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台湾ドラマ「The Hospital」(白色巨塔)

主演:ジェリー・イェン(言承旭)、ダイ・リーレン(戴立忍)、チャン・チュンニン(張鈞甯)
2006年 全39話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
日本語タイトル:「ザ・ホスピタル」

決めた。私は決めた。
今日はクリスマスだし(?)、noteの記事はすべてジェリーへのラブレターにする。関係ないドラマや映画の記事も書くけれど、その根底にはジェリー愛の表現があるのである。
なーんて、大袈裟に書いたけれど、とにかく台湾人俳優ジェリー・イェンはかっこいい💕のである。これは彼が「流星花園」で大成功を収めてから、立て続けに出演したドラマの一つで、彼の魅力が200%出されている作品の一つである(あくまでも個人的な見解)。2010年以降は4年に1本ぐらいドラマや映画に出る、オリンピックのような存在になってしまったが。(最新は2020年12月時点で「COUNT YOUR LUCKY STARS(我好喜欢你)」

これは中国語原題を見ると「白い巨塔」の意味だが、山崎豊子著の本やそれを原作としたドラマとは全く関係がない別のストーリーで、台湾人医師が自分の体験をもとに書いた小説を原作としたドラマである。タイトルが意味するところは日本も台湾も同じで、病院という巨大組織のことであるが、このドラマでも組織内の権力闘争が描かれている。ただ、原作者が医師だからか、前半は権力闘争に焦点が当てられているものの、全体的には「医者とはなんなのか?」というテーマに、主人公達をはじめとする巨塔で働く医師達の考え方、在り方を問う作りとなっている。

スー・イーホア(蘇怡華)の物語

ジェリー演じるイーホアは外科医。真面目で穏やか、仕事も一生懸命こなし、上司や患者からも好かれている。大学時代からグァン・シンが好きで、色々とアタックするのだが、なかなか振り向いてもらえない。やっと付き合うことになって喜ぶのも束の間、チャン・グォチュー(張國柱)演じるシュー・ターミン(徐大明)院長がイーホアを自分の娘と結婚させて自分の後釜に据えようと色々と策略を練り始める。

グァン・シン(關欣)の物語

チャン・チュンニン演じるグァン・シンは麻酔医で、彼女も真面目な努力家。不倫していたジュアン・ミンジャー(莊銘哲)のことが忘れられず、イーホアの気持ちをわかっているものの、受け入れられないでいる。しかしミンジャーと偶然再会して、もう彼への愛が冷めていることに気づき、イーホアと付き合うことにする。やっと幸せを手にしたと思っていたら、ライバルが現れてしまった。

チュウ・チンチョン(邱慶成)の物語

ダイ・リーレン演じる外科副主任のチュウ・チンチョンの物語が一番ドラマチックである。野心家の彼はまず外科主任、そして将来的には院長になることを夢見て、他の医師達との権力闘争を繰り広げていく。同時にジャーナリストのマー・イーフェン(馬懿芬)とも不倫、でも家に帰れば可愛い娘の前で”いいパパ”を演じる。ところが、マー・イーフェンが妊娠してしまったことから、全ての歯車が狂い始める。日本の「白い巨塔」の財前五郎に一番似ているキャラクターと言えるだろう。

医療ドラマではない

日本人だとついつい日本版の「白い巨塔」と比べてしまうが、これは医療ドラマとはいえないと思う。それより医師達個人個人のストーリーに焦点が当てられており、最近の日本ドラマ「医師たちの恋愛事情」の方が近いかもしれない。
また、日本との違いがどうしても目立ってしまうのだが、イーホアやグァン・シンなど若い人材がすぐに部長みたいな役職になってしまう。これは中国の医療ドラマでも同じように感じたのだが、やはり医師のキャリアの積み方が日本とは違うのだろう。ジェリーのイーホアはよく目上の医師達に会う時も白衣のポケットに手を入れたままというのはちょっと違和感を感じてしまった。あと、第1話目でイーホアが飼っている犬が出てくるのであるが、2話目以降出てこない。どうしちゃったんだろう。細かいツッコミどころがあったりする。
古いドラマなので、台湾でも病院の状況というのはとても変わってきていると思うし、すごくオススメというわけではないが、台湾初の社会派ドラマといわれていた作品なので、よくできた作品ではあった。

こちらはジェリーが歌うオープニングテーマ♪で、私も大好きな《你是我唯一的执着》。イントロのピアノの旋律がとても美しい曲で、ジェリーの声がとてもメロディーに合っている💕

こちらの曲は挿入歌となっているが、私の記憶では最終話のエンディングで流れるのみだったと思う。最後の方の数話はかなり絶望的で暗いエピソードが続くのだが、最後にこの曲が流れることで、なんとなくスッキリと観終わった感じがした。



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