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【FGO】人智統合真国SIN・感想

 みんなはもうFGO第二部3章をクリアしたかな!?えっ!?まだ!なら急げ!ここから先はもうネタバレしかない!

 鉄は熱いうちに打てと申すからこの興奮の熱冷めやらぬうちにSINの感想を走り書きするぞ。項羽回りも熱かったけどここには大体荊軻と始皇帝の話題しかないです。それでは中華異聞帯にレッツゴー!

■人智統合真国

 二部のPVではサーチライトに照らされた都市が映っていたので、サイバネティクス技術の普遍化したサイバーパンク的なディストピア世界だと思ったら、そこは誰一人不自由を知らない恒久平和の理想郷。正確には自由・不自由と言う概念すら持ちえない異聞帯だった。

 首都・咸陽を除く地球全土が農村になった世界。全人類は始皇帝が配る薬によって寿命すら管理されており、飢えも病も争いもない。ここを楽園と思うかどうかは、はてさて……
 終盤に攻略することになる咸陽、ネオサイタマやクズ鉄町のような街並みでとても好きだ。PVで映っていたのはあそこの外観だったんだね。

■荊軻

 ちょっぴり、いやかなり心配していたけど、中華を支配する始皇帝がいるのに彼女に出番がないはずはなかった!それどころか戦闘モーションを改修される待遇!えっ!?いいの!?本当に!?夢なら覚めないで!

 新規モーションは敵の背後に回り込んで突き刺したり、秦舞陽も見惚れた天女のような飛翔、逆肩車めいた姿勢で相手の頭を脚で挟んで首を掻っ切るなど殺意&優雅に溢れた動き。戦闘ボイスもたくさん増えた!

 セプテムから共演の叛逆者スパルタクスとは、何故かネロ祭にも一緒に出場していた腐れ縁(?)、叛逆する者同士気が合うのだろう。ネロ祭の「一見何言ってるか分からないが実は冷静なスパさん」と「一見冷静だが祭りに乗じて殺しを望む危険な荊軻さん」の関係が結構好きです。

 イベントに登場するとほとんどの場合はへべれけていた荊軻のイメージを覆すがごとく、今回は傍若無人を全く見せずに素面のまま凛々しい「暗殺者・荊軻」を存分に見せつけられることになる。
 毒に侵された主人公を気遣い、月を見ながら酒を飲み、文字も知らない村人のために詩を授ける。これまでの数倍の濃度の荊軻成分を急に浴びるのだから只事ではない。溺れてしまう。溺れた。

■始皇帝

 やっぱり出てきた中華異聞帯の大ボス。コリャンスキー君の名前をわざと間違えたり、口調がやたらはっちゃけてたり(でも何故か威厳はある)、ものすごいキャラクターになって出てきたなと。そのうえで、彼なりに民を愛する偉大なる中華の皇帝と、民を圧制(彼らにその自覚はないけど)する暴君の二面性を両立してる。

 彼の永続統治が続いていた理由は、荊軻の暗殺が完全失敗したわけではなく、新たに不老不死の方法を見つけたからだったんですね。汎人類史との分岐点がB.C.227じゃなくてB.C.210なんだからそりゃそうか!
 メカ始皇帝!しかもあれだ!ただのロボ化じゃなくてあれだ!メタルマックスのバイアス・ヴラド!しーにーたーくーなーいーーーー。
 すげえ!かっこいい!と思ったのと同時に、でももしかして始皇帝との戦いはFF4の制御システムみたいな感じで、英霊「始皇帝」の実装はないのかなーとちょっぴり不安でした、が、しかし……!?

■愉快な秦帝国軍

 配下その1、功夫が滅法強い謎の衛士長!ってグラサンかけてるけどこの人の鼻筋見覚えあるー!!どう見ても書……いったい何者なんだ……!
 功夫を百五十年鍛えれば異星のアルターエゴだろうと素手で昏倒させられる。あの人なら説得力あるな……ある意味で始皇帝以上の怪物です。
 モンゴルマン並みに予想のつく正体ですが、もし今後実装されるとすれば本当に嬉しいです。楽しみだー!

