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感傷としての洋楽鑑賞

なぜかFastwayというマイナーバンドから己の洋楽遍歴を語り始めたが、どのバンドから始めてもよかった。自身の洋楽遍歴と書くと小学1年生のころに期限があるのだが、別にそこから順番に始める必要もないだろう。最初にFastwayを書こうと思ったきっかけといえば、GuitaristのEddie Clarkさんが死んでた、という事実を知ってなんか強い衝動のようなものが自分の心の内奥に生じてきたのを感じたからだ。(うん、いい表現だ)

小1の当時で、1977年。今も名前をとどろかす多くのバンド、ミュージシャンが活動していた時代だね。今後のネタにしたいので、列挙はしないよ。洋楽文化が花開いていたと思うけど、その情報源といったら乏しいものだった。

ぎんざNOWという、当時の人気者せんだみつおさんが司会をしていた番組があって、その金曜日にオリコンの小池社長が登場して、当時の洋楽シーンを紹介するコーナーがあった。これが洋楽に触れるきっかけだ。なにせ小1だよ。何もわからないままぼーっと見ていただけだった。KISSとかCheap Trickとかだね。なんとなーく面白かった。曲のメロディも好きだった。すぐに鼻歌できたもんね。でも小1で触れられる洋楽情報なんてこんなもんだよ。他にTV番組なんてなかったね。もう少し高学年だったら、音楽専科読んでラジオ日本を聴いてたんだろうけど、まさかそんなことする小学生がいるわけない。

中1になって本格的に洋楽にはまった。自らミュージックライフを買い、ラジオも聴くようになった。でもまだ洋楽の情報なんて少なかった。世はアイドルの時代だよ。そっちがメインストリームだ。洋楽は第2次British Invasionと言われた時代だった。MTVが日本に紹介され始めたころだから、プロモーションビデオが増えたのだけど、日本のテレビで流れることなんてまれだった。

時間はあるけど金のない中学生にとって、洋楽情報を集めることはできないことではなかったが、知恵と工夫が必要だった。FMステーションを立ち読みして番組を覚え、家に帰ってエアチェックするとか、眠い目をこすりながら全米トップ40を聴く。レコード店でチラシを集めるとか、友&愛でレコード借りまくるとかか。レコードを買うなんてことは一大イベントだから、めったにできることではないんだよ。情報集めて気になるバンドがあっても金銭上の都合でレコードには手が出ないし、買ってみたけど大したことないやで悔しい思いをしたことも多かった。

有名なミュージシャンだったら、ハズレを引く心配もないんだけどね。でも、こんな状況で無名なバンドだけど、いい作品に出合えたりすると、うれしさ倍増、俺ってすごいの見つけたじゃん!ってなるわけですよ。そういうバンド、アルバムは絶対に忘れないし、あの時の興奮した感覚まで覚えてる。そうしたバンドの作品にFastwayの1st、2ndとMama's Boysがあったんだ。

そう、Eddie Clarkさんの死を知って甦ったのがこの感覚なんですよ。60歳過ぎてもミュージシャンだった。昔は好きだった。最近の活動はよく知らなかった。その死から数年たって、知ることになった。彼らはずーっとミュージシャンだったんだよね。noteを始めたきっかけの一つは、昔好きだったミュージシャンをもう一度聞いてみようと思ったこと。感傷もあるよね。もう俺も50代だもん。でもそうしたバンドが埋もれたままっていうのも、もったいないんだよなあ。

ロックが好きだったから、チープな音源もいっぱいあったよね。先に書いたバンドもチープだよ。でもそれで素晴らしかったんだよね。

まだ書けることいっぱいあるや。少しづつ残していきたいと思います。



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