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サッカーと将棋をコンテンツ化するフリーランスです。Number Webなどに寄稿。著書は「将棋でサッカーが面白くなる本」、「川崎フロンターレあるある1&2」など。

マガジン

  • 第103回天皇杯優勝マガジン

    天皇杯制覇を果たした川崎フロンターレの2023年大会(第103回)のレビューまとめです。優勝までの軌跡をどうぞ。

  • 映画『THE FIRST SLAM DUNK』を語る

    スラムダンクの映画『THE FIRST SLAM DUNK』について書いたnoteをまとめたマガジンです。

  • スラムダンクの新装再編版を語る。

    2018年6月から発売されているスラムダンクの新装再編版を語るレビューです。

  • 谷口彰悟について語るマガジン

    谷口彰悟が川崎フロンターレで過ごした2014年から2023年までの9シーズンの取材雑記をまとめました。全部で約60000文字ほどあります。他では読めない、とっておきのコンテンツです。

  • カタールW杯日本代表レビュー

    2022年のカタールW杯での日本代表戦4試合をレビューしています。50000文字超えの読み応えあるボリュームです。

最近の記事

「何があなたをそうさせた」(リーグ第4節・鹿島アントラーズ戦:1-2)

 カシマサッカースタジアムでの鹿島アントラーズ戦は1-2で敗戦。  川崎フロンターレが鹿島にリーグ戦で負けたのは、2015年8月以来。実に8年6か月ぶりとなります。2017年に始まった鬼木体制では初めての負けとなりました。  不確定要素が多いサッカーという競技で、同じカテゴリーの強豪にこれだけの長期間に渡って負けなかったこと自体すごいのですが、それだけ長く負けなかったことには然るべきべき理由がありました。そして、今回負けたことにも同じように理由が存在しています。 鬼木監

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    • 試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第4節・鹿島アントラーズ戦)

       3月17日は県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズ戦です。  鹿島にはほとんどのクラブが対戦成績で負け越しています。J1通算で勝ち越しているのは川崎フロンターレと、前節の初対決で勝利した町田ゼルビアだけです。  元々、クラブとして鹿島はそこまで苦手ではありませんでしたが、鬼木監督になってからだとリーグ戦では一度も鹿島に負けていません。2017年からの8シーズン一度もです。これは驚異的とも言っていいでしょう。  鬼木監督にとっての古巣であるため、鹿島戦ではやたら

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      • 「いっぺんに何もかもというわけはいかないものです」(リーグ第3節・京都サンガF.C.戦:0-1)

         Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuでの京都サンガF.C.戦は0-1。  ホームJ1通算200勝ならず。そして、リーグ連敗となってしまいました。 試合自体はどっちに転んでもおかしくない展開だったと思います。お互いに2度ずつゴールネットを揺らしており、得点が認められなかった3つのシーンは、どれもVARによる判定が下るまでに短くない時間を要してます。それだけ見極めも際どかったということなのでしょう。  川崎フロンターレの判定に関して言えば、三浦颯太のフリー

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        • 試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第3節・京都サンガF.C.戦)

           3月9日はUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで京都サンガF.C.戦です。  去年、京都とはアウェイで1-0、ホームで3-3と1勝1分。シーズン終盤に対戦した等々力での第32節では3-3という殴り合いとなったのは、まだ記憶に新しいかもしれません。  試合に向けたオンライン取材。 鬼木監督に今シーズンの京都の印象を尋ねたところ、曺貴裁監督が継続して指揮をとっているということもあり、「去年の印象が強い」と言います。 「去年の印象が強いですが、今年も開幕から

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        • Jリーグアジアチャレンジ2022
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        記事

          「天秤が釣り合わない」 (リーグ第2節・ジュビロ磐田戦:4-5)

           Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuでのジュビロ磐田戦は4-5で敗戦。リーグ開幕2連勝とはなりませんでした。  壮絶な撃ち合いとなり、後半には勝負どころがいくつも訪れた試合でしたが、前半30分に3失点してした時点で、どう考えても苦しいゲームだったと思います。  1点が重いスポーツであるサッカーで、前半30分の時点で3点を奪われるというのは、ゲーム自体が壊れてしまいます。鬼木監督としても、準備していたゲームプランに大きな変更を余儀なくされたはずです。  

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第2節・ジュビロ磐田戦)

          3月1日はUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuでジュビロ磐田戦です。  今シーズンのホーム開幕戦になります。 そして、今季から富士通株式会社がネーミングライツパートナーとなり、2月1日から等々力陸上競技場の愛称が変わりました。すでにACLで試合が開催されていますが、大会規定によりACLでは等々力陸上競技場のままでした。「Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu」の略称は「U等々力」となります。 その記念すべき一戦で、かつて川崎フロンターレのゴー

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          「Present for you」 (リーグ第1節・湘南ベルマーレ戦:2-1)

          川崎フロンターレにとって、どうしても勝たなくてはいけない開幕戦でした。  チームとしては公式戦4連戦目のラスト。ACLラウンド16でのショッキングな敗戦から迎えた開幕戦で、当然ながら心身ともに消耗は激しかったはずです。 「身体の疲労がどれだけかは何ともいえないですが、精神的な疲労はかなりあったと思います」  試合後の監督会見で鬼木達監督はそう話していました。特に精神的な疲労ですよね。大きな目標を失ってしまったという喪失感。これは相当なものがあったはずです。  連戦なの

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第1節・湘南ベルマーレ戦)

