入不二基義

1958年11月11日生まれ。神奈川県立湘南高等学校卒。東京大学文学部哲学科卒。同大学…

入不二基義

1958年11月11日生まれ。神奈川県立湘南高等学校卒。東京大学文学部哲学科卒。同大学院人文科学研究科博士課程単位取得。 山口大学助教授を経て、現在、青山学院大学教育人間科学部心理学科教授(専攻は哲学)

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      第18回 全日本マスターズレスリング選手権試合 F(61歳〜65歳)58kg 入不二第1試合 全体動画

      第18回 全日本マスターズレスリング選手権試合 F(61歳〜65歳)58kg 入不二第1試合 全体動画 ◎ 第Ⅰ試合の詳細 【第1ピリオド】 (1) ・ 私(青のシングレット)が、”がぶった状態”から”パンケーキ”という技で相手の身体を返して、ニア・フォールまで行っている。まず私の先取点で「0ー2」。 ・ 長谷川監督の「乗りすぎない、乗りすぎない、ちょっと下がって」というアドバイスの声にもかかわらず乗りすぎていて、相手はうまくブリッジしながら反転して逃れている。 ・ もっと上手く攻めていれば、この段階でフォール勝ちというのもあり得たのかもしれない。 ・ Nさんは私の左腕をうまく巻き取っているので、私はサイドにつきながらも、うまくコントロールができていない。長谷川監督の「コントロール、コントロール、乗りすぎない、乗りすぎない、下がりながら」という声が響く。 ・ ここから、Nさんは潜り込むように入ってきて(ということは、私が乗りすぎているのと同じ状態を作って)、そこから”巻き投げ”で2回転、回されてしまう。(敵ながら)うまいなぁ〜。こういう技を、こっちがやりたいのに〜と思った。これで逆転されて、「4ー2」。 (2) ・ 松田コーチから「かぶりましょう、がぶりましょう」という声が飛んでいて、その通りに、頭を落として、がぶりに行こうとはするが、離れてしまうので、長谷川監督から「前つめながら、前つめながら」という声。 ・もう一度頭を落として、抑えつけてバックに回ることに成功。あれっ?こんなに簡単にバックを許してしまうなんて、変だな・・・と一瞬思った。これで同点に追いついて「4ー4」。 ・ このバックを取ったところで、レスリング部の学生から(かな?)「イリフジ・スペシャル!」という(歌舞伎的な?)掛け声がかかる。「イリフジ・スペシャル」とは、私が使う珍しい(変な)グラウンド技のこと。出したかったんだけど、まだ試合で使えるほど、習熟していない。そのうち、使えるようになりたい。 ・ で、頭を脇につけて(”head in the hole”で)攻めようとするが、攻めきれない。長谷川監督は「ローリングがいい(のに)」と松田コーチと話している。たしかに、相手は「腹這い」ではなく「パーテールポジション」なんだから、ここは「ローリング」に行くべきだった。 (3) ・ Nさんがローシングルに入ってくるのは、よく見えていて、危なげなく切っている。「見えてる、見えてる」という声が聞こえる。2回目に入っていたシングルも、横に回り込んで切っている。そのまま、バックへ回って、これで「4ー6」になって逆転。 ・ 再びNさんの頭を落として、腹で抑えつけながら引き落とすことに成功。 ・ しかし、Nさんの守りが堅い。長谷川監督の「腕抜きながら、腕抜きながら」という声でも分かるように、完全に肘を取られていて、バックへ回れない。 ・ このまま守り切られて、1Pが「4−6」でリードして終了(だと思う)。 ・ ハーフタイムのあいだに、「がぶり」がいいという点と「腕を抜きましょう」という点をアドバイスされる。私は長谷川監督と松田コーチに、「(Nさんは)わざとがぶられておいて、何か狙っているような気がする」とひとこと言った記憶がある。 【第2ピリオド】 (4) ・ 2Pの開始時は、しばらく組み手争い(ハンド・ファイト)が続く。 ・ そこから、私の右ざし(underhook)が入って、セコンドも「おお、いいさし、いいさし」と叫んでいる。この時点では、たしかに私のアドバンテッジだ。 ・ しかし、Nさんは「待ってました」とばかりに、私の左腕も抱えて、ダブル・オーバーフックに持ち込んで、いわゆる「かんぬき」状態。これは、狙っていたのだろうなぁ。まんまと罠にはまった感じ。 ・ ここから、未経験ゾーンへ(初体験の技で投げられた)。Nさんは、かんぬきで私の両肘を極めたまま、腰を落としながら、反り返る力で私を左後方へ投げた。これはビッグポイントだから、Nさんに4点入って「8ー6」で逆転されたはず。 ・ 軌道は低かったので衝撃はなかったが、実は翌日になってから、両肘の関節の痛みがひどくなった。「かんぬき」で極められて投げられたからだと思われる。 ・ 投げられたあとも抵抗するが(「押し込んで、押し込んで」という長谷川監督の声あり)、Nさんの的確な体重移動によって、次第にニア・フォール状態へ持ち込まれる。 ・ 「ここでフォール負けか・・・」と思ったが、私の身体はまだ諦めていなくて、ブリッジしたり、足を絡ませたりしながら、反転できるタイミングを見出そうとしていた。 ・ うまくリバーサルできて、これで私に2点が入って「8ー8」の同点か。 ・ この状態になれば、あとはフォールしかない!ということで、抑え込みきった。 ・ こうやってふり返ってみると、勝負には勝ったけれども、Nさんの「技」や「攻め方」の素晴らしさが印象的であり、私の攻め方には課題や問題点がいくつも見つかる。試合はいい勉強だな。 【終了後】 (5) ・ あとで友人の霜さんが教えてくれたのだが、応援してくれていた学生たちが、Nさんと私の対戦を見ながら、「あの2人似ているね」「兄弟みたい」と言っていたそうだ。たしかに、そうだな! ・ 動画最後の松田コーチの笑顔が、爽やかだ。 【2019年1月22日記】 はるあき さんという方から、YouTubeのコメントで、「スゲー良い試合じゃないですか」と書いていただいた。当日試合を観戦してくれた友人・知人たちからも、観ていて楽しい試合だったと言ってもらえた。 【2019年1月31日】

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