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BLANK PAGEを読んで

何年前かTVで見て一目惚れした内田也哉子さん。
最近出たこのエッセイが面白すぎて脱力。
嫋やかな言葉の雨霰。
この方は幼少期からインターナショナルに通っていらっしゃって、恐らくネイティブ並の語学力と海外経験も豊富。
その影響からであろう欧米の文化と大和魂みたいなものが内側で絶妙な融合をしている感じ。
対談する人たちと海のような深さに潜って会話したものを書かれたのだそう。深海で出逢うとは、それと同じ深さにまで自分を掘り下げている必要があるし、誰かを深く自分の内側に受け入れるとは、それ相当のその人の器の大きさが必要。

他者を映す鏡のようでもあり、同期してしまうほどの大きな自我を持っている感。

多分(この方から聴こえて来る)お母さん(樹木希林さん)のアグレッシブな環境と養育感が、人間の紡ぐある種生々しい情感を伴うストーリー(物語)性から離れた場所に彼女を追いやっていたのではないかなと思う。

故に物語に取り込まれず、離れた所からそれを見る力が養われたのではないだろうか。

この方の大きさと純粋さと俯瞰力と豊かな感性にとても居心地の良さを感じる。

言葉をこんな風に使えるって素晴らしい。

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