「【ネタバレ】『 がんばれ! 奥様ッソ 大家族編』見た」2022/01/23

・話題になってからだいぶ時間が経ってしまったが、見てみた。怖いのでまだ2話(大家族前後編とTVerのおまけ動画)しか見てないけど。
つまり怖い。
別におばけが出るわけでもなく、無関係の善人が容赦無く酷い目に遭うわけでもないから何も怖くないはずなんだけど、怖いって気持ちを感じると自動的に一人で暗い部屋にいるのとかも怖くなる(パブロフの犬の不利なやつ版)。

・ネタバレを気にせず感想を書いているので、気にする人は先に動画を見るか、ここでお引き返しください。


・って言っても、ネタバレ考察などはできない。
ていうか考察読み漁りたくてググッたけど、そういうのが思ったよりずっと少ない。
もっとこう、1カットずつ逐一説明してるブログとか無いんか?! お〜〜〜い!!!!
自分でやるしかないんかとも思ったが、そこまで元気じゃない。それに、Aマッソとモキュメンタリー、放送禁止シリーズあたりの基礎知識が無いと勘どころを外しそうな気もするし。

・題材が不謹慎である、という意見があるらしい。うーんどうだろう。
確かに受け手をわかりやすく胸糞気分にするために、近親相姦やペット殺しをネタにする安直さは確かに嫌だ。
ただ奥様お助けバラエティという建前から真相に気づいてもらわねばならない構造上、既視感のある胸糞要素にしないといけないから仕方無いのかな。放送禁止シリーズみたいに視聴者が育ったらそのときは、手垢のついた記号的な胸糞ではない、誰も見たことのない気持ち悪いやつをくれ。
不謹慎な題材で創作すること自体はTPOが守られてればいいかなと思う。その不謹慎要素で誰が傷つくのか考えて配慮されていればいい。
今回の場合は子供の目につかない時間にやってるからいいのかな?
最初からスプラッタでゴアでホラーでサイコでって予告がされてる映画なら、親をジェイソンに殺された人がトラウマをほじくり返されたと喚いても、じゃあこんな映画のチケットを買って見るんじゃねーよで済むんだけど、奥様ッソは一見バラエティだからなあ……見たくないのに見てしまうケースがあるというのが悩ましい。
まあ次回からはネタが割れてるしいいか。


・違和感のある場所全部に何かしらの理由があるという考察は自分には合ってない。
考察を読み漁ってると「さすがにそれは考えすぎでは?」と思うことがある。
例えば長男の部屋の壁がむき出しになってたり、「のりダン(最近タモリ倶楽部で取り上げられていた)」が置いてあることにはそんなに意味が無いんじゃないかなって。
あれら単体には必然的なバックグラウンドが無い。ぼんやり見てる視聴者に違和感を抱かせ画面を注視するように仕向けるフックだろう、と思う。もしくはこれがドキュメンタリーではなくフィクションであることの証拠か。
奥様ッソはその「違和感のフック」がすごく良かった。
実際に配置された小道具もそうなんだけど、お母さんがフリップを出したとき、静止画+音声被せになるところとかもフックだと思ってる。ブレてない絵を見せたくて静止画にしながらその場の音声を被せるやつってyoutube動画とかでありがち。たまにテレビでも見かけると手抜きを感じる。そういう、ふつうの番組見てるときにひっかかるギミックが意図的に入ってる気がする。テレビ見ながらそういうのにつっこんでるときってあるよね…… 「見えちゃいけないもの見切れてる」「間が変」「何でそこスルーするの?」「テロップのフォント、それか?」などなど……。
これこそ「さすがにそれは考えすぎでは?」って言われそうだな。ただの手抜きかもしれんし。


・後で放送禁止シリーズの監督のインタビュー記事を読んでみたら、作り手が想定してなかった深読みが嬉しいみたいなこと言ってて、あっ良くない視聴者でさーせん……と思った。

・でも夫婦の部屋に冷蔵庫置いてあるのは絶対伏線じゃないよ!! って言いたい。
団地とか狭いアパートだとああいうのってあるあるじゃない? リビングから繋がった部屋にちょっと家具はみ出る現象。食器棚とか。
実家がそうだったわけじゃないけど、誰かの家で見たことがあるぞ。

・もっと言ってしまえば、家の中に散らばってるモノなんて、必然性も、ストーリーも、合理性も無いことはザラだ。よその家の中を見て「?」が1つも浮かばないことなんて無いし、家人に訊いたところでそれが解決するとも限らない。私も自分の家の中のモノ全てについて何故それがそこにあるのか説明することはできない。
そういった他人の家の中という最も近い異界の不気味さやおかしさをクローズアップし脚色したのが今回の奥様ッソであるとも言えるから、考察勢がひとつひとつのモノに対していちいちひっかかってしまうのは当然だとも言える。不自然と思えるあなたは自然。

・検索してみて、もっともっと騒がれてもいい番組のように思ったが、正直、あまり注目を集めすぎると良くないことばかり起こりそうなので、今のうちにヤバいものをいっぱい作ってほしいな。

・こういうの見ると本当テレビって怖いなと感じる。
これがもしマジ実在の家族だったら、テレビ番組を作る人は、バラエティ風に見せながら暗に義理の娘に手を出す父親を晒しあげることもできるってことだ。最後のテロップがなければ色々詰められても「晒しあげる意図は無かった」と言いきれる。
見ている番組にそういう含みがあるのか、あるとしたらどういったものか、テレビ番組というパッケージングが無かったらどのように見えるのか。視聴者として賢くならないとと思うと同時に、こっちもそんな感じで身構えてるからどんどん変化球投げてくれよな! とも思う。

・金田朋子さんに関しては、番組の主旨は勿論知っているだろうけど、「やっぱり俳優なんだな」とは思えない。
どちらかというと、やっぱり無茶苦茶なだけの人に仕事は来ない、この人も大人なんだな、素知らぬ顔ができる大人なのだな、と何だかうら淋しい気持ちになるばかりだった。
空気を読まずにアニメ声でピーピー騒ぐハチャメチャおばさんなんて存在しないんだ……。

・次の紺野ぶるま回も見たいんだけど、正直、怖いから旦那のいるときにしたい。
(番組最後のTVer配信についての岡本信彦ナレーションは特に怖い。黒背景テロップだけでも怖いのに。あそこ明確にビビらせに来てて、ちくしょーしこりんのくせに! ってなる)
けど、TVerに25日までって書いてある! ああ〜今日見れたらいいけどどうしよ〜。

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