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はじめてのオイリュトミー

祝祭のオイリュトミー「エボエ(EVOE)」の講座に参加した。

期待、畏敬、悲しみ、軽さ、喜び、内面性… といった概念ひとつひとつに対応する身体の動き(しぐさ)があり、それを組み合わせて全体のシーンをつくる。身体表現でイメージをあらわす点は、確かにある種の舞踊だし、セリフのない演劇にも似ているし、形を覚えてつなげるのは型武道にも似ている。

エボエのE、V、O、ハレルヤのH、L、Jなど音や文字に対応するしぐさもある。演者はステージ上で円になったり、Sの字を描くように動いたり、2人組になったり、左右の人と離合したりする。昨日の講座は18人の大所帯だったので、他の人と連携した動きが案外難しくて、方向を間違えることも多いし、綺麗な形になかなかならない。自分の身体がとことん思い通り動かない。そんな状態で、他の人の動きまで気が回らない。動きのトリガーになる人(最初に動き出す人)は特に大変だ。

1時間半かける3コマの講座、終盤では「他の人がやるのを見る」機会もあった。これまでオイリュトミーを見ても何をやっているか全然わからなかったけれど、いまや動きの意味がわかってきているので、数多くの意図と困難さを演者がどう乗り越えているのかが感じられる。

「オイリュトミーとは何か」の明快な定義に出会ったことがない。講座を受けたからといって、鮮明な言葉になるわけでもない。でも、「教わってみる」という理解のしかたは、正解だなと思った。意味を身体で知っていると、観る楽しみも数倍になる。

次、子どもたちのオイリュトミーを観るのが本当に楽しみになった。

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