最近泣く泣くiPhoneをSEから8に機種変した。
ここはガジェットヲタらしく新製品のXSとかかうべきところなのだろうが、ホームボタンがないのは（親の最新式のアンドロイドを触っていて）どうも気になってしかたがない。操作方法の問題ではなく、触ってる感の問題だ。
Xからは美しい全面パネルで、ホームボタンはない。
勿論最新機種のXRにも。
私はどうもホームボタンが欲しいらしい。見た目的にも。触った感じも。

8になって（いや正確にはiPhone7から）ホームボタンが物理感圧（押し込むとぺこっと部品がへこむ）から、感圧式センサーになった。
前面のパネルは一体式になり、ホームボタンがあった場所は凹んだ形状になっていて、いかにも以前のホームボタンがあるようだ。そこを押し込むとTaptic Engineが働き（アップルの開発したエンジンでその名の通りタップ用のエンジン）、「あたかも物理的な凹み押したかのようなペコっとした振動」が指先に伝わるのだ。
これはホームボタンだけではなく、画面のアプリアイコンを長押しする等でも起きる。時計を合わせる時のリールを動かしたときも小刻みに振動する。その振動は微妙で、決してバイブではない。モーターががたがたうごくというより、微電流が指先にそっと伝わる。
機械から「了解」といわれてる気分程度にそっと。
こういう触覚が私はすきだ。
Hey Siri！とよびかけて答えてもらうよりずっと。
なんだか機械と交信してる感があるから。

スマホになにを求めるのかにもよるのだろうが、大型化したスマホは小型のタブレットで、映像や配信動画をみたり綺麗な写真をとったり、お友達と顔をみながら話すのには向いてるのだろう。
私は小型で、通話とメールとSNSができて、そっと触覚でつながってるこれがたいそう好きだ。
Xからは操作系のUIも大幅に変更になっているのだが（慣れ以上に）、この機械と交信してる感がないのが少し苦手で、じゃあ実際そんなもの必要なのかっていわれると必要ないのかもしれないのだが、
でもマウスボタンを押し込んだら押し込んだ感が欲しいし、キーボードは重たくて硬いのが好きだし、スイッチはパチパチいっててほしい。
タッチパネルより物理ボタンが好きだし、家電はモーターで買う。
そんな私と機械をつなぐギリギリが、Taptic Engine。
見た目の凹みと微電流で、この擬似ホームボタンを「物理」と認識させる機械の優しい嘘が私は好きだ。