お肌ケア戦記①

新生活が始まって、市街地でのホテル暮らしとド田舎での休日の二重生活に四苦八苦している。こっちとあっちでは生活リズムもまるで違うし、日々のタスクもまるきり正反対。そんなこんなしていると体調はもとより肌荒れがかつてないほどひどくなり、しかし忙しすぎて皮膚科には行けずじまいで、結構心身削られる日々だったと心から思う。

「お肌は第二の脳」とは誰の名言か。肌ケアなんて本当に人それぞれ。バズったコスメなど当てにはならない。

今回は、ホホバオイルもハトムギも合わない「アウトロお肌」の私がつらつらと考える「肌ケア」について。

脂性・汗かき・毛穴の角質づまりが原因で起こるニキビ、そしてニキビの親玉・毛嚢炎に怯える人は共感必至な、そうでない大多数には「なんだそれ」ってなること必至なこの二カ月間の記録。ローテンションかつほぼ自分用反省文なのはあしからず。

ことの経緯


市街地と田舎の二重生活で一番困ることは、「通貨が違うこと」だ。田舎ではいまだに現金がマストなのに対し、街中ではクレジットや電子マネー決済が通常である。なので必然的に¥1,000単位で金が飛んでいく。チャージ料金として多めに見積もっておかないと、土地勘のない場所に一人取り残されるなんてこと発生しかねない。

それに加えて、田舎へ帰るときの交通手段には現金が要る。Suicaでは到底たどり着けない場所に帰るのだから仕方ない。つまり何が言いたいのかといえば、市街地の生活では、不測の事態に備えて出来るだけ金を使わないのが重要だ、ということだ。

ある意味「毎週旅行」みたいなこの生活は、長距離移動も含むので出来るだけ荷物は少ない方が良い。ライブ遠征みたいにホテルにあるものは持って行かない方がラクだし、いい加減交通費で削られる財布にも大いに助かる。

「出費を削る」
「荷物を削る」

この二つを削るとなれば、まずやることは食費を削る。これは簡単だ。食べなければいい。牛乳を飲みまくって空腹を紛らわし、半年で10㎏痩せてリバウンドしなかった私にとってこれは容易い。

次に、普段使いの細々としたものを削る。難しい。普段から荷物が多い分、断腸の思いで削らなければいけないものはたくさんある。ブランケット、軽めの湿布、痛み止め、立体マスク、その他云々。そしてその中には、肌ケアに関する基礎化粧品も含まれていた。最近のユースホテルはアメニティが充実している。無くても何とかなる。

そう思っていた。

二重生活を始めて1カ月がたったある日、お風呂上りにホテルの部屋で横になっていたら、突然体中がかゆくなった。かくと余計かゆくなる。幼少期ミノンを使っていたのでよく知っている。なのでとりあえず、かゆみの原因をGoogle先生にお聞きする。

ちょうど気温が乱高下する時期だったので、ストレス性か寒暖差で起きた蕁麻疹だろうということにしておいた。アレルゲンは考えにくい。いくらユースといえど、ぴしっと敷かれたシーツはリネンの匂いがほのかに香るだけで、これに比べれば自分の部屋など汚いどころでない。

ストレスはたまっているだろう。長距離移動に長時間のタスク。ほぼ休憩なし。今までしたことのない内容に、全く新しい生活環境。そりゃそうだ。今日は早く寝ることにしておいて、明日に備えよう。

次の週、異変は起こった。

アゴ回りのニキビが収まらない。薬を塗っても収まらない。しかも胸や背中にもニキビができまくっている。最近やっと「デコルテきれいになってきたね」と言われたばかりだ。なのにそのデコルテ部になにやらボゴッとしたものが出来ている。

しいたけ.さんのnoteを熟読する私だ。やっとこさキレイなったデコルテに何か出来るだなんてショック死しそう。何らかの腫瘍でないのは一目で分かる。なぜか。毛穴を中心にバゴッと盛り上がっているからだ。しかもこの形態には見覚えがありすぎる。

