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命を救う~とっさに『手を当ててあげる』ことができますか?〜

来週、学童保育クラブの指導員の先生がたに、
『子ども達の命を守り、安全に過ごす』ことをテーマとした講座を実施する予定になっており、その打合せをしていました。

その一部で『救命講習』を実施いたします。
もう何年か前ですが、以前に一度、同様にしたことがありまして、今回もぼくにご指名をいただきまして、公務ではなく、個人的な活動として講師を務めさせていただきます。

多くの子ども達が過ごしていて、
少ない先生たちで見守っています。
ケガや病気もあるでしょう。
AEDも備え付けられています。
これから更に暑くなっていきます。
熱中症だって、水の事故だって起こり得ます。

そんな対応要領、未然防止について学び合います。


詳細は報じられていませんが、
福岡県内の高校で、野球の練習試合の際に、
胸にボールを受けた生徒が亡くなったそうです。

『心臓振盪(しんぞうしんとう)』だったことも予想されます。

似て、聞き覚えのある言葉では、
『脳震盪(のうしんとう)』がありますね。

頭が揺さぶられる状態です。
心臓振盪は、ドン!と胸に強い衝撃を受けたときに、心臓がプルプルと震えてしまい、正常に動かなくなってしまう状態です。

野球のピッチャー返しの打球に多く、少年野球ではピッチャーに弓道のような胸当てを付けることを義務付けているリーグもあります。
高校野球でも、ぼくが高校生の頃、高校生の筋力の増強やバット性能の向上から、危険防止のため、ヘッドが軽くなった新規格バットが導入されました。いわゆる飛ばないバットということですね。

他にも、サッカーやラグビー、バスケットなどの接触プレーのある競技でも、同様の事故が報告されています。

そこで効果を発揮するのが、『AED』です。

多くの場所に設置されていますよね。
目にする機会も増えてきたように思います。
一方で、当たり前のように目にするようになったから、いざというとき、近くにどこにあるか分からないということもありますよね。
確認しておきましょう。


心臓は、ぼくたちが生まれてこのかた、
一秒に一回ぐらいのペースで、寝てる間も、酔っぱらっている間も、常に休みなく動き続けてくれています。
命が尽きるまで、一度も止まることはありません。

心臓は筋肉の塊で、ポンプで血液を送り出す役割をしています。

電気マッサージ機を装着したことはありますよね。
電気を流すと筋肉が萎縮していきます。
あのメカニズムと同じで、筋肉である心臓に、微弱な電気が流れていて、規則正しいリズムで、心臓は萎縮と拡張を繰り返しています。

AEDは、そのリズムが突然乱れた際に、ズバッ!!!と電気ショックを与えて、元の正常なリズムに戻す、まさに命を救う機械です。


胸を強く打ったとか、
不整脈のある方が突然倒れたとか、
この命を救う可能性があるのが、AEDです。

AEDの使い方は分かりますか?
とても簡単です。
一度、練習しておきましょう。


でもでも、
AEDがあれば絶対助かるわけではありません。

前述のとおり、
一秒たりとも止まらなかった心臓が、いま、動いていない。
脳や細胞が流れる血液から供給されるべき酸素が乏しくなっていきます。

心臓の代わりに、血液を身体に循環させないと・・・。

それが心臓マッサージです。

目の前で人が倒れました。
勇気をもって心臓マッサージができますか?

強さ、早さ、格好。
自信をもってできますか?
周りにできる人を見渡しますか?

心臓マッサージは、とてもキツイです。
プロの消防士さんだって、2分したら交替します。
目の前でヘロヘロになりながら心臓マッサージしている人がいて、交替しましょうか、って言えますか?

一度、練習・体験しておきましょう。


命は、何にも代え難いです。
命は、地球よりも重いです。

いざというとき、その失いかけた命を繋ぐことができるでしょうか。
最善を尽くしても亡くなってしまう命があるのは事実です。
でも、精一杯やったと思えるのか、何にもできなかったってずっと後悔するのか。
それは全然違うと思います。


どの地区の消防本部でも、
こうした『応急手当』を身に着けていただくよう啓発していると思います。
ぜひ、取組んでみてはどうでしょう?

北九州市では、
団体でのお申込みはもちろんのこと、個人でも受講できる応急手当講習を開催しています。
個人を対象とした応急手当講習 - 北九州市 (kitakyushu.lg.jp)

また、座学部分だけでも学びたいというニーズに応えるべく、ネットで学習!というのもご用意しています。
ネットで学習!応急手当(WEB講習) - 北九州市 (kitakyushu.lg.jp)

ぜひ、ご覧ください。


『救命講習』ってよく呼ぶんですが、
ぼくは、必ず『応急手当講習』って言います。

なんでかというと、
『手当』という言葉に本質があると思います。

倒れた人がいる、
苦しそうな人がいる、
ケガをした人がいる。

大丈夫ですか?って
『手を当ててあげる』こと。
ここからスタートします。


勇気をもって
手を当ててあげる。

そんな行動ができると良いですね。


今日もご覧いただきありがとうございます。

冒頭の写真は、Ryo blog/Office KUMASAKA|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。


<1年前の”今日”の記事★>

おぉ、恵の水です。
ダムは命の水を蓄え、災害を抑えてくれる役割もあります。
事前放流制度ができたのはとても良いことです。

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