。

さいごに

ここまで読んでくれた貴方に感謝します。
次にやるべきは、
① 主人公の性別を決め、
② 名前を入力し、
③ トーテムを選ぶ
の3つだけですね。

さあ、シルフェイドの世界に、降り立つ時が来ましたよ…。

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