AOTY2023

トップ9枚→次点36枚で一言ずつ、順位づけはありません。EP・ミニアルバムは省略して画像のみ。

トップ9枚

・GEZAN with Million Wish Collective『あのち』

あのちはきっと私たちを待ってはくれない、これからも手探りで進まなければいけない、それでも、きっと。

・Le Makeup『Odorata』

Makeupくんの作る曲には、日常に肉体が宿る瞬間を捉えるような魔法が閉じ込められている。煌めきの最中、煌めきの最中、煌めきの最中…

・moreru『呪詛告白初恋そして世界』

みちるくんたちが霊障系を名乗ったことで、また新しい祈りが轍を踏むはず、きっとそうだよ、全員殺してくれ、頼むよ本当に、セカイを

・Cruyff『lovefullstudentnerdthings』

変なZ世代シンガーソングライターやらバンドやらより、明らかに「俺たち」のことを掻き鳴らしてるよね。ただそこにあれと願う強さ。

・betcover!!『馬』

ヤナセくんの見てる景色から色んなものが無くなってきてるよう。喪失の経験から生み出されるスピードは、古ぼけた車よりも永く長く走る馬の蹄みたいに、

・100 gecs『10,000 gecs』

変な話、どこまでだって行けるには時間がかかるけど、笑えるような道のりになるさ。2人にかかればね。

・ひとひら『つくる』

無いはずの情景を、いつかどこかで聴いたことがある音色で作り上げる、どこにもいなかったあの人に届けるため。

・utumiyqcom『01』

一番近くにいるようで、一番遠い場所に立っていた「キミ」と、ずっと夢の中に閉じこもっていた「ボク」の距離。

・Various Artists『FASTFUSION』

別になんでもなんでも速いことが悪いわけではない。目まぐるしさと新鮮さ、そんな我儘な魅力を持つHyperflip/dariacoreに乾杯を。

次点36枚

・SATOH『BORN IN ASIA』

荷物とチケット、ギターは持った?忘れ物はない?じゃあ、靴紐を締めて。考えもしなかった未来に着くまであとほんの10秒。

・the bercedes menz『ザ・ベルセデス・メンツの幸福な子供たち』

新しさを振り回すことへのアンチテーゼと捨てきれないロックへの憧憬。私たちの、僕たちの、我々の、幸福な子どもたちと。

・CORIN『Lux Aeterna』

聞き手の鼓動に自我を持たせる永遠の光。「踊る」だけではなく、以前の「生きる」状態から躍動するためのポスト・クラブトランス。

・TURQUOISEDEATH『Se Bueno』

ジャンルで括られることへの、ささやかであり大胆な反抗。ParannoulやAsian Glow、Astrophysicsらと紡いだ、藍色に輝く童話の破片たち。

・lilbesh ramko『終末collection』

きっと、それは手のひらの中で生まれた君と僕だけの黙示録。きっと、それは切っても切り離せない瞬間に収められた涙の数々。

・カネコアヤノ『タオルケットは穏やかな』

生活って結局何なんだろうね!ぐしゃぐしゃに泣いて、へとへとに疲れてしまう時もあるし。でも、そばにカネコアヤノの歌があれば愛おしくなるもの。

・Jane Remover『Census Designated』

過去の名義で得た名声や功績にJane自身がどう感じてるのかは到底分からないけど、今が一番燦々と靡いていることは間違いないよ。

・THE ACT WE ACT『フ​リ​ッ​カ​ー -Flicker-』

家庭を持ち、都市の中で生きていく中で生まれる困惑と憤怒。他者との関係に捩れが起こることを避けきれない、それを真正面から受け入れる手段の一つ。

・Eight『拒絶のファイル』

とうに素敵な六月は過ぎ去り、残ったのは絶望に明け暮れるカラスたちの啼き声。貯水庫の底で蠢く過去と、私たちの背後に迫る未来に捧げる。

・Overmono『Good Lies』

それが良いバイブスだとあなたが感じるのならきっとそうだろう。仮に自分に嘘をついていた結果だとしても、「Good Lies」であることに変わりはないし。

・Various Artists『サクラノ刻 -櫻の森の下を歩む- ヴォーカルCD』

櫻の森の上を舞ったあの日から7年後、櫻の森の下を歩く風景を描いた。一本の筆から創造される物語は、やがて多くの人の記憶に色を与えていく。

・Lisa Lerkenfeldt『Halos of Perception』

反復を繰り返す音像に安堵を覚える瞬間。気休めなんてどこにもないほど張り詰めた様子のはずなのに。

・safmusic『You are not rockstar, I'm not rockstar』

ロックは死んだとか殺されたとか、そんな話をしたいわけじゃない。ただ、ちょっと寄り道をしていたら、新たな輝きを見出すことができただけだよ。

・SADFRANK『gel』

御託や言い訳を並べる余裕なんて無いし、風で吹き飛ばされた栞の行方なんて知らない。今はとにかく、ただただ私の名前を呼んでほしい。

