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読んでもオモロイ演芸台本❻ ひこーき雲『日本語ハ ムズカシイネ』


2017年に道頓堀ZAZA pocketsでの新ネタライブ用に書いたものです。毎月末日のお昼5回公演、1公演30分、出演3組、入場料500円。

お客様は劇場前を行き交う観光客の方がほとんどでした。観光客といってもほぼ国内の方で、「大阪土産に大阪のお笑い見て帰ろう」ってな軽い感じで入って来られるのでした。

そんな背景からの導入になっております。

演者は、ひこーき雲さん。スパンキープロダクション所属。事務所のリーダー格で、しゃべくりもコントもオールマイティ、「ちょっとも〜どないしたんよ!?(爆)」というようなトリッキーなネタもぎょうさんありますが、正統派としてもいけるという腕のあるお二人。

そんなお二人に初めて書かせていただいたのがこのネタ。

4月の道頓堀のライブでネタおろしをし、翌5月の『上方演芸特選会』で国立文楽劇場にて披露されました。

ちょうど3年前の今日。

facebookの過去振り返り機能よ、ありがとう。

当時の投稿を貼っときましょかねっと。

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外国人店員を演じるボケの佐藤さん(左)がラストで立場を逆転してツッコミの岡田さん(右)を詰めるという構成がとてもお二人に合っていて大好きなのです。

ご興味のある方、どうぞご一読くださいませ♪


●タイトル『日本語ハ ムズカシイネ』

●演者:ひこーき雲

●初演:2017.4.30 道頓堀ZAZA 新ネタライブ

●制作:2017.4.15 

●作 :石山悦子


佐藤 「今日は皆さん、どちらの国からお越しですか?」

岡田 「だいたい国内やと思うで。こういう漫才ライブやからな」

佐藤 「けど、表は外国人の怒濤のような波ですよ」

岡田 「確かに多いけど」

佐藤 「あの群れの中で、日本人を見つけようと思たら、コアラのマーチの中の、まゆげコアラ見つけるぐらい大変よ」

岡田 「すごいレア度やなそれ。確か、まゆげコアラって、コアラ138匹の中に1匹しかおらへんらしいで」

佐藤 「そやろ。今日入ってくれたのはそんなレアな数十匹のお客さんたちで…」

岡田 「お客さんを『匹』で数えな!」

佐藤 「そやけど最近、お店の店員さんにも外国人が多いやろ」

岡田 「確かに。この前入った居酒屋の店員さんが外国人やって、困ったんや」

●コント入る(外国人店員:佐藤 客:岡田)

佐藤 「イラサイマセー」

岡田 「……あの、一人なんですけど」

佐藤「タッタ  ノ オヒトリサマ デー?」

岡田「たったのお一人言うのやめて。淋しいなるから」

佐藤(店内に)「タッターノ オヒトーリサマデー!」

岡田「大きい声で言わんでええねん」

佐藤「オヒトーリサマノー コブトーリサマ デー!」

岡田 「誰が小太り様や!お一人様です! (座る態)とりあえず生」

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