いしかわごう

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サッカーと将棋をコンテンツ化するフリーランスです。Number Webなどに寄稿。著書は「将棋でサッカーが面白くなる本」、「川崎フロンターレあるある1&2」など。

マガジン

  • 第103回天皇杯優勝マガジン

    天皇杯制覇を果たした川崎フロンターレの2023年大会(第103回)のレビューまとめです。優勝までの軌跡をどうぞ。

  • 映画『THE FIRST SLAM DUNK』を語る

    スラムダンクの映画『THE FIRST SLAM DUNK』について書いたnoteをまとめたマガジンです。

  • スラムダンクの新装再編版を語る。

    2018年6月から発売されているスラムダンクの新装再編版を語るレビューです。

  • 谷口彰悟について語るマガジン

    谷口彰悟が川崎フロンターレで過ごした2014年から2023年までの9シーズンの取材雑記をまとめました。全部で約60000文字ほどあります。他では読めない、とっておきのコンテンツです。

  • カタールW杯日本代表レビュー

    2022年のカタールW杯での日本代表戦4試合をレビューしています。50000文字超えの読み応えあるボリュームです。

最近の記事

試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第9節・東京ヴェルディ戦)

4月20日はUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで東京ヴェルディ戦です。 試合当日の4月20日、鬼木達監督は50歳の誕生日を迎えます。試合日と誕生日が重なることは珍しく、鬼木監督が監督になってからは初めてです。監督初年度の2017年が誕生日翌日に試合があったぐらいですね。 今週の麻生グラウンドでは、報道陣から誕生日ケーキでお祝いさせていただきました。鬼木監督も驚いてましたが、「勝ちたいですよ」と笑顔で力を込めてました。  とはいえ、実際のピッチで頑張るの

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    • 「この苦しみを強さに」 (リーグ第8節・セレッソ大阪戦:0-1)

      ヨドコウ桜スタジアムでのセレッソ大阪戦は0-1で敗戦。 0-1(セレッソ大阪戦) 0-1(町田ゼルビア戦) 0-0(横浜F・マリノス戦) 3-0(FC東京戦)  中断明けとなった直近4試合のスコアだ。開幕直後に比べると、4失点や5失点をするゲームはなくなった。4シーズンに渡って採用していた4-3-3システムから4-2-3-1システムに変更し、中盤をダブルボランチに。そして選手たちが粘り強く守れていることには一定の成果が出ている。  ただ今度はゴールが奪えなくなった

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      • 試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第8節・セレッソ大阪戦)

        4月13日はヨドコウ桜スタジアムでセレッソ大阪戦です。 セレッソとはスペイン語で「桜」を意味する言葉です。そして川崎フロンターレは、この桜が咲く時期に、なぜか毎年のようにセレッソ大阪と等々力で対戦しています。  調べてみたら、去年は3月18日で、一昨年は4月2日で、2年前は3月3日でした。そして今年は4月13日に、セレッソのホームで対戦することとなりました。  セレッソには今シーズンから登里享平がいます。 まさかノボリとピッチで対峙することになるとは・・・・なんとも言え

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        • 「僕らだけの歌」 (リーグ第7節・FC町田ゼルビア戦:0-1)

           小林が入って、わずか数分後の70分。 ゲームの構図を大きく変える出来事が起きる。高井幸大が自陣のエリア前で受けたボールをチョン・ソンリョンに流すと、右サイドに大きく展開。  その先にいたのは、サイドバックの瀬川祐輔だった。 ジャンプするのではなく、相手との間合いを見ながら胸でトラップ。次の瞬間、相手と入れ替わるような形で素早く前を向くと、瀬川は躊躇せずに前方に走り出していた小林悠にパスを届けた。そしてこれが小林の抜け出しと噛み合う、絶妙なスルーパスとなる。 「自分を見て

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        • 映画『THE FIRST SLAM DUNK』を語る
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        • カタールW杯日本代表レビュー
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        • Jリーグアジアチャレンジ2022
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        記事

          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第7節・FC町田ゼルビア戦)

          4月7日はUvanceとどろきスタジアム by FujitsuでFC町田ゼルビア戦です。 町田ゼルビアとは、クラブ史上初めての対戦となりますね。 J2時代や天皇杯といった公式戦を通じても、過去一度も対戦のないクラブとJ1の舞台で初対戦するのは、ここ最近はなかった気がします。直近だと2015年にJ1に昇格してきた松本山雅FC以来じゃないでしょうか。 Jリーグは今年からルヴァンカップにJ3とJ2も参加するレギュレーションになるため、J1の舞台で初めて対戦するクラブに出会うこ

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          「雨強く、君熱く。」 (リーグ第6節・横浜F・マリノス戦:0-0)

