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中国ドラマ「夏花」

主演:ジェリー・イェン(言承旭)、シュー・ルオハン(徐若晗)、クリスタル・ホアン(黄奕)
2023年 全24話(1話約35分)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆❤️❤️
(写真=すべて『夏花』公式ウェイボーより)

2023年6月21日よりU-NEXTにて独占先行配信!

やっと出た、私のジェリーの新ドラマ!
2023年度放送・配信された新作中国ドラマの、記念すべき第一号の記事はジェリーのというのが嬉しい。てか、今年の新作ドラマをまだ他には一本も観ていないんだけどね(苦笑)。

年上男性に惹かれる若い女性の物語

なんだかドラマティックな文章だったので、MDLより概要を引用:

人生の節目に外の世界を知り、恋愛をし、自分を成長させていくシュー・ルオハン
演じるハーラン(何冉)の冬から夏にかけての恋物語。ある日彼女は、荒れた過去を持ち、一人で生きていくことに満足している、ジェリー演じる優秀な園芸家シャオハン(萧寒)と出会う。そして二人は、お互いの中に最も重要な欠落部分を見出していく。絵の具と花の海の中で、ふたりの物語はどこへ向かうのだろうか。

MDLより意訳

白血病という病の再発に怯えながら過ごしていたハーランの日常が、シャオハンに恋することによって、輝き華やかなものに一変する。
自然豊かな海南島を舞台に、登場人物達の心の揺れが描き出される。

一風変わった作りの恋愛ドラマ

本作配信2日目、5話目までほぼリアタイ視聴した時点で、
「これって大駄作?それとも大傑作?」
と、頭を抱えたのは、私だけではなかったようだった。ドラマファンのグループで続々と同じ感想が上がってきたからである。
それくらい、本作は今まで見てきた中国産の恋愛ドラマとは趣向が違っていた。

気になって調べたら、『他站在夏花绚烂里』という小説を原作としているようだが、監督は数本の映画など撮っている人、しかし脚本家についてはあまり情報がなかった。すでに他の作品があったら知りたかったのだが、見つからない(まあ私も中国語ができないので、ちゃんとは探せていない)。
簡単に言えば、かなりの年齢差のある男性に恋する若い女性の物語。
平凡に見えてしまいそうなストーリーに、ドラマでは見られない映画のような映像の美しさや官能さ、しかしながらも中国のラブコメっぽい展開も取り入れながら進んでいくストーリーなのである。

ドラマとしての見どころ

ジェリー主演なので、おそらく日本でもいつか公開されると思うため、ネタバレはしないように、挙げてみたい。

余命をかけた恋物語

ある意味『余命10年』的なストーリーで、ハーランが恋をして、大胆になっていく様子がなかなか良い。若いが故の勢いだけでなく、演技もかなり官能的な部分を見せており、このシュー・ルオハンという女優の魅力が出されている。

海南島の自然の美しさ

海南島というと、ドラマではよくみんなで遊びに行く三亜が有名だが、本作ではシャオジョウ(小洲)村という海辺の小さい村、およびその周辺が舞台。自然豊かで、海、そしてお花畑がとても綺麗である。

チャン族自治州の自然の美しさ

海南島が夏を表しているとすれば、冬の象徴となっているのが四川にあるアバ・チベット族チャン族自治州というもう一つの舞台。劇中では「川西(チュアンシー)」と呼ばれているが、シャオハンの実家がここにあり、ハーランは彼会いたさに飛んでいく。12話、13話および最終話でこの場所が登場するが、伝統的な衣装を纏ったチャン族や彼らの生活の様子が窺えてこれは興味深いので、ぜひ見てほしい部分である。

チャン族の伝統衣装を纏うハーラン。最終話の撮影の準備中と思われる。

サブカップルが良い!

中国ドラマのサブカップルの無用性についてはよく書いているが、本作は例外!しかも、全く予想だにしなかった組み合わせだったので、驚いた。
これについては、ネタバレしたくないので書かないが、ちょっとヒントにこちらの写真を。

クリスタル・ホアンも美しくてセクシー💕

ジェリーの見どころ❤️

もうすでにちょっと長くなっているが、やはりジェリーについては書かなくては!
あまり長く書きすぎないように、こちらもポイントでまとめていこう(本当はこれだけで、10000字は書けます、笑)。

セクシーさが衰えていない!

今年のお正月で46歳になったジェリー。ここ数年のドラマでは、割とスーツ(社長)やオシャレな衣装(ファッション関連)を着ていることが多かった彼だが、本作は『流星花園』の頃のようなワイルドな服装。ヘアーバンドも同じ感じ。
だいぶ筋肉質になっているものの(←小栗旬のせい)、セクシーさがまだまだ満載である!

私も洗ってほしい💕

冒頭の髪の毛を洗うシーンの手元がとにかくたまらない。ジェリーの魅力を最大限に映したカメラワークに拍手👏
それにキスシーンも多く(ただ、かなりセクシーなため、だいぶカットされているという説もあり)、うふ、ジェリー、まだまだイケてます💕。

役がハマっている

本人もインタビューで言っていたようだが、ジェリー自身もこのシャオハンの役が気に入っていたらしいし、確かに合っていた。
ミステリアスな雰囲気で、でも黙々と花の世話をするシャオハン、しかもセクシー。このドラマを視聴していた多くの人も書いていたが、この年齢でこの役をできる中華圏の俳優が他にいるか?と言われると、そう、なかなかいないような気がする。ウォレス・フォ(霍建華)なんかもいけるかな、とは思うが、他にはどうだろう。いるとは思うが、あまりこういう設定のドラマがないため、その魅力を出せる場がないのかもしれない。

また、彼自身が昔「牧場をやりたい」なんて言っていたこともあったが、動物や植物を相手にした役というのも、本人が気に入っていたのかもしれない。花について語る部分の彼の声も良かった。

もちろん『流星花園』へのオマージュも

さてさて、最後にジェリーファンとしては、これに触れないわけにはいかない。
ジェリー出演のドラマには、大抵彼の代表作である2001年の台湾ドラマ『流星花園』(『花より男子』の台湾版)へのオマージュがあると言っていい。
よく出てくるのがこのセリフ。

「道歉有用的话要警察干吗」(ごめんで済むなら警察はいらない)

本作ではジェリーではなく、ハーランの母親役のクリスタル・ホアンが披露。

劇中よりスクショ

このセリフは原作『花より男子』の漫画で道明寺が言うのだが、当時、台湾ドラマでこのセリフが出て、中華圏では非常に印象に残ったようだ。なんせ、概念というか意味としては中華圏にはない、日本らしいものだったかららしい。

他にももしかしたらオマージュがあったかもしれないが、私が気が付いたのはこれだけだったかな。(他に気がついた方、教えてください!)

キャストもいいし、音楽もなかなかオリジナリティがあり良かった。監督か脚本家、あるいはプロデューサーの好みなのだろうか、2010年前後の曲が数曲使われている。
その中でも良かったニッキー・リー(李玖哲)の『夏天』をリンク♬ジェイ・チョウ(周杰伦)作曲の台湾ポップスだが、今聴いてもいい曲。でも、ジェリーが歌ってないのは残念だったな。まあ、セリフで「等你回来」(ジェリーの曲)と言ってくれたから、これでよしとするか。


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