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sigmaから新しいカメラが出ないからsigma fpをメインカメラとしてどうにか使う

2024年2月21日午前10時、SIGMA社より2本のレンズ発表があったものの、サプライズで新作カメラの発表は無かった。

FFFについては前から楽しみにはしているが、すぐに解決して生産が進むような、簡単な問題ではないだろうし、リリースされたとしても使い易いカメラではないだろう事は想像に難くなく、私はむしろsigma fpの後継機を期待していた。

sigma fpが発表された当初は、内外共に動画ユーザー向の機種という位置付けだった。しかし発売して暫くすると、マウントアダプターを介してオールドレンズを付けてスチルカメラとして使うユーザーが増えた。
SIGMAは自社のユーザーに変態が多い事を自慢げに語るが、度を越した変態がいる事は想定外だったらしい。筆者もその一人として末席に加えて欲しいと思っている。

 sigma fpへの偏愛は次の機会に語るとして、上記の事情から、スチルメインで使うには致命的な欠点がいくつかある。
 しかしながらこのsigma fpというカメラは不思議な魔力を持っており、大手メーカーの不自由ないカメラを所有していても、どんなに不便であろうとも、持ち出してメインで使ってやろう、とそんな気持ちにさせてくれる。
 その不思議な魔力の一端を担っているのは、圧倒的な絵力だろう。sigma fpは多彩なカラーモードを搭載しており、色の強弱も5段階で調整できるので、同じ場所を撮影しても全く別の風景に変化し、更に他社より多彩な撮影比率により、飽きる事はない。

人気があるシネマ21:9のシネマスコープ+ティールアンドオレンジ
筆者が好きなシネママイナス3 落ち着いた感じもしつつ色が残っているのが良い

そんなsigma fpの(筆者にとって)致命的な欠点を取り上げつつ、自身の奮闘と共にカメラのカスタム例を語っていきたい。

メカシャッターの不在

 sigma fpは電子シャッターしか持たないカメラであり、シャッター速度に気をつけないとフリッカーが出てしまう。絞り優先モードであればカメラがフリッカーが出ない最適な速度で撮ってくれるが、室内でグラビアモデルやフィギュアを撮影する場合、ストロボが必須な場面もあり、尚且つ fpは同調速度が1/15以下と限定されているのでどうなるか不安であった。

 ストロボはSIGMA純正のEF-630を使用。関東では1/8で固定すればいけるとは思う……が、複数の光が入る場面では若干不安でもある。

バッテリーの容量が少ない

 一日中撮影していると、バッテリーを3本近く使っている。日帰りであれば帰って充電すれば良いが、旅行中だと充電器を複数持っていく必要がある。しかも他のデバイスの充電もあるのでどうしても嵩張ってしまう。
 幸いバッテリーの価格は他社よりかなり安いが純正の充電器は一個しか充電できないため、Amazonなどで一度に二つ充電できる物を買わないといけない。
 しかし互換バッテリーが付いてくる事も多い。いらない……。

ボディ内手ぶれ補正が無い 

現在のフルサイズミラーレスカメラは、どれほど安いモデルでも殆どボディ内手ぶれ補正が標準搭載されている。搭載されなかったり、そもそも効きが弱いメーカーもあるが。
 筆者は夜スナップも好きなので、この機能を重視している。ところが fpはこの機能を持たないため以下の様な力技で解決している。

夜スナップ最強レンズ 24mm F1.4 DG DN | Art

広角レンズゆえシャッタースピードを抑えることができ、f1.4という明るさを持ち、更にartレンズの中では軽量、写りも良いという隙のないレンズである。

24mm F1.4 DG DN | Art ISO 2000  f1.4 SS1/25

ビバLマウントアライアンス 万能レンズ LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.

 ボディ内手ぶれ補正がなければ手ぶれ補正付きレンズを買えばいいじゃないという脳筋的な解決方法である。こちらはパナソニックから発売されているレンズだが、同じLマウントなので、当然sigma fpでも使える。

LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. ISO 125 f4 1/25 24mm

 流石に夜では使えないが、日中スナップでも起こり得る微ブレを防げるし、24-105mmという万能さから、持ち出すことが多いレンズである。
 しかも今度28-200mmの便利ズームも出る! しかも超軽量! Lマウントユーザーで良かったと思える瞬間である。

MC-21を利用してEF35mm F2 IS USMをこっそり使う

こちらも手ぶれ補正補正付きレンズを使う方法である。公式にはサポートされいないが、マウントアダプターMC-21を介してCanonのレンズを使うことができる。中にはまともに動かない物もあるが、上記のレンズはAFや手ぶれ補正は普通に機能している。

MC-21+EF35mm F2 IS USM ISO100 f2  SS1/500

終わりに

 筆者の使い方は、他者のエントリーモデルのフルサイズミラーレスでほぼ網羅できるレベルの物だ。
 それでも fpをメインカメラとして使うには様々な困難が付き纏う。
 Lマウントアライアンスが2018年に始まり、最初は3社だったのが7社にまで増えた。が、それでも動画に偏った同盟である事は否めない。
 これは完全に好みであるが、lumix s5 mark iiはあまり所有欲が湧かず、ライカも、写したいのは SIGMAの絵であって選択肢に入らない。
 かつてSIGMAは、普通のベイヤーセンサーのカメラを出す意味がない、と言われたが、現在のアライアンスの状況を踏まえると、ここのラインナップにスチル向けの普通のカメラがあっても良いのではないか、そう思う様になった。SIGMA製のスチル向けベイヤーセンサーカメラが欲しいド変態がいる事も知って欲しい。

ああ……それにしても。バッテリーが大容量になってメカシャッターを積んだ fpが欲しい……。


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