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タイBLドラマ「I PROMISED YOU THE MOON」(ITSAY シーズン2)

主演:Putthipong Assaratanakul (ビウキン)、Krit Amnuaydechkorn (PP)
2021年 全5話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
日本語タイトル「I Promised You the Moon 〜僕の愛を君の心で訳して2〜」
(写真=LINE TVより)

2020年のベストBLドラマといえる「ITSAY」。私的にもタイBLでは一番だったが、本来は3月に公開されるはずだった続編がやっと出た。ネタバレはしないが、一応今この記事を読んでくださっている方はシーズン1を視聴済みという前提で。シーズン1はこちら↓

大学生になった二人、舞台はバンコクへ

ビウキン演じるテーとPP演じるオーエウ、付き合いはじめた時高校生だった二人は、それぞれ別の大学に進学することとなり、バンコクでの新生活が始まる。テーは大学の寮に入るが、オーエウは持ち家のマンションに住むことに。場所が離れているが、オーエウが寂しがるため、テーは大学の授業が終わった後も寮には戻らず、オーエウの家まで泊まりに行っていた。

しかし、大学で演劇部に入ったテー、練習が楽しくなり、終わるのも遅くなってオーエウの家まで行くのが大変になる。
オーエウの大学ではバンコク出身者が多く、プーケット出身のオーエウはなかなか友達ができなくて寂しかったが、勇気を出して4人組の同級生に声をかけてみる。

演劇部の仲間と仲良くなっていくテー、バンコク出身の4人組と仲良くなっていくオーエウ、演劇や勉強で忙しくなっていくうちに少しずつ二人の関係にも変化が。。。

二人と共に成長するラブストーリー

この時期、アジア各国のラブストーリーのドラマを4本同時視聴していたが、韓国のはアイドルが恋しちゃう話、中国のは機械心臓を持つ男が恋しちゃう話、日本のは死んでしまった好きな人の魂が入った別の人に惚れちゃう男の話、という日常的ではない、普通ではない設定のラブストーリーばかり。そんな中、本作はBLなのに設定が一番普通の純愛物語であった。もう“普通”って何(笑)?

シーズン1同様、テーとオーエウの迷い、嫉妬などのお互いに対する感情、周りの友人たちに対する心情がとても丁寧に描かれていた。これもBLという枠にはめてしまうにはもったいない。監督と脚本家がシーズン1とは違うようだが、そんなことは一切感じさせない、とてもスムーズな続きの物語になっていたと言える。

他のBLドラマとは異なり、ひたすらメインカップルに集中するところはやはりいい。もちろん全部で5話なので、これだけ丁寧に描いていたら尺的にも余裕がないだろう。愛に関することだけではなく、普通に大学生が直面する学業や就職に関する悩みにも触れているのもとてもよかった。

演劇の役割

シーズン1で二人は憧れていた京劇をきっかけに仲良くなるのであるが、本作でも演劇は重要な役割を持っている。
演劇部の先輩ジャイの卒業記念制作劇に主役として出演することになったテー、なかなかうまく演じられないが、その練習、役柄との向き合い方など、先輩から様々なことを学んでいく。ちょっと”メソッド演技法”的なアプローチも入り、この劇の部分は本作の一番のハイライトと言えるだろう。なんとなく韓国映画「メソッド」と重なってくる部分もあった。

そして最後にはテー自身も卒業記念制作劇を発表することになる。こちらは両シーズンの総括ともいえるものなので、シーズン1を観た方には是非とも観ていただきたい。シーズン1では泣かなかった私も、実はちょっと涙ぐんでしまった。
1話から2話にかけてはじっくりと二人の関係性が描かれる助走部分であり、3話目以降が感情のジェットコースターとなるのは、シーズン1と同じである。

このドラマは正直もうスペシャルエピソードも、続編もいらないが、唯一とても気になったのはオーエウの友達のバンコク4人組の一人のQ君。彼のストーリーのスピンオフがあるなら、これはぜひ観たい。

こちらはドラマ公開前に発表されたメインOSTでオープニングの「SAFE ZONE」♪


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