最悪だ。こりゃ真菌性毛嚢炎だ。

毛嚢炎とわたしの戦いの日々


思えばこいつとは浅からぬ縁である。最初に遭遇したのは忘れもしない小5のとき。周りの子たちが思春期ニキビができ始めた頃、私のアゴは突然盛り上がった。虫に刺された覚えはない。知らぬ間に誰かに殴られたのも覚えはない。すぐに皮膚科を受診した。

「あー、毛嚢炎だねぇ。毛穴の袋とってもいいけど、薬で様子みようか」

フロモックスを処方された。もう一度言う。そのとき私は小5である。ちなみに私は女である。文体からは分かりづらいかもしれないが、れっきとした女である。気合入れて化粧しなければよく男と間違われるが、それでも生物学上・戸籍上女であることに間違いはない。

「毛嚢炎」や「粉瘤」は皮脂の過剰分泌が原因で起こる。これが毛穴に詰まって炎症・蓄積することにより、抗炎症剤、ときに外科的処置が必要になる皮膚疾患の一つである。しかし基本的には命に関わらない。誰でも起きる。手術のついでに取ってもらったなんて話もちょくちょく聞く。

この笑い話を誰かにするたび、共感してもらえるのはいつも男性の方だった。思い返せばうちの父も祖父も、顔のおできを皮膚科で取ってもらっていた。自分の肌の悩みを検索して辿り着く先は、いつも女装娘かオネエの方のブログだった。

そうなのだ。元より肌が「男肌」なのだ。

皮脂の生成速度がアホみたいに早く、毛穴が大きいので角質が詰まりやすい。いつも前髪がベチャっとなるし、夏場のメイクは塗った端から溶けていく。年取ってようやく肌が落ち着いてきたかと思えば、環境・気温変化によるストレスや生理周期によって、すぐに肌がしっちゃかめっちゃかになる。

そんな完全「男肌」の私が普段しているケアは「殺菌」と「水分補給」に重点を置いた、お金はそこまでかからないが、割と手間のかかるケアだった。

このあと詳しく解説するが、オイル系の保湿が出来ないため「水分補給」にかなり時間をかけている。アルコール系化粧水は殺菌効果は高いが揮発性も高いため、その後の「水分補給」は絶対だからだ。

めんどくさいからとこれを怠ったのが、そもそもの原因だとすぐに分かった。

そのうえ、栄養状態が悲惨だったのも肌の不調に拍車をかけた。

真菌は常在菌ではあるが、自分の肌上では異常繁殖しやすいことに加え、10代の頃は疲れるとすぐ口唇ヘルペスが出来たりと、元より免疫に波があるタイプだ。体調管理=生命維持だということを、最近体力が付いたからといって勘違いしていた。

それに気付いてすぐ、アリナミンAを飲んで、オロナインをしこたま塗りたくった。

そのおかげか、あれだけ私を悩ませたニキビたちは、たったの3日でしおしおと枯れていった。

男肌ケア戦記:限界緊急事態編


こっからはいつものあっぱらぱーな調子に戻ります。で、普段のケアの前に、今回やった緊急事態時のケアの仕方を一応。

ただしこれは皮膚科に行く時間が無さすぎて苦肉の策でしたことなので、ちゃんと時間が取れる方はちゃんと皮膚科に行った方が良いです。私もこれで収まらなかったらムリヤリでも受診しようと思っていたので、ホント、こういう肌質の人は、一回病院に行ってみるのが間違いないと思います。

前提として、毛嚢炎とニキビとの一番の違いは、患部があまり赤くならないこと。「いたそ~」っていうのはほぼないです。はれすぎるともちろん痛いですけど。その代わり「ボコッ」と膨らんで、試しに押してみると脂の汁みたいなのがダラァ~って出てくる。

ちょっとここから少し汚い話。

白ニキビ系はニキビの芯が出てくるじゃないですか。そうじゃなくこう、脂の塊がドロッてなったり、黒ずんだ黄色い角栓がズルっと出て来たり、ムリヤリ潰すとブツッて音を立てて爆発したり(←コレホントの話)するので、通常のニキビケアでは到底対処できません。逆にアクネケアで悪化したって方は、こっちを疑った方が良いと思います。

