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画像とコンテンツ評価の関係

初noteです。普段はフリーのwebコンサルタントをやったり、個人でwebメディアの開発・運営を行っています。

コーヒーメディア CoffeeMecca http://coffeemecca.jp
こちらのメディアでコンテンツ評価・キーワード順位を改善するための施策として、「画像」に今回着目してます。

要約

サムネイルを有料画像にしただけで検索順位があがる(8位から1位)くらいに画像はコンテンツの一部として見なされていることがわかった。

フリー素材の画像・クオリティの低い画像よりも、有料フォトサイトの画像やオリジナルで撮った画像の方が検索結果の順位があがることがわかった。

具体的に画像がどう判断されて、おそらくこうやって認識されたので評価があがったのだろう、という仮説を僕のコンテンツ評価の考え方と合わせて紹介します。

目次

・画像コンテンツの評価書こうとした経緯
・「コンテンツの評価」とはそもそもどういうものか
・画像コンテンツの評価はどういうものか
・Googleが画像をどう見てるかが最近分かったのでそれの解説
・自分が実際に仮説に基づいて画像コンテンツを良質なものにした際の効果と観点

概要

Googleが画像やイメージ・動画もコンテンツの一部として評価はしているんだろう、そうだろうとなんとなく思ってましたが、実際何をどういう風にしてるのか分からなかったのでピンと来ていませんでした。重視しようもありませんでした。

10年もSEOやってると「キーワード」「アンカーテキスト」の魔力から逃れられないもので、言葉に出来ないものにすがることがSEO屋さんは出来ないものなのでした。「アンカーテキスト」は語感からして強そうです、信頼出来ます。

「ユーザーが好きそうな"イケてる"画像を使えばGoogleにも"イイ"と評価されて全体でプラスだろう。」まぁこれくらいのものです。

そんな中で独自の実験と、Googleが先日流していた広告から個人的に画像の評価については一定の確証を得たので、書き留めておくことにしました。

コンテンツ評価の考え方

「コンテンツ自体の内容」としての評価の考え方は原則として「一般性」「独自性」「希少性」だと個人的に考えています。内容だけの話なので、リンクがどうとかユーザー行動がどうとかというのはここでは無視します。

一般性は他のサイトでも押さえているような一般論を押さえているかどうかです。トピックの説明をするに当たって、そのトピックの共通概念に触れられていなくて、ユニークなことばかり書いていたらそれはもはやそのトピックじゃないよね、という話です。

ユニークな事が評価されるには一般論がまず押さえられている事が評価の前提にあると思っています。トマトの話をしてるのに、シャークネードの話とかをしてはいけないわけです。まずはトマトの特徴を書くべきなのです。

独自性はそのコンテンツ独自の要素です多分これ"独自"っぽければいいんですが、全く関係ないともいえない範囲での独自の要素がつまっていればいいのかなと思います。

トマトの話をしてるんだったら野菜の話だったり、ナスの話だったりトマト料理の話を独自の観点で書ければいいというイメージです。これだけ分量とか大きさというより"ベクトル"のイメージです。知的な興味を引く面白さと言っても良いかもしれません。

希少性は相対的な世の中にあふれていない話かどうかです。独自性と一緒でも良いと言えば良いですが、分けた方がそれっぽいので分けます。単純に他のウェブサイトで使ってない情報であれば希少性が高いと思っています。希少性は一般性と対になると思います。

コンテンツの評価は画像に当てはめる場合

その「トピックに属していて(一般性)」、「ユーザーにとってわかりやすくて(独自性)」、「世の中に溢れていない画像(希少性)」、だといい(と僕は思っている)わけです。

凄くわかりやすいのはトマトのトピックであれば、"トマト"って画像に書いてあれば、トマトの関連性はかなり高いので評価高いはずです。勿論トマトそのものの画像でも良いと思います。どっちが評価高いかとかは分かりません。

恐らく無料サイトで不特定多数がアクセス出来る画像やキュレーションメディアの引用の餌食になる世に開かれた画像は有料サイトで購入した、クオリティの高くて、勝手に使っちゃダメな画像の方が前者の条件を満たしやすいわけです。

Googleの画像の認識がどうなってるか

今までGoogleが画像をどう見てるかなんてブラックボックス以外の何者でもないと思ってたら、APIの宣伝がてら公開されてて結構衝撃的でした。

勿論APIなので実際のアルゴリズムはもっと多要素で複雑なのかと思いますが、ここから得られる確信は結構大きいです。

・文字から言語を判断している
・人の顔を認識して、表情を読み取っている
・速度や行為(スポーツしているとか)を判断出来る
・ポジティブかネガティブか(人であれば喜怒哀楽)、それの多寡を判定している
・それぞれの確からしさをスコアリングしている
・画像からテキストにしてる
・それらを全て言語化している

