運転免許を返納することで受けられるサービスとは?

運転免許証の返納について

・他の同世代の人は免許返納しているの?

・周りの親族などに「そろそろ運転免許証を返納したら?」と言われたが、
 どうしたら良いか分からない

・運転免許証を身分証明書として使用しているので返納しづらい

・運転免許証を返納してしまうと交通手段が無くなってしまう

・免許を返納するメリットってあるの?

などの様々な疑問等がある方が多いのではないでしょうか?
今回の記事では、それらについての情報を提供していきます。

まずは、免許返納をした方の年齢別の割合を見ていきましょう。

https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo/r03/r03_main.pdf

免許返納を行った人を年齢別で見ると、65〜70歳が34%と最も多く、次に70〜74歳となっています。
免許返納を行っている人の約65%が74歳までに免許を返納しています。
70歳を超えると免許を更新する際に高齢者講習が必要になってきますので、更新するために講習を受けるのが煩わしくなってきたタイミングで返納するパターンが多いと考えられます。

次に、免許を返納する方法です。

免許の返納をするには、免許を返納する本人がお近くの警察署や運転免許センターに行き、設置されている「運転免許取り消し申請書」に記入と押印をしてお持ちの免許証とともに提出するだけで完了です。

免許証を身分証明書として使用していた場合には免許証自体は失ってしまうのですが、代わりに「運転経歴証明書」というものを発行してもらう事で代用がする事が出来ます。


https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/career_certificate.html

この「運転経歴証明書」は、車が運転できないこと以外は、ほぼ免許証と同じものになっています。
「運転経歴証明書」は顔写真付きの身分証明書として利用できる上、有効期限が存在しないため、度々更新していく必要もありません。
役所などでの氏名や住所の変更も基本的にこれまでの免許証と同じ手順で行うことが可能です。

交付してもらいたい場合には手数料が必要になってしまいますが、「運転経歴証明書交付申請書」というものを記入することで、顔写真撮影の後に受け取ることが出来ます。

しかし場所によっては、あらかじめ証明写真を持参する必要がある所や免許返納と同日に発行することが不可の場合もあるのでお近くの警察署などの情報をしっかり確認をしてから向かう事をおすすめ致します。

また、返納する本人が病気等で直接申請に向かえない場合でも、代理人が必要となる書類を用意した上で向かう事で返納手続きを行うことも可能になっています。

当日返納する際の注意点としては、免許返納をする本人が1人で自動車に乗って手続きに行かないという事です。帰りの時点では免許を返納してしまっているため、自分で車を運転して帰ることは無免許運転になってしまいます。
ですので、必ず運転できる付き添いの方と一緒に行くか、公共交通機関やタクシーを使って手続きに行く事を強くおすすめ致します。

免許を返納された方向けのサービス

これまで自動車で移動していた日々の買い物や病院にタクシーやバスを毎回使うとなると、交通費がそれまで以上に掛かってしまうような気がするかもしれません。
しかし、実は自動車を使用・維持するために必要なガソリン代や税金・保険料などを考えると、利用頻度にはよってしまいますが車を維持するよりも安く済む場合があります。
また、お住いの地域によっては「運転経歴証明書」を持っていると、交通手段が割り引かれるだけでなく、「高齢者運転免許自主返納サポート協議会」などに加盟している店舗では、購入した商品の割引やポイント還元のキャンペーンなどを行っている場所もあります。

今回の記事では主な例の紹介として、関東4県と主要な都市3県を紹介致します。

東京都

「帝国ホテル東京」や「浅草ビューホテル」など有名ホテルのレストラン・バーなどでの料金10%割引や、「浅草新仲見世商店街」でのお買い物割引、「はとバス」での観光割引などがあります。
その他にはビックカメラの一部店舗でのメガネ・補聴器を購入する際の料金10%割引や、三越伊勢丹や高島屋の一部店舗では購入した商品を配送料無料で配送してくれるサービスなどの実用的なサービスもあります。

埼玉県

さいたま市のサッカーチーム「大宮アルディージャ」のチケットがファンクラブ価格で購入できたり、グッズが5%割引で購入できたりします。公共交通機関の運賃では、バスは北部の一部地域のみでの割引となってしまってはいますが、タクシーに関しては広い地域で10%割引となっています。

神奈川県

横浜市の「京急百貨店」では、お買い物に使える5%オフ優待券発行といった特典も。
「箱根登山バス」や「箱根関所」など観光地でも割引特典があり、「ホテル花月園」「ホテル南風荘」などでも宿泊料金の割引など、旅行で活躍する特典もあります。

千葉県

千葉県では公共交通機関の運賃割引が充実しています。主にバスの運賃が半額であったり、タクシーの運賃が10%割引となっています。また、ホテルに宿泊する際の宿泊料金の割引特典に関しては、「運転経歴証明書」をお持ちの対象者の同伴者まで適用されるところが多いのも注目です。「鴨川シーワールド」や「マザー牧場」など、県内の有名観光スポットでの割引特典もあります。

大阪府

各地域の「商店街」では、割引・特典が充実しているので食事やお買い物の料金が少し割り引かれることが。また、メガネや補聴器、電動カートなど免許返納した先の生活での実用的なアイテムの割引や、タクシー運賃の10%割引などもあります。

愛知県

「トヨタすまいるライフ」では新築住宅や新築マンションを購入した際にインテリアを購入出来るチケットが20万円分プレゼントされるという大サービスも。このサービスは「運転経歴証明書」をお持ちの本人から2親等以内の親族までが対象になっているので、ご本人様以外にも使用出来ます。
スーパーマーケットなどを運営する「イオンリテール」では、購入した商品の即日配送やその料金の割引、「スギ薬局」では商品が5%割引、銭湯などの入浴施設では入湯料の割引など、生活にうれしいサービスが多数用意されています。

福岡県

福岡県は、公共交通機関の割引サービスが充実しています。県内を走る多くのタクシーで運賃が10%割引になる他、路線バスでも運賃が半額になったり、定期券購入の割引などの特典が受けられます。また、県内の各自治体でもバス・鉄道の回数券やICカード乗車券の無料交付などが行われており、ご利用になりたい際はお住いの地域の情報をご確認ください。

最後に

ここまで関東4県と主要な都市3県を紹介してきました。
この他の地域にお住いの方でも、まだまだ沢山のサービスがありますので免許返納を少しでもお考えの方は、この機会に是非お調べになってみてはいかがでしょうか?

免許を自主返納したり運転経歴証明書を交付してもらったりする年齢に制限はありません。しかし、上記で紹介した特典を受けるためには、多くの場合は65歳以上からが一般的となっています。自治体や店舗などによっては対象が70歳以上などの場合がありますので、必ず訪れる先の情報や適用される年齢を確認された上でその場所へ向かうことを強くおすすめ致します。


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