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#本日のなうぷれ ⑦返して/cinema staff

今回はこちら。

返して/cinema staff

世界で一番固い石とされているダイアモンド。しかしそのダイアモンドは「割れにくさ」で見ると宝石の中で一番ではなく、ルビーやサファイアと叩き合うと割れてしまうそうです。

この「返して」は、そんなダイヤモンドのような強さ、少しの儚さを持ち合わせている楽曲です。
個人的に、このような短くスパッとしているタイトルは色々なものを想起させてとても好きです。

cinema staffの楽曲はこのように強さと儚さが共存しているものが多くある様に感じます。その中でもこの楽曲は儚さの要素のほうがかなり強めなのかなと。

明日僕らはきっとふたりだけ せめて泡になって消えるまで
小説の山にそっと火をつけ たき火をして遊ぼうよ
いっそ東の岬から 大人たちの冷めた目を盗んで
次の船で逃げてしまおうか

いま 作るんだ 深く煮詰めた欲望と
すぐ 混ぜるんだ こねくり回す渇望で
ほら 満たすんだ 開け放った窓の向こうに繋げて

歌詞の一部を抜粋しました。ストーリー色がやや強めな中に心情と景色の描写が混ざり合ってさながら小説を読んでいるよう。

前半の歌詞は「せめて」泡になって消えるまで、大人たちの「冷めた」目を盗んで…といったどこか諦めの色が見える中でも、後半の歌詞では間違いなく何かを決意し、行動に移していることが分かります。

この対比がかなり美しく、Gt.Vo.である飯田瑞規さんの優しい歌声が相まってその世界観は唯一無二となっていきます。

美しさ、残酷さ、そこから垣間見える強さ。ストーリー性のある楽曲がお好きな方はぜひ。


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