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台湾ドラマ「一筆お祓いいたします」(不良执念清除师)

主演:ツェン・ジンホア(曾敬骅)、ビビアン・ソン(宋芸桦)、ペイン・ポン(彭千祐)
2023年 全12話(1話約55分)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=iQIY、公式ウェイボーより)

2024年2月9日より日本でもU-NEXTで配信!


台湾ドラマの快進撃が止まらない!

ツェン・ジンホア主演のドラマということで、楽しみにしていたが、予告編が出て、なんだか幽霊が出てくるファンタジーものらしいことが判明。どうしようかと迷っていたが、ふと観たらどハマり!毎週2話ずつという配信頻度もちょうど良かった。

成仏されない”執念”に助けを求められ

ツェン・ジンホア演じる高校生のプー・イーヨン(蒲一永)は、クラスで最も出来の悪い生徒。しかしある日、祖父と父とバスに乗っている間に事故にあい、約2年間昏睡状態にあった。
奇跡的に目覚めたイーヨン、不思議な現象が見えるようになり、「助けて」と明らかにこの世のものではないものたちから懇願される。
彼らは皆、なんらかの形で過去の未解決事件に関係があるものたちだった。

高校時代に同級生で、現在は医学部で勉強しているツァオ・グアンヤン(曹光砚、ペイン・ポン演)と、事故の際に彼を救助した若い警察官チェン・チューイン(陈楮英、ビビアン・ソン演)と一緒に、その”執念”を救うための冒険が始まる。

この世に”執念”を残すものたち

幽霊というと、なんらかの思い残し、やり残しが今世にあり、成仏されない人が霊になるというが、本作で焦点となるのは”執念”。なので、必ずしも死者本人の”執念”とは限らず、生きているものの後悔だったり、抽象的な存在が執念をもっており、死者を成仏させたいと願っているケースもある。

例えば、2つ目のケースは古装の若い女性がイーヨンの元に「助けて」と現れるのであるが、なんと彼女はある人物の背中に彫られた刺青であった。刺青として背中に彫られた女性は、その人物をぜひとも見てみたい、そして名前を知りたいと願う。

それを一生懸命に助けようとする3人、そして成仏させるのに鍵になるのが書道であった。文字の力によって、執念を解放するという、なかなかオリジナリティのある、凝った作りの物語であった。

凸凹コンビが可愛い

なんか執念とか、成仏とかいうとドロドロした暗い雰囲気になりそうだが、イーヨンとグアンヤンという、高校時代は学校の劣等生と優等生という、凸凹コンビの掛け合いがなんともいえずコミカルで、もう笑うしかない。

とある”執念”を張り込み中の二人。ちょっとブロマンスっぽいところもあり。

ビビアン・ソンや、イーヨンの母親役のシェリル・ヤン(杨谨华)によっても、コメディスパイスがうまく出されていて、決して暗い雰囲気にはならない。

しかし、いくつかの事件はかなり悲惨なものもあり、その真相を追うミステリーにもなっていて、うまく色々な要素が組み合わされた物語であると言える。

”模倣犯”たちも成仏されてなかった(笑)

ちょうど台湾ドラマ『模倣犯』の次にこれを観始めたのだが、最初の”執念”たちがこの二人なのには笑ってしまった。

ジャック・ヤオ(姚淳耀)
フェンディ・ファン(范少勳)

そうか、彼らも成仏されてなかったか。。。こいつら悪いことしたからなぁ。。。と全く内容は関係ないが、私と同じように両作を続けてリアタイで視聴した人は笑ってしまったのではないだろうか。

全12話だが、1話に執念一つで1話完結というわけではなく、数話にわたって物語が展開する。そして微妙に繋がっている事件もあるため、かなり集中してしまう。
私は詳しくないのでちょっとわからないが、中華圏の書道や、日本の漫画『ドラゴンボール』への言及もあり、そのあたりを知っている人だと、もっと深い理解や解釈ができる部分もあるのかもしれない。

とある”執念”についての部分が未回収だし、こんな終わり方だと、なんとなく続編もあるのかなという印象を受ける。できればあまり間を空けずに、早く続きが観たいかな。

それにしてもiQIYよ、もうちょっと字幕のクォリティを上げてほしい。日本語はもう意味不明、英語は悪くないが表示時間が短すぎるのは毎回の悩み。

こちらがOzoneというグループが歌うエンディングの『痛苦拥抱』🎵


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