つまり最終的には「僕らの大好きなテキストに落とし込んでいる」ということです画像とはテキストなのです。これでSEO屋さんの興味は画像に向かざるを得ない!と思ってもらったとこで、じゃあ実際これどれくらい影響あるのっていう話に移ります。

自社サイトでの実験の例

トピックにマッチしたクオリティが高い、よりよい写真があるサイトを使おうということで、今までフリーフォトサイトからこじつけで採用した画像から、有料フォトサイトから購入した画像に差し替えてみたという実験レポートです。

勿論有料フォトサイトだからというわけではないです。先述の意味でクオリティが高くなるならばどんな方法でも良いので、自分でそのために撮影した写真などは勿論評価されるはずです。

どちらも変更日時は3/27ですが、わかりやすい結果が出てます。

Luwak Coffee

KW: luwak coffee  (kw volume: 12100)
URL: http://coffeemecca.jp/howtodrink/1670
記事説明: ジャコウネコ(luwak)のフンを使った希少なコーヒー

ポイント:
・無料フォトからサイトだと「luwak」そのものの画像しかなかったので、luwak coffeeの画像としての説明は不十分だったが、有料フォトサイトでトピックに明確に合致する画像を入手出来た。
・無料フォトサイトだったので、世に溢れすぎてる画像だった
・Luwak Coffeeというテキストそのものが入った

結果:1,2日で8→4位 1ヶ月程度緩やかに順位が上昇して1位に

変更してfetch as google かけて寝たらすぐにあがりました。トラフィックは1位にならないとほぼ上がらないという良い例です。

そしてluwak coffeeのvolumeが12,100なのは世界での話で、日本だと210とかだったことに最近気付いたので、当初のキーワードボリューム想定ほどトラフィックには貢献していないです。
Googleusだと100位以下でした。記事で英語を使ってないから当たり前なんですが、英語圏と日本だと全く順位が異なるなぁというのを認識しました。

コーヒー吐き気

KW: コーヒー 吐き気 (KW volume 1200)
URL: http://coffeemecca.jp/column/health/974
記事内容: コーヒー飲み過ぎによる吐き気、原因・対策など。

ポイント:
・元の画像が、世の中に「コーヒー+吐き気」感のある画像がなく、フリー素材写真にフリー素材イラストを貼り付けて強引に作った画像なので、センスや統一感、クオリティがない。既存のものの組み合わせ。
・新しい画像は写真のクオリティが高い、納得感がある。それっぽい。(この画像も吐き気かどうかは怪しいところではあるので改善の余地はある)
・元の画像は顔が半分隠れているし「吐き気」という要素が薄い。新しい画像はネガティブ感が表情により強く出ている。

2位と1位の境目にいたので、確実な1位をものにしたく有料フォトサイトを利用しました。クオリティが多少でも上がれば、1位になるだろうというところで妥協した部分もありますが、差し替えてからはずっと1位でトラフィックにかなり貢献しています。

この2点は最も上手くいった例です。

有料画像サイトについて

有料画像はサービス次第ですが、1枚1,000円スタートくらいで大量買い,月額買いしていくと1枚100円前後まで安くなっていくみたいな費用感です。

この画像施策を行うに当たって、有料フォトサイトを5,6社程度調査・電話ヒアリングしたところ、国内のWEBメディア用にサムネイル用途で大量のミニサイズの画像をパッケージ商品として売っているところがありませんでした。そういう用途での利用もあまり求められないとの事です。

こんなにメディアバブルなのに意外でした。"キュレーションメディア"の"引用"が主だからかもしれません。

「ミニサイズ」という言い方をしたのは元々有料フォトサイトはWEB向けというより紙媒体を扱うデザイナーさんとか向けに、大きいサイズの画像用途で作ったところが多いみたいでした。巨大な画像と小さい画像の費用感が大体一律です。web媒体だから横640pxくらいあれば正直いいので安くならないかなーと思いました。
(小さいサイズだと0.5枚カウントとかも一部ありましたが。)

まとめ

以上のことより、他のメディアで有料フォトサイトに金をかけているところがないだろうから、この施策はやったら上がるだろうなと言う確証をもって僕は課金に踏み切れたわけです。

これはホントに結果がでたものの各論なので全部が全部上手くいくワケではないと思います。こちらの画像差し替えたから即順位があがったというワケではなく、ユーザー行動が改善されて結果的に徐々に順位が上がっていったのかもしれません。

どれだけ重要なものかはなんとなくしか分からないんですが、評価される一因であるという確証を得たので、僕は画像部分の価値が大きくなったという実感があります。

どこのフォトサイトが良いの?とか有料フォトサイトを見るときにどこを選ぶ基準にすればいいのか、は聞かれたら書くかもです。

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