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年下と年上

いくつに見えるって質問はこの世から滅ぼすべきだと思う。全く意味のない質問。この前美容院に行ったらそう聞かれた。本当に苦手な質問だ。あなたが何歳かなんて興味が無いし、それを考えるのも面倒くさい。最初から言えよって思ってしまう。面白くない。

最近、メディアで取り上げられる人の年齢が自分を下回ることが多くなってきた。私ももう今年で24になる。まだまだ誕生日自体は先だけれど。20前後のアイドルやタレントがちやほやされている。みんな私よりも年下だ。

この間までは世間に登場している人達はみんな年上だった気がする。だから憧れもあった。かっこいいなって。でもいつの間にか、私よりも年下の人々が輝いていて、無力さを感じるようになった。別に同じようにタレントを目指している訳では無いけれど。テレビに出たいという欲も無い。だが、遥かにレベルの高い世界で一個下二個下の人間がもがいているのを見ると、私のちっぽけさを実感する。

一番胸に響いたのは、大学生お笑いだった。今大学生ということはほぼ年下である。でも、ものすごく面白い。あの日出来なかったことを、今の大学生がやっている。ライブで見て悔しいと思った。私もあんな風だったら、何かもう少し、違ったのだろうか。お笑いが好きで、でも芸人になる勇気はなくて、でもやりたくて。それを大学生が目の前でやっている。私は今、何をしているんだろうと。大学生に笑って。明日になればまた会社に行って、社会の極小さな、端っこの、あってもなくてもどうでもいいような歯車に変わる。年下はあんなにも楽しそうにネタをしていたのに。この現実に悲しくなった。

もし、高校生に戻れるのであれば、大学生お笑いがある所に進学する。これは絶対に。そのためだったら勉強も頑張れると思う。それは分からないけれど。私には出来なかったこと。夢を叶える若者に、私は何を思いながら死んでいくだろうか。

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