見出し画像

外国人から見た日本の買い物体験 -DXが必要?

最近就職活動中。外国人として、面接の際、「なぜ日本で仕事やりたいですか」「日本のどこが好きですか」ってよく聞かれます。友人には「日本の文化が好き」「日本のアニメが好き」との無難な答え方を教えられましたが、自分はいつも正直に「日本の生活は便利からです」と答えています。「中国の方はデジタル化結構進んで、もっと便利はずなのにね」と、面接官の納得できない顔。

それをきっかけに、日中の買い物と支払の体験を比較したいと思います。

まず、中国はなぜオンライン化が進んでいますか?

不動産からお話します。中国では不動産開発業者は高層ビルの住宅を建てるのが好きです。たくさん儲けるからです。一方、一つの駅に対して住民の人口数、周辺の施設については、政府は特に企画も規制も設けてないです。自分が上海にいる家は、住宅集中の地域にあり、約2、3万人も住んでいるそうです。しかし、周辺ではスーパー二つしかありません。家から一番近いスーパーは、何と車で7分間もかかります。ローソン、セブン等は上海にもありますが、品揃えは日本本土と比べて全然少ないです。野菜と肉の市場が設置されていますが、匂いに弱い若者には全く人気ありません。自分の記憶では、十数年ほど前、オンライン化がまだ進んでない頃、買い物と言えばスーパーしかないです。幸いに中国でタクシー代は安いから、日本で想像できないかもしれないですが、私以前毎週末タクシーでスーパーへ買い物に行ってきました。オンラインショッピングサイトの現れは、まさに若者の恩人です。

物流コストも中国オンライン化普及の主因の一つと思われます。日本の地理で例えとすると、首都圏内なら全て送料200円程度済ませる、かつ翌日必着可能。北海道から九州までの距離なら、500円以下でも到着可能。中国の物流サービスは乱暴なところがありますが、物流業者はスピードとコストでアピールしています。万が一破損発生する場合、その200円の送料の中で保険も入っているということで、賠償さえもらえば誰も文句言いません。貴重なものであれば、もうちょっと高価の物流で対応可能です。また、アマゾンフレッシュみたいなオンラインサイトは、会員費はゼロであるどころか、注文金額関わらず毎日一回無料配達のサービスも付いています。且つ朝7時から夜20時まで半時間ごとに時間の指定ができます。自分は上海で仕事していた頃、朝ごはんでもネットで注文することが多かったです。

十数年間に渡って、オンラインサイトの顧客基盤をしっかり積んできたからこそ、アリペイなどの支払手段は自然に普及できたわけです。

一方、利便性上では、日本は中国に負けてますか?

今東京に住んでいます。駅から徒歩5分距離でなんとスーパー5社もあります。スーパー同士は競争するため、毎日違う商品に割引を設定して集客に努めています。一遍に全てのスーパーを回すことできないので、毎日の買い物はまさに冒険のように楽しみにしています。逆に日本でオンラインショッピングの際、箱を折り畳んでゴミ処理しないといけないところはやや面倒くさく感じています。朝ごはんさえオンラインに頼っていた私でも、日本で生活しているとついに実店舗で買い物する習慣が定着してきました。

決済の面も少し触れたいです。日本はスーパーでも百貨店でも自分のカードを発行できます。電子マネーの決済手段も充実です。買い物する際に、決済機能付きのポイントカードを使うとさらに優遇があるので、カードをどんどん作ってしまいますね。また、安い値段で野菜を購入できる青果店では、決済手段が現金のみという点が納得できないわけでもないです。一方、中国では、銀行以外はカードを一切発行できないです。その代わりに、アリペーみたいな決済代行サービスは順調に発展できたわけです。銀行より、決済手数料を安く提供しているメリットもあるので、業者側は誰でも抵抗感なく導入することができました。

オンラインショッピングは目的ではなく、買い物の手段。
オンライン決済も目的ではなく、支払の手段。

中国では確かに携帯一本を持ってれば、どこにも行けるとの利便性があります。
その一方、日本では実店舗ならではの買い物の楽しさと決済に伴う会員のロイヤリティを実現できています。

その上、色んな事業者が市場に参入することにて、多様性のあるエコシステムを保有できてるわけです。それこそ、日本の魅力ではないかと、私が思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?