生命の歴史

こんにちは。いろはです。
海洋学の続きをいきます。

ここから新しい章「海の歴史」で、そのはじめは「生命の歴史」になります。

この前の海洋学で、原始の地球の水は厚い雲となり、降雨によって地表に降り注いだことで原始の海ができたという話がありました。具体的に原始の海ができたのは約40億年前だと考えられています。どのくらいの規模の雨がどのくらいの長さ降り続いたのかは学説により様々ですが、現在見られる海の広大さからすると、とんでもない大雨がとんでもない期間降り続いたことは間違いないのでしょう。説によっては1000年間ずっと雨だったとかなんとか...。また、気圧が現在よりはるかに高かったと考えられているため、雨も熱湯だったのでしょう。
なんにせよ、雨が降って降って降って、海のもととなる地球規模の巨大な水たまりができました。

その雨のもととなる雲の中ではそこかしこで雷が発生し、メタン(methan)、アンモニア(ammonia)、水素(hydrogen)などの無機ガスから簡単な構造の有機物(アミノ酸や糖など)が合成され、雨として降り注ぎ、海の中に溜まっていったと考えられています。
海の中のアミノ酸濃度が上がると、それらが重合反応を起こしタンパク質や核酸に、さらに重合して酵素や遺伝子に、やがて約38億年前に地球で初めての生命である原始細胞が誕生したと考えられています。
この細胞は進化を繰り返し、約20億年前に光合成をおこなえる植物細胞が爆発的に増殖したと考えられています。植物細胞は二酸化炭素(carbon dioxide)を取り込み酸素(oxygen)を吐き出す光合成を活発に行い、地球大気中に大量の酸素を溜めました。はじめのうちは酸素は紫外線により破壊されオゾン(ozone)となり、オゾン層を作りました。オゾン層が発達すると紫外線の大部分は吸収され、陸上に到達するのは微弱な量となりました。紫外線がオゾン層により弱められたことで、陸上でも生命の維持が可能となり、約4億年前に生命は陸上に進出したと考えられています。
さらにさらに進化を繰り返した生命は、約200万年前に最初の人類を誕生させ、現在へと生命を繋げてきたというわけです。

地球の大気組成は窒素(nitrogen)約80%、酸素約20%、二酸化炭素は約0.03%です。しかし隣の惑星である金星や火星の大気組成は二酸化炭素が約95%を占めており、地球とは異なります。地球ももとは金星や火星のような大気組成であったものの、生命活動により光合成で使われたり、海中で炭酸殼が作られ石灰岩になったりしたため、現在のかたちに姿を変えたと考えられています。

今回はここまでです。
次回は海水準の変動について、です。

いろは。

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