桃鈴ねねの成長から目を離せない

自分が本当にやりたいこと/なりたいものと、周りが自分に求めるものが微妙に乖離しているとき、どういう方向に舵を取ればいいのか、悩ましいものです。

いつだって自分を最優先して、自分のやりたいようにやるというのはかっこいいことですしそれが理想のように語られますが、自分を応援してくれている人、自分のことを好きな人が考えていることを実現しようとしてくれることも、同じようにかっこいいことです。
これを「自我がない」みたいに言って片付けてしまうのは、あまりにも短絡的です。

誰しもがそういう「狭間」で苦悩して、自分なりの回答を出そうと努力しているわけですから。

そして何より、自分が好きなものと、みんなが求めていることが同じようなライン上にあれば、それは実にベストな状態なわけで。

先日発表されたねねちの新曲『ねねちのギラギラファンミーティング』からは、そんなねねちの「理想」と「期待」の間で揺れ動いていた状況から一歩脱却した、ある種の成長のようなものを感じました。

もちろん、カブトムシやクワガタが大好きだというねねちのパーソナリティが前提にあって。
そのうえで、終始テンションの高い電波ソングのようなコミックソングのような、ひたすら明るい音楽。
ファッションなんか気にせずに虫取り網を抱えて森に駆け出す天真爛漫な女の子をこれでもかと表現しています。

この曲、本当に最高で、聴いてるだけでにやけてきてしまいます。好き。
しかもいずれMVまで公開されるというのだから楽しみで仕方ありません。

ところで、こういうねねちの「成長」ともいえるような現象は別の場所でも感じていて、顕著だったのは先日の火威青さんのホスト凸待ちに現れた時のねねちでした。
かつて、おかゆちゃんの凸待ちに現れたときのねねちは、その直前に来ていたラミィちゃんと似たような、ホストに対して重い感情を抱いているやべぇ女性客でした。
あれはあれで面白かったですが、今回の青さんのときは、当時とは全く異なるキャラクターで登場しました。

『駄菓子屋と間違えて入店する子供』

なけなしの150円を握りしめてホストクラブで遊ぼうとするどころかバイトするので1500万円の給料をよこせと言ってくる傍若無人ぶりは、おかゆちゃんのときとは真逆のヤバさでした。

この「ガキっぽい」振る舞いは、周囲からみられている印象としての、ある種求められる印象としてのねねちです。
ちょっと前にぺこらちゃん主催の「クソガキ人生ゲーム」に参加したときもそうでしたが、そういうキャラクターを自分のものとして受け入れて、大きくさせようとしている気概を感じます。
このキャラクターを自分なりにうまく扱うことで、きっとホロライブという箱のなかでも、ひとりのVTuberとしても、またひとつ太い根を地面に生やして、大きな成長の糧にすることができるのだと思います。

ねねちがデビューして3年が過ぎ、8月の予定だった周年ライブもようやく日取りが決まりました。
ホロライブに所属するVTuberとして、アイドルを目指す者として、いろいろな障害や大きなイベントをこえてきたねねちは、ここにきてまた大きく進化しようとしています。

まだまだこれから新しいねねちを見られると思うと、わくわくが止まりません。
そして、まずは11/11のライブが待ち遠しくて仕方ありません。


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