冬の光に照らされた家族は

冬の朝日に照らされた家族というのはなぜあんなにも幸せそうに見えるのだろう。

柔らかくて眩しい逆光に照らされると家族は、累々と横たわる問題もまるで無かったことのようにそこに存在できる。

朝の食卓、駅のホーム、高速道路のインターチェンジに入る父の横顔。

光の当たり具合で見え方が変わるなんて、まったくもってインチキなのだけれど。

家族の幸福とは案外そんなインチキなものなのかもしれない。

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