 配下その2、国士無双・韓信!ヒラコーだこれー!レジライの藤田成分を越えるヒラコーキャラっていうか本人みたいな人が出てきちゃった!
 戦争オタクのやべーやつ。性癖は始皇帝すらちょっとヒいてるけどその指揮能力は本物だ!あのザコラッシュの難易度がそう言っている。

 配下その3、秦良玉さん!やっぱり敵の3人組には紅一点がいてこそ輝くものだ。この人がいなかったら面白い朕とノリが良すぎるオッサン二人でツッコミ不在のまま進む所だった。それはそれで見たいかもしれない。

■馬マン

 スパルタクスさんが退場してしんみりしてた我々の前に、とんでもない愉快なムードメーカーが現れたぞ!あからさまに馬なのだ!
 第二部OP映像のシルエットがケンタウロス形態のライダー呂布かなーと思ったら項羽だったので、ああ~呂布はいないのかな~と油断させたところでヒヒーン!!その危険度はジャガーマン以上だ。

■荊軻と始皇帝

 今回のメインディッシュ。荊軻の特に好きなところは、「暗殺に失敗したこと」なんです(雑な言い方だ)。
 武勇を残したり、伝説の武器を持った英雄でもなく、あの時代に始皇帝に立ち向かったという一点だけで歴史に名を刻んで英霊の座に上った。それほど荊軻の「義」は価値のあるものだし、始皇帝の強大さもとんでもないレベルなのがわかるというわけだ。

 生前の一度目の暗殺。人外の力を得た始皇帝に荊軻は敗北したものの、匕首の猛毒によって不老不死の源である肉袋を破壊する。その直後、激昂した始皇帝に荊軻は斬殺された。

 英霊となり再び始皇帝を暗殺する機会を得たのがこの異聞帯。始皇帝はもはや電子頭脳そのものと化していた。生身ならともかく、匕首の毒がどれほど強力でも効かない存在になったのだ。

■異聞帯スマホ

 荊軻が用意した凶器は匕首ではなく……スマートフォン!!今、このゲームで遊ぶ私がちょうど手に持っている端末!!こんなメタい展開、間違いなく熱くなってしまうじゃないか!
 スマホを解析した始皇帝はダ・ヴィンチちゃん特製のコンピューターウィルスに侵されてバグッてしまう。

 これは史実の荊軻の暗殺計画のオマージュだ。生前、荊軻は始皇帝の興味を惹くために、督亢の地図を持って始皇帝の元へ向かった。地図には例の匕首が隠されており、始皇帝が巻物を解いた瞬間に匕首を掴み、一突きする算段であった。
 そしてこの異聞帯でも始皇帝は同じ手に引っ掛かった。荊軻の話に耳を傾け、まんまとウィルスの入った端末を開いたのだ。これぞ計画立案(プランニング)の見せどころ。

 余談ですが、荊軻は幕間の物語で機械音痴な一面を見せていました。自分一人でシミュレーターを弄ったら絶対に壊(ころ)してしまうと。
 しかしベディヴィエールの幕間ではいつのまにか酒盛りの為にシミュレーターを使いこなせるようになっていて、今回はステルス装置やスマホの機能を理解するほどに。彼女は元々賢い人物なのである。

 それまでずっと荊軻に対する始皇帝の反応が無いなーなんでだろうなーと思ってたら、荊軻にとって始皇帝は因縁の宿敵だが、始皇帝にとって荊軻なんぞ何人も差し向けられた刺客の一人に過ぎないんですよね。
 この局面でついに始皇帝は、2200年前に自分から不老不死の力を奪った女の名を思い出す。あの事件は異聞帯に分岐する前だから汎人類史と同じ記憶があるのだな。ちゃんと覚えてたんだ。

■始皇帝暗殺

 聖躯の機能停止に追い込んだものの、とうとう人間体を現した始皇帝の反撃で、荊軻は致命傷を受ける。痛ましい立ち絵差分も大変に美しい。
 荊軻の刃はまたしても、あと一歩のところで届かなかったのだ。彼女はやはりそういう宿命なのかと自嘲して消滅するが「失敗してもなおそうやって笑いながら果てる事」そのものが、荊軻という人物の本質であると始皇帝は評価した。
 一度目の暗殺では不老不死を断たれて怒りに叫んだ(史実だと荊軻の死体をさらに切り刻んだというほどだ)あの始皇帝が、二度目の暗殺で人間/英霊の荊軻を理解したのだ。

 失敗した彼女の暗殺計画は無意味だったのか?……さて、始皇帝は聖躯の再起動を果たしたにも関わらず、荊軻との対話を経て、主人公との戦いでは敢えて聖躯を捨てて人間体で戦うことを選んだ。聖躯のままだったらこちらに勝ち目はなかったらしい。まあそうだな……でかいしな……
 生前と同じように、荊軻は始皇帝暗殺に失敗したし、同時に彼の永続統治を終わらせる要因を作ったのだと思う。

 それで、始皇帝と老……衛士長ピックアップはいつなんです?

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