一本道を進む。(2/3)
「ドラゴンクエスト」シリーズでは、運命は決まっている。
一本道を進んでいくしかない。
が、厳密にはそうでもない。
たとえば、序盤の町や村で「過ごし続ける」こともできなくはないからである。その周辺の弱いモンスターを倒し、村に帰って休み……ということを、多分永遠に続けていられる。
これは、小学一年生のドリルをやり続けるのに似ている。「次の単元に進む」「進級する」ことを選ばず、同じことをやり続けるのである。
ゲームの遊び方としては面白くもなんともないのだが、そういう選択も不可能ではないのだ。
もちろん、そんな遊び方をする人はまずいない。
先へ先へと進む。
ドラクエは誰がやっても同じストーリー、一本道のお話だ。プレイヤーはそのことを承知している。分かった上で、前に進む。
そこには、どういう動機が働いているのだろう。