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画像とコンテンツ評価の関係 - 実験と検証

要約

・マンガマーケティングに特化したシンフィールドさんの方で抱えている「漫画・画像のSEO的な効果は実際どうなのか」という課題を明らかにするための実験と検証コンテンツです

・結果としては、2件の記事に対して画像・漫画コンテンツの追加・差し替えを行ったところ、検索順位とトラフィック・ユーザー滞在時間の面で、片方は確実に上昇、片方は概ね上昇傾向が見られました。

キーワードボリューム帯210の調査Aは万年2位から1位へ。
キーワードボリューム帯3600の調査Bは平均3.5位から2.5位ほどに。

・体感としてはオリジナルで代替性の聞かないリッチコンテンツを文脈として、テキストよりもふさわしい形で設置すると、ユーザー行動の改善+単純なコンテンツ評価としてのプラスで概ね順位改善される認識です。

とりあえず全部画像にすれば上がるというほどではない気はします。

概論

この記事を書くことになった経緯から、僕が聞いた画像とテキストどちらが評価されやすいのかという部分のファーストインプレッション。画像コンテンツが評価されるために必要な条件、そこから考えた今回の実験内容について。

・この記事を書くことになった経緯
株式会社シンフィールド様より「漫画コンテンツ(画像)はやはりテキストに比べて評価されづらいのではないか、SEOに有効ではないのではないか?を懸念するクライアントが多いので、画像コンテンツがSEO的に有効かどうかを検証して欲しい」という依頼を受けました。

この辺りの記事を読んでのことです。
https://note.mu/isay53/n/ncffa0d0d99bc
僕のコンテンツ評価の考え方や画像コンテンツを使うことで順位改善が見られた実験の経緯が書かれているので、時間がある方はこちらも呼んでみてください。

・画像とテキスト、評価されるのはどっちだ
こちらの仮説・課題の僕がこの場で聞いた意見としては
1. 画像(漫画)だからといってそれだけでマイナスになる要素はない傾向としても画像コンテンツの方がプラス比重によっていくはず。
2. 適切に画像コンテンツが利用されればテキストより評価されるはずである
3. 米国が日本よりも漫画が盛んというイメージもなさそう。漫画の一コマ一コマを認識するというよりは漫画という画像の全体感だけでとられそうなので、ただ埋め込んだだけ使っただけでプラスに評価されるということはなさそう。【2】を特に考慮する必要がある。漫画のページは全て"漫画っぽい画像"として認識されそう。

という辺りを思いました。漫画をどうこうというよりは画像コンテンツを「適切に」使うというのがミソだなと思って家に帰って、「何をもって画像コンテンツの利用が適切であるのか」を再検討しました。

・画像コン「テンツの適切な利用とは
A. 文脈上・ページ全体のコンテンツを通して画像(漫画・イラスト)である必要性・必然性が高い
⇒ 画像を使う必要がない・視覚的説明が必要ないところで、画像を使わない
B. html上でテキストコンテンツと同等の意味内容を説明する・分かるように記述する。
⇒ altやfigureタグで画像内容を説明する。ファイル名をimg001とかじゃなくてtomato_freshなど有意なものにする。
C. 画像としてのコンテンツ価値 = 希少性・一般性・独自性が高い。
⇒「トピックに属していて(一般性)」、「ユーザーにとってわかりやすくて(独自性)」、「世の中に溢れていない画像(希少性)」

今回の検証内容

上記内容の【A】の条件を満たしつつ、【C】を満たすような画像(漫画・イラスト)コンテンツを作ることで、コンテンツ力の足りない部分が補うことが出来て順位改善を見込めそうな元々あった記事に対し、【B】を考慮した(漫画・イラスト)コンテンツを追加することで、順位改善が見られるか?というのが今回の実験になります。

記事2件で時期をずらして実施しました。

・缶コーヒーの形状・容量はどんなものがあるの?(2017/12/3更新)
https://coffeemecca.jp/column/trivia/371

缶コーヒーにある色んな形状と容量の目安を画像付きで説明した記事です。テキストだけで説明していたものを、白抜きでより形状がハッキリと分かるオリジナルのイラストに差し替えることで、順位の改善が見込めないかという記事です。ほぼ大体2位だったものが1位にならないかというラインです。
「缶コーヒー 容量」|月間ボリューム:210|平均順位:2位
「缶コーヒー 形状」|月間ボリューム: - |平均順位:1位

・コーヒー牛乳とカフェオレの違い(2018/1/19 更新)
https://coffeemecca.jp/column/trivia/9998

コーヒー牛乳とカフェオレの違いを漫画コンテンツで説明したものです。
話の結論からいうと実際ほとんど同じものなので、漫画でコンテンツを差別化したら面白そうだなと思いこちらの記事を採用しました。

漫画の内容については特に情報を詰め込んだり、漫画で分かりやすく説明するよりは、漫画の読みやすさと記事全体の情報をさっぱり概要として入れることを重視しました。

検索ボリュームが多めのテーマだとどうなるか。1位がwikipediaのテーマでどれだけ改善が見込めるかを見たかったものです。
「コーヒー牛乳 カフェオレ」|月間ボリューム:320|平均順位:2位
「コーヒー牛乳 カフェオレ 違い」|月間ボリューム: 110 |平均順位:2位
「コーヒー 牛乳」|月間ボリューム: 3600 |平均順位:3.5位

検証結果

・缶コーヒーの容量・形状

こちらは明確な改善効果が見られました。
12/3に記事を更新して、大凡2週間後の12/18に順位変動
「缶コーヒー 容量」が長らく2位だったものが1位に。離脱率もやや改善。(※ 1/1に一部UIの改善を行ったため、完全に画像コンテンツの影響ではないです)

・コーヒー牛乳

こちらも改善傾向が見られました。
1/19に記事を更新して、大凡2週間後の2/2に順位変動を確認 
「コーヒー牛乳 カフェオレ」
「コーヒー牛乳 カフェオレ 違い」
2位→1位
「コーヒー 牛乳」
長らく3位前後→2位前後

離脱率はかなり改善傾向が見られます。(※ 1/1に一部UIの改善を行ったため、完全に画像コンテンツの影響ではないです)

終わりに

基本的に実施したのは既存の記事コンテンツの足りない部分を画像(漫画・イラスト)コンテンツで補うという施策だったので、概ね想定の範囲の改善効果がみられたと言えます。

今後は「画像コンテンツのみの記事」・「漫画コンテンツのみの記事」がどれだけ評価されるか。「テキストコンテンツのみの記事」を「漫画コンテンツのみの記事」に置き換えた場合の順位変動などを検証してみたいと思っています。漫画コンテンツのみの記事の場合、画像埋め込んで終わりというだけだとさすがに評価が低いので、figureタグを使って内容をしっかり説明することがかなり大事になるのではないかなという印象です。

▼マンガマーケティングのシンフィールド
http://www.shinfield.jp

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