          さぁ、開幕だ!! ということで、2月24日はレモンガススタジアム平塚で湘南ベルマーレ戦です。 開幕戦というのはいつも特別ですが、今年の川崎フロンターレの場合は少し違うかもしれませんね。  というのも、リーグ開幕前に、公式戦はすでに3試合を消化しているからです。 一週間前にはFUJIFILM SUPER CUP 2024を制してカップを掲げて喜びを分かち合っています。一方で火曜日には劇的な敗戦でACLラウンド16での敗退が決まり、アジア王者への挑戦が終わりました。他クラブ

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          「シブトク つよく 」(ACLラウンド16・2ndレグ山東泰山戦:2-4)

           等々力陸上競技場でのACLラウンド16・2ndレグ山東泰山戦は2-4。1stレグとのトータルスコア5-6となり、ラウンド16での敗退が決まりました。  ジャジソンがねじ込んだ山東の決勝弾は、延長戦突入かと思われた後半アディショナルタイム6分の、ほぼラストプレーに近い時間帯で生まれたものでした。    残された時間はほとんどなく、あるとしてもワンプレー。鬼木監督は残っていた2枚の交代枠にジェジエウと高井幸大を入れて、キックオフと同時にパワープレーを仕掛けますが、それも実らず

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(ACLラウンド16・2ndレグ山東泰山戦)

          2月20日は等々力陸上競技場でACLラウンド16・2ndレグ山東泰山戦です。公式戦3戦目にしてようやく迎える、ホーム・等々力での一戦となりますね。 まず言えることは、有利なのは川崎フロンターレだということです。 1stレグを3対2で勝利しており、この2ndレグは引き分け以上で準々決勝進出が決まります。負けなければOKです。アウェイゴールルールはないので、1点差負けならば、どんなスコアでも延長戦です。2点差以上の負けならば敗退となります。シンプルなレギュレーションになってい

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          「大事な人がいなくなるとチームは強くなる」(FUJIFILM SUPER CUP 2024・ヴィッセル神戸戦:1-0)

           国立競技場での「FUJIFILM SUPER CUP 2024 」は1-0で川崎フロンターレが勝利。3度目のスーパーカップのタイトル獲得となりました。  決勝点を決めたのは、ファン・ウェルメスケルケン際です。 後半3分、セットプレーのこぼれ球をクリアしようとした山口蛍の間合いに詰めていくと、ブロックした足に当たったボールが、そのままゴールネットに吸い込まれました。  試合前日のオンライン会見に出席し、メディア対応。 前夜にはtvkの「ファイト!川崎フロンターレ」で自分が

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(FUJIFILM SUPER CUP 2024・ヴィッセル神戸戦)

          2024年2月17日は国立競技場で「FUJIFILM SUPER CUP 2024 」です。キックオフは13:35。 川崎フロンターレが国内で臨む、今年最初の公式戦となります。前年度の天皇杯覇者として、リーグチャンピオンのヴィッセル神戸との対戦です。  試合前日のオンライン会見で、大幅にターンオーバーすることを鬼木監督は明言しています。 「今回は大幅に(入れ替えを)考えています。ACLの戦いの中で、移動も内容的なものもハードでした。当然、ケアしなければいけない選手も出て

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          「勝負を分けるのは何か?」 (ACLラウンド16・1stレグ/山東泰山戦:3-2)

           済南オリンピックスポーツセンターで行われたACLラウンド16の1stレグ・山東泰山戦。川崎フロンターレにとって今季初の公式戦となりました。  試合は3-2で勝利。 敵地での1stレグを白星で飾りました。ピッチ状態の悪さや、やりにくいアウェイの環境、さらに相手のラフプレーによる肉弾戦による消耗や、終盤のパワープレーの圧力など、試合内容に目を向けると「自分たちのスタンダード」を表現できないゲームでもありました。そういう意味で、2024年の鬼木フロンターレの初陣は、内容的に特筆

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          「NEXT STAGE」 (ACL第6節・蔚山現代戦:2-2)

          もう随分と昔・・・15年以上前の話だけど、蔚山現代戦が行われる蔚山文殊フットボールスタジアムには取材で足を運んだことがあります。その後、毎年のようにACLで川崎フロンターレが蔚山現代と同組になるとは思いませんでしたね。  Kリーグを連覇している王者・蔚山現代。勝てばグループ2位での通過が決まるため、蔚山が必勝を期して挑んで来ることは想定されていました。 一方の川崎フロンターレは天皇杯決勝で120分&PK戦を終えたばかり。優勝のために全てを出し切りました。そこから韓国に移動

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          「素敵なルネッサンス」 天皇杯決勝・柏レイソル戦:0-0(PK:8-7)

          ———これが決まれば、優勝が決まる。 その5人目のPKキッカーとして登場したのはバフェティンビ・ゴミスだった。  今季夏に加入した元フランス代表の大物FWだ。勝負を決める5人目のキッカーに彼を指名したのは、世界を渡り歩いてきた経験値と高精度のキック技術に対する信頼だろう。試合後の鬼木達監督が話す。 「バフェは練習でもPKが上手い。他の選手たちも決めてくれると思っていたと思いますが、GKのファインセーブもありました」  バフェティンビ・ゴミスのキックはさほど甘いコースや

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(天皇杯決勝・柏レイソル戦)

          12月9日は国立競技場で第103回天皇杯決勝です。相手は柏レイソル。  タイトルのかかった大一番を迎えました。今季のリーグは優勝争いを演じることなく8位で終了。ルヴァンカップはグループリーグ敗退と、どちらのタイトルも手が届きそうな距離まで辿り着かずに幕を閉じています。  しかし、この天皇杯は決勝に舞台まで勝ち進みました。あと一つ勝てば、天皇杯制覇です。ならば、自分たちの力を信じて臨むべきでしょう。百戦錬磨のベテランGKチョン・ソンリョンは胸を張ります。 「ここまで来たの

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