ポプテピピックはデジタル化が生んだ最先端のコンテンツだ

今絶賛話題のクソアニメ、「ポプテピピック」。
このクソアニメ、ビジネスやマーケティングという観点からみるとクソでもなんでもなく、すごく上手く仕掛けられているんですよね。
しかも、”デジタル社会における消費行動”を捉え、語るにはとても良い題材。

まずは、このアニメの特徴を洗い出してみましょう。
①30分の枠の中でほぼほぼ同じ内容が2回流される
②毎回声優の組合せが変わる(しかも大御所)
③コンテンツにはメジャー~超ニッチまで多様な元ネタが存在
④Hulu、Netflix、ニコ動、AmazonPrime等様々な動画配信サイトで配信
⑤製作委員会が組まれていない
⑥見ていて疲れる
⑦にも関わらず、放送時間中ツイッターのトレンドを席巻
(オリンピックを優に超えていきましたね)

私がこの中で注目したのは、太字部分。
特に、③コンテンツにはメジャー~超ニッチまで多様な元ネタが存在すること。
このアニメの一番のキモは、昔から狭い内輪で行われていた”元ネタ探し”の遊びをSNSという広いコミュニティに広げたことにあると考えています。

正直、私レベルの人間では、見たときに元ネタとか殆ど分からず・・
大抵、元ネタを何故か発見してくるTwitter民・まとめ民の情報を頼りにしながら楽しんでいます。
皆、元ネタを探す遊びをしながら、元ネタをお互いに教えあいながら楽しんでるんですね。それがリアルタイムで起こるから、ツイッターが盛り上がり、拡散されて、話題になる。

ちなみに元ネタを探す遊びってのは、遡れば平安時代の本歌取り、アニメの聖地巡礼等古くから存在していました。でも大概、狭いコミュニティで内輪で笑い・楽しみを共有しているだけ。それに、元ネタ探しは”派生”の遊びにすぎなかったんです。

でもポプテピピックは元ネタ探しをコンテンツのコアに置き、話題となった。それはニッチなコンテクストの共有をオンラインですることで、大衆もその面白さを理解出来るようになったからこそ、成しえたことだと思っています。

そして、制作側がちゃんとしてるなあと思うのは、④Hulu、Netflix、ニコ動、AmazonPrime等様々な動画配信サイトで配信していること。そりゃ、大抵の人は元ネタが分からないから知ったあとすぐ見直したいですよね。
しかも、こんな視聴率落ちそうなことしても大丈夫なのは、リアルタイムでの元ネタ探しのお祭り騒ぎに乗りたい人たちが多いからだと思うんです。

以上を踏まえて思うのは、デジタル時代の消費行動・価値観なんて、既存の延長にある場合が多いということです。
所詮テクノロジーは手段であり、根源にある楽しみ方なんて変わってません。なんせ、元ネタ探しも平安時代に本歌取りがありましたしね。
ただ、アナログの情報が0と1に変わることで、共有範囲が広くなったり、速度が加速したり、一部が増大したりするだけ。そう捉えると様々な事象が違った見え方をしてきます。

話はポプテピピックに戻りますが、気になるのは、アニメの大きなキャッシュポイントである円盤が売れるかどうか。
リアルタイム性がこのコンテンツの旨味なら、動画配信サービスで見れるなら、円盤を買う意味ってのはどうしても薄くなってしまうと思います。
(大御所声優使ってるし、ペイするのかな?いやでも、実質製作費は15分ぶんだからいけるのか・・・)

最近は、リアルタイム性の高いコンテンツが多くなっていて(賞味期限が異常に早い)、そのどこにキャッシュポイントを置いていくべきか非常に難しい局面に来ていると感じています。

デジタル化したコミュニティでは、コンテクストの共有に課金がしにくいのが最大のネックなんですよね。

リアルならコンテクストの共有に課金させるのは簡単で、例えばキンプリの応援上映なんかは、サイリウム振りながら映画館で主人公を応援するというものですが、応援する際にキンプリ仕様のサイリウムが無いとコンテクスト・体験を共有できないんですよ。
※完全に応援しきるには、主人公たちのテーマカラーが全部入ったサイリウムが必要で、しかも十字架を作らなくてはいけないので2本買う必要がある・・

アーティストのライブ・コンサートもそうで、その場のコンテクストの共有のために課金してるんです。

今後も、デジタル時代の人間研究をほそぼそとやっていければと思っています。お楽しみに!







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