かくいう私もアクネ系基礎化粧品は一つも役に立たなかったうえに、かなり悪化した覚えしかないので、そういう方は病院行って抗菌剤・抗炎症剤・ビタミン剤をもらった方が格段に治りが速いです。

あと、なんで今回すぐ毛嚢炎って分かったかというと、小声で話すけどね、以前デリケートゾーンにも出来てしまったことがあるんですよ。そういう毛穴が大きくて、汗腺が発達してて、しかも今時期は蒸れて肌環境が悪い場所って一発なんですよね。すぐ出来る。最悪です。最悪。

小声の話おわり。

今回少し対処が遅れたのは、もちろん上記の生活の変化もありますが、快晴続きで日射量が多かったので肌ダメージをちょっと気にしていたのもあったんですね。そうでなくとも荒療治なケアの仕方なので、出来るだけ肌に負担をかけたくないなぁと気取ってたんですね。

で、今から言う方法はかなり荒療治です。記録のために一応書いておくんであって、皮膚が弱い人は絶対にやらないで下さい。ダメージもすごい大きいです。下手すりゃこっちが討ち死にします。物理的に無理矢理に角栓を除去するので、角栓はそれなりに取れるけど肌はボロッボロになります。


もっかい言うよ、肌はボロッボロになるよ。


①化粧落としシートでメイクを落とす
今回はビフェスタの「うる落ちクレンジングシート(角栓・毛穴づまり用)」を薬局で調達して、一回目は普通にメイク落としとして使いました。

②蒸しタオルで毛穴を開く
さっとコンビニのお手拭きシートで顔を拭いて汚れを落とし、蒸しタオルで毛穴を開きます。2分経って小鼻脇やアゴなどの角栓が浮いてきたらそれを少し擦って取り、計3回繰り返す。この時点で肌が少しピリピリし出すので、少しでも肌が痛いなと思ったら早急に中止した方が良いです。

③普通の洗顔で洗う
トラベル用に買った普通の洗顔でまずは浮上してきた汚れを除去。とくにTゾーンは念入りに洗う。首や背中、デコルテも洗う。

④酵素系洗顔でしこたま洗う
持参した小分けの酵素洗顔料を使用。今回は「雪肌精」。この前使った「ビオレ酵素洗顔パウダー」がコスパが良いんだけど、金がなくて買うのを断念。Tゾーンを念入りに、残った洗顔料をごしごしタオル(って今でも言いますか??)につけて背中とデコルテを洗う。

⑤美容成分がほぼほぼ入っていない化粧水をつける
今回は備え付けの何使ったか忘れたけどほぼほぼ水みたいなの使用。温泉系の何かではあったと思う。これを顔がしっとりとするまで執拗に付ける。

⑥眉尻~顎先の三角ゾーンにうっすらと乳液
顔周りは皮脂が出ることを見越して、紫外線ダメージが多そうな三角ゾーンだけにかな~りうっすらと乳液をつける。ホント米粒2個分くらい。

⑦オロナインをしこたま塗る
もうオロナインに頼るしかないと携帯していたオロナイン軟膏を塗りたくる。背中・デコルテにも塗る。

以上。次の日からは朝はいつも通り洗顔だけ、夜は①~④を少し抑えめにして肌が痛くならないように3日続けました。デコルテのおできの親玉は、前日に無理矢理自分で切開(※マジで真似しないで)してたので、ゲンタシン付けて絆創膏貼りました。

これとアリナミンAでなんとか一時しのぎ。この夏はあせももひどくなりそうなので、早急に皮膚科に行ってきます。

合わなかった基礎化粧品たち

自分のいつものケアをお話しする前に、こんな感じで私の肌はかなり少数勢だと思われますので、該当する人しか読む必要ないだろうし、果たして本当に同じ肌質なのかチェックをオススメします。

1.ニキビケア商品が合わない
とくに抗菌作用でローヤルゼリー系が入っているのはダメだった。アクネ洗顔だと肌が乾燥するか、効果があまり感じられない場合が多い。なんだか刺激が強いようなよく分からん感じがする。

2.ハトムギがだめ
「ハトムギ化粧水」使ってニキビが死ぬほどできて絶望した。私に合う化粧水とは一体…?ここらへんで世の中と自分との差を感じ始める。ニベア青缶は結局ハンドクリームとして使用。