・Young Fathers『Heavy Heavy』

一人の人間としても、「民族」という組織を構成する一員としても、うねりと共鳴しながら叫び続けなければならない。さあ、高らかに声をあげて。

・toulavi『peephole』

君はそう言うけど、別にあの電話を無理に取る必要は無かった。この小さな覗き穴から見える景色で十分だと思いたいのはきっと一緒さ。

・Κιβωτός Records『晄​輪​音​楽​祭』

ねえ、ここは僕らだけしかいない秘密基地だよ。今だけはその銃を置いて、踊ったり会話を楽しもう。そこで立っている委員会や他学園の人たちもだよ。

・aryy『me and the world』

懐かしいメロディと共にドライブに出かけよう。まだ何者でもなかった僕たちに会いにいく、世界の隅っこで待っててほしい。

・PAS TASTA『GOOD POP』

6人のサウンドギークが辿り着いたポップミュージックは、果てしない楽しみをもたらす8篇の軌跡だった。「今に見ておけよ」と唸る至福の革命。

・Croatian Amor『A Part of You in Everything』

名前も声の感触も知らないままいなくなったあの人へ。どんな形でも会えたら嬉しいけど、君の背中に生える翼だけは重荷になるから捥いで捨ててよ。

・星宮とと+TEMPLIME『POP-AID』

暑かったあの日に一緒に飲んだサイダーの味も、夢の中で夜を泳いだ記憶も、ととさんとテンプラが紡いだ大きな宇宙を構成する大事なピースの一つ。

・FlowerBoyDeMii『Elysium』

どこまでも彼岸花が咲いている、そこを駆け巡るビートの波。あの青い空の向こうに潜んだ人工の憎悪にどうして誰も気がつかないんだろう?

・Squid『O Monolith』

生半可な優しさならここにはない。狂気の最中で繰り返されるリズムと、鳴り止む気配のないノイズ。ここではない何処かへ、地面から足を離さずにいよう。

・cero『e o』

開発と取り壊しによって都市が都市ではなくなり、やがて機能しか残らなくなる瞬間がもう目の前だ。ceroの3人は、我々は、この街の中で、

・君島大空『no public sounds』

「呆れて笑うあなたが好きだ」と歌うあなたが好きなんだよ。何層にも重なった曇り空の下で傘をさしたら、そこに慟哭は存在し得ないはず。

・Laurel Halo『Atlas』

安易に消費されてしまう情景へのレクイエムだと感じる。アンビエンスの向こう側にいる、幾千もの感傷を燃やす青い炎。

・feeble little horse『Girl with Fish』

DIYの危うさって、常に探究心とワクワクが籠ってて大好きだ。ファズって偶に聞き手を突き放すほど冷たい音を出すんだけど、それがずっと続いている。

・Slow Pulp『Yard』

ありとあらゆる全ての妥協がダメだなんて思い込まないでほしい。夜にだけ輝く太陽の光に目を細めながら、微睡みと絡みつく日があったっていいはず。

・six impala『EARWAX』

苛立ちが加速して大切な何かを見失いそうになった時にこそ聴いてほしい。こっちの方がクールに大暴れしててなんだか可笑しく感じてくるから。

・James Blake『Playing Robots Into Heaven』

彼のファルセットボイスとエレクトロニックサウンドはいつだって内省的。でも、外側に開けた場合のみに宿る美しさって存在しないんだよ、知ってた?

・JJJ『MAKTUB』

ヒップホップの本質って、いなくなった人との思い出を容易に甦らせてくれるところにあるんじゃないかな。じゃなかったら、こんなアルバム世に出ないよ。

・MyGO!!!!!『迷跡波』

耐えきれずに泣いてしまったあの日の夜、5人で見た夜空に輝く星のことをずっと、ずっと覚えている。パンクロックが持つ煌きによく似ていたんだ。

・明透『ASU』

今年一過小評価されたアルバムだと思う。星の数ほどいるバーチャルシンガーの中でも、あの蒼く輝く彗星に負けないほどに、橙色に光っていけよ。

・lil soft tennis『i have a wing』

テニスくんが持ってる翼って、別に限られた人のみ持てるわけではないよ。あなただって、私だって、持とうと思えば持てる祝福の証明の束。

・HMLTD『The Worm』

前作と打って変わって、豪胆さと雄弁さ、妖艶な雰囲気を纏ったアルバムになった。一歩踏み出したらそこは未知なる国である、たったそれだけの物語。

・BBBBBBB『Positive Violence』

私たちの頭上を凄まじい勢いで飛び立って行く希望の破壊行為。携帯で写真を撮る瞬間にいなくなるそいつは、努力と友情で虹の上を駆け抜ける。


EP・ミニアルバム・ミックステープ(まとめ画像のみ)

今年もありがとうございました、来年もよろしくお願いします。

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