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55mmニッコール① Ai-S Micro-Nikkor 55mm F2.8

Micro-Nikkor 55mmは学術文書複写撮影などで細かな文字まで写るよう開発された高精度のレンズといわれる。シャープな描写と解像感は現代でも十分通用する。私がこのレンズを入手したのはネガフィルムをデジタル保存するためである。このレンズはシリアルナンバーで調べると2006年から2020年までの範囲で製造されているようで、Micro-Nikkor55mmとしては7代目のモデルになる。外観・レンズともきれいな状態でヘリコイドの動きもスムーズだ。製造年に幅があるのでオールドレンズと呼べるかどうか微妙である。

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1枚目:トマソン風に『鉄の髭』とでもしておきます。この立派な髭になるまでどのくらいの歳月を経ているのだろうか。鉄のオブジェ作家には魅力的かもしれない。
(ISO100  f5.6  1/400)


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2枚目:『無心・320分の1秒』。ファインダーを覗きシャッターを押す時は一瞬全てを忘れる。だから写真を撮ることが好きだ。マイクロレンズだからもう少し寄りたかった。しかし、絶えず飛び回る蝶をマニュアルフォーカスレンズで追うのはなかなか難しい。
(ISO100  f5.6  1/320)


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3枚目:狙いは『リフレクション』。いろんな角度からの光、写り込み、反射などが絡まっている。肉眼ではあまり意識していなくても写真にすると新たに発見する光がある。特にフィルムではデジタル以上に光が強調されて予想外の写りになり驚かされることがある。
(ISO200  f2.8  1/400)


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4枚目:『オールラウンドレンズ』。一般的にマクロレンズと言われるものをニコンはMicro-Nikkorのようにマイクロという呼び方をする。55mmマイクロレンズは0.25m〜∞まで撮影範囲をカバーしているからクローズアップから風景も撮れる。孤島に一つだけ持って行けと言われたら、このレンズを選ぶと思う。つまりオールラウンドなのである。
(ISO100  f8  1/500)

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