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父と母たちのパラダイス劇

アダムとエファ(イヴ)の楽園追放を描いた演劇作品「パラダイス劇」を観た。演じているのは、うちの学校の保護者たちだ。教員が演じる「生誕劇」に対し、保護者有志によるパラダイス劇の伝統はずっと続いているらしい。

アダムとエファに知恵の実を食べるようそそのかし、高らかに嘲笑う悪魔サタン。演じるIちゃんのお父さん、高笑いが自然すぎる。抜き身の剣をくるんと振りかざし、びしっと追放を言い渡す大天使ガブリエルはKくんのお母さん。淀みない前口上が見事なAさんと、神と、エファは、先日の演劇ワークショップのチームメイトだ。帰りがけ、彼らからは「出ると思ってたのに!他でがんばってないでこっち参加してよー!」と力強い誘いを受ける。今年はじめて観たので、筋を覚えながら、もし演じるならどの役がいいかなと考えてる。アダムは形ばって難しいセリフが多く、神や悪魔が喋っている間のセリフのない立ち振舞いも難易度が高そうだ。

演劇を教育手段とするシュタイナー学校に参加していると、子どもたちの上演を観るだけでなく、親として演劇に関わるチャンスもわりと多い。保護者仲間の中には、普通に役者として上手い人、プロとしての舞台経験がある人も混じっている。芝居好きにはたまらない環境だ。毎年恒例の「生誕劇」は、来週末に上演される。

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