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年が明けて

暮れの10日ほどは長距離走者のラストスパートに似てる。毎年、店と家の大掃除を終わらせるとゴールは目前。残るは大晦日、たどり着いた安堵感が心地よい。午後遅く煮物の出汁の準備をして娘と正月の買い物に出かける。ビールは娘に背負わせ両手にいっぱいの食材を抱え帰宅。紅白をチラ見しながら煮物を作りビールを飲む。ゆく年くる年の除夜の鐘が聴こえてくる頃に一年の任務完了。ゆずを浮かべた温かい蕎麦つゆに天ぷらを潜らせ蕎麦をすすり新年を迎える。

元旦は子どもたち一家がやって来て賑やかに過ごす。孫にお年玉を渡してお節をつつきテレビを観る。今年のお雑煮とお煮しめの出来はどうたったか。五島から届いた寒鰤に北海道からのカニとホタテ、本鮪のお刺身、締めにすき焼きを食べて元旦の食材尽きる。

皆が去って正月らしい一日が終わりに近づく頃、旅の計画をはじめる。直前でないと気象と波の状況がわからないからだ。
何日か休みをもらえたので遠出するつもりで四国行きのフェリーを予約した。数日間の高知地方の波を調べるがフラット。しばらく変化の兆しもないので急ぎフェリーをキャンセル。次に伊良湖、浜松のポイントに目的地を変更するが波がアップする予測はなくこの計画も上手く行かない。
波が若干残っている南伊豆へ宿を取った。
久しぶりの下田で一年の労を癒した。
サーフィンのあと街の銭湯と老夫婦の中華店で1日を終える。3日目に旅の続きを思案したが、波の様子も低迷、気分も鬱々として来たので旅を切り上げ、赤沢の日帰り温泉に寄って夜遅く東京に戻った。

さて新しい年が始まったが仕事のこと、自分のこと、いろいろ変化と決断が必要だ。優柔不断なので悩みは尽きない。
望みはあるが自分のことではない。ただ祈るしか出来ないこと。世界で起きていることも未来も不安に満ちている。今年もそんな気分で新年は始まった。世界はきな臭いが普通の暮らしが続くことを願うばかりだ。


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