3.豆乳など高タンパク質もダメ
友達からかりたコスパ最強の「豆乳イソフラボン」がダメだった。ちなみにその友達の肌は雪見だいふくだった。死にたくなった。

4.ホホバオイルが全然ダメ
みんなが良いと言っている「無印良品」が全然良品じゃない。毛穴が詰まるしニキビは出来るし「自分は人間ではないのでは?」と疑う。身体に塗るがすねから下しか使えず全然減らない。酸化が怖くて半年後に捨てる。

5.オイル系ウオッシュは死
高保湿を期待してオイル成分が多いものを買うが、全然ダメ。ちなみにボディソープもシャンプーダメだった。ホットクレンジングも合わない。迷走どころではない。考えるのをやめたい。

6.なぜかクレイ系もダメ
これなんでかすごく謎なんですが、手ごわい角質汚れに効果の高いクレイ系もダメなんですよね。肌がすごく突っ張って、ポイントウオッシュもダメでした。ミネラル分の高い温泉系の化粧水もダメで、う~ん、ニキビ肌関係なく多分元々合わないんだと思う。

7.コールドクリームも死
今はやりのコールドクリームをYouTubeの動画を参照しながらきちっとやった。にも関わらずニキビが出る。いつものクレンジングシートが一番良い。意味が分からない。

じゃあ逆にどんなものがまともだったかというと、

1.アルコールが含有量が高いもの
殺菌効果がかなり見込めるものが良い。またトーニング系も割といい。が、これらは多用しすぎると生理周期で免疫が落ちた時に肌が荒れる。なので低刺激のものと2つ使ってます。

2.プラセンタは意外と合う
美容液はプラセンタならなぜか相性が良い。だがコスパは死。金持ちになりたい。

3.乳液よりマスクパック
これが不思議なんですが、乳液にこだわるよりマスクして保湿した方が肌の調子が良い気がします。

4.酵素系とはすごく合う
だがしかし酵素パウダーは高いんだな。前はメルサボンの洗顔チューブ使ってたけど、オイルウォッシュに路線転換しちゃって打つ手が無い。てゆうかことの始まりは絶対このせい。

なのでね~、詳しくは後半で書きますが、なかなか自分にピタッとくるものがないんですね。その時々によって上手く調整するしかないって感じです。組み合わせを見極めるのがしんどいし、そこまでたどり着くのもね……。しんど。

ま、こんな感じでね、基本成分に「ホホバオイル」「イソフラボン」「ローヤルゼリー」とか「固着しやすく保湿効果が高い成分」が入ってるものが全然合わないですね。Twitter情報がひとつも信じられない~。

本当にオイル成分とか油分がマジでいらないんですよ。よく「油分でしっかり蓋をしないからオイリー肌になる」っていうのでそれを信じてやってみたことありますが、ボコボコにニキビできてやめました。乳液もちょっとでいいし、油分マジで必要ないです。

あ、そう。以前、美容院でちょっとお高いシャンプーとリンス買ったんですね。髪のコシを強くして細胞からダメージを修復するってのが売りらしいんですが、その「細胞」ってのは結局頭皮に作用することだったみたいでね。もうお分かりよね。頭にニキビできまくって捨てました。

お肌の富栄養化による汚染がね、ひどいんです。おそらく。なので池の水全部抜くじゃないけど、とにかく「角質除去」と「殺菌」。常在菌といえど私にとってはデモ集団ですからね。いらない栄養素を与えないことと、角質化したものは早急に取り除くこと。お肌のサービス行政よりも、取り締まりとインフラ整備が先です。

そう、わたしのお肌は治安がとても悪いのです。

お肌の治安維持のために私は日ごろ何を行っているかというと、長いので分けますね。もう6400字以上あるのでね。そろそろ顔洗いたくなってきた。

はぁー……もう本当に……これ書くのきっつ……。良いよね……ツイの流行りに乗れる人はさ。はぁー……。まぁでも、前に比べて酵素洗顔とかSuisaiも出てくれたしね……良い時代になったよね……。

ってことで続きます。

❤は…noteのアカ無くても押せるらしい…えへへ