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「ピサロ」 ②_初日延期から催行決定まで

3月12日、仕事中に友人からのLINE通知でその知らせを見た。PARCO STAGEのツイッターで初日の延期が発表された、と。どこかで覚悟をしていたけれど、信じたくなくて直視することを避けてきた事実。


中止じゃないんだ、初日が延期になっただけだ、と言い聞かせても、息も絶え絶えだった私にとって希望の光であり続けたチケットは中止期間の3月15日のもの(それ以外にも4月の公演分も確保済みではあったけれど)、やっぱりどうしたって落ち込むしかなかった。

その夜、子どもから手紙をもらった。元気がない私を心配した娘にずっと楽しみにしていた氷魚くんが出る舞台が見にいけなくなっちゃんたんだ、と説明はしたけど、なるべく普段通りにしていたつもりだった。それでも娘には伝わってしまっていたんだね。

https://twitter.com/isehio/status/1238104799158996992?s=21

「ひおくんのげきがなくなったのはざんねんだけど、じんせいにはもっとうれしいことがあるかもよ、がんばれ」と書かれていた。

泣かすなよーー。がんばるよ、でもね……

仕事の予定、学校と保育園の行事を記すだけの手帳に、シールを貼って楽しみにするなんて何年ぶりのことかなっていう位のことだったんだ。変更になる予定も多いから、いつものくせで擦れば消えるボールペンで時間と場所を書いたんだ、だから消してしまえば簡単になかったことに出来てしまうのかもしれないけどね、でも、長いこと楽しみに楽しみにしていたんだよ。

そこから1週間、普段通り過ごしているようで、ピサロのことを、焦点を定め積み重ねてきたものが取り上げられてきっと宙ぶらりんになってしまった氷魚くんをはじめとしたピサロに関わる方達の気持ちを、ずっとどこかで思って過ごした。次こそどうか、どうか、と願い続けていた。仕方がない、でも、そこに向かって時間をかけ準備し読み解き擦り合わせ積み重ねてきたことが光を浴びないなんてことが起こってしまったら、「仕方ない」だけで整理がつけられることではない、と思っていた。そして、新しく設定された初日の前日15時過ぎ、PARCOSTAGEから発信があった。


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「3月20日より催行いたします。」赤字で確かにそう書いてあった。よかった、よかった、よかったーーー。氷魚くん、舞台に立てるよ!氷魚くんの輝くアタワルパ、受け取りに行けるよ!!ピサロのことで私何回泣いてるんだと思いながら、また泣いた。


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