           まるで永遠に続くようにも思えた、11分ものアディショナルタイム。 そんな時間の終わりを告げるタイムアップの笛が鳴り響く。次の瞬間、記者席にいた自分の目に映ったのは、その場で一斉に倒れ込んだ川崎フロンターレの選手たち数人の姿だった。 10人で戦い続けた死闘の末のドロー。 彼らの限界は、とっくに超えていたのだ。 ダービーは勝たなくてはいけないものである。 しかし、結果とは別のところで心が満たされるものがある試合もある。 この日の川崎フロンターレの選手たちは1人少なく

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第6節・横浜F・マリノス戦)

          4月3日は日産スタジアムで横浜F・マリノス戦です。 多摩川クラシコとの次は神奈川ダービーと、ビッグマッチが続きますね。 日産スタジアムでの横浜F・マリノス戦といえば・・・やはり去年の激闘が思い出されます。スコアレスドローで迎えたアディショナルタイムに決まった車屋紳太郎のゴールで劇的な勝利を飾りました。 実はシーズン終盤、この時のゲームをじっくりと振り返る企画を担当したのですが、選手たちが口にしていたのが、このゲームを包む雰囲気でした。  例えば試合前。チームにはいつも

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          「大切なものはいつもピッチの中にある」(リーグ第5節・FC東京戦:3-0)

          「今日はトップ下だったので、より自分のゴールだったり、アシストにフォーカスしたかった。その感覚が得意なポジションだったからこそ、生きたかなと思います」  自らが決めた先制点を振り返る脇坂泰斗は、そう説明してくれた。 この日は慣れ親しんだ4-3-3システムではなく、4-2-3-1システムでスタート。ポジションもインサイドハーフではなくトップ下だ。  思い返してみると、脇坂泰斗という選手が川崎フロンターレで出場機会を掴み始めたのは、プロ2年目の2019年シーズンから。当時の

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第5節・FC東京戦)

          3月30日はUvanceとどろきスタジアム by FujitsuでFC東京戦。多摩川クラシコですね。  鹿島アントラーズに敗戦し、リーグ3連敗で中断期間に入りました。約2週間のインターバルがあり、チームとして有意義な時間として過ごせたのか。そこが問われる一戦でもあります。  試合前々日、鬼木達監督のオンライン囲み取材がありました。 鬼木監督にとっても、腰を据えてじっくりと選手達がトレーニングに取り組める時間になったはずです。この2週間を振り返っての、率直な感触を尋ねてみま

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          「何があなたをそうさせた」(リーグ第4節・鹿島アントラーズ戦:1-2)

           カシマサッカースタジアムでの鹿島アントラーズ戦は1-2で敗戦。  川崎フロンターレが鹿島にリーグ戦で負けたのは、2015年8月以来。実に8年6か月ぶりとなります。2017年に始まった鬼木体制では初めての負けとなりました。  不確定要素が多いサッカーという競技で、同じカテゴリーの強豪にこれだけの長期間に渡って負けなかったこと自体すごいのですが、それだけ長く負けなかったことには然るべきべき理由がありました。そして、今回負けたことにも同じように理由が存在しています。 鬼木監

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          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第4節・鹿島アントラーズ戦)

           3月17日は県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズ戦です。  鹿島にはほとんどのクラブが対戦成績で負け越しています。J1通算で勝ち越しているのは川崎フロンターレと、前節の初対決で勝利した町田ゼルビアだけです。  元々、クラブとして鹿島はそこまで苦手ではありませんでしたが、鬼木監督になってからだとリーグ戦では一度も鹿島に負けていません。2017年からの8シーズン一度もです。これは驚異的とも言っていいでしょう。  鬼木監督にとっての古巣であるため、鹿島戦ではやたら

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          「いっぺんに何もかもというわけはいかないものです」(リーグ第3節・京都サンガF.C.戦:0-1)

           Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuでの京都サンガF.C.戦は0-1。  ホームJ1通算200勝ならず。そして、リーグ連敗となってしまいました。 試合自体はどっちに転んでもおかしくない展開だったと思います。お互いに2度ずつゴールネットを揺らしており、得点が認められなかった3つのシーンは、どれもVARによる判定が下るまでに短くない時間を要してます。それだけ見極めも際どかったということなのでしょう。  川崎フロンターレの判定に関して言えば、三浦颯太のフリー

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          「いっぺんに何もかもというわけはいかないものです」(リ…

          試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第3節・京都サンガF.C.戦)

           3月9日はUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで京都サンガF.C.戦です。  去年、京都とはアウェイで1-0、ホームで3-3と1勝1分。シーズン終盤に対戦した等々力での第32節では3-3という殴り合いとなったのは、まだ記憶に新しいかもしれません。  試合に向けたオンライン取材。 鬼木監督に今シーズンの京都の印象を尋ねたところ、曺貴裁監督が継続して指揮をとっているということもあり、「去年の印象が強い」と言います。 「去年の印象が強いですが、今年も開幕から

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          「天秤が釣り合わない」 (リーグ第2節・ジュビロ磐田戦:4-5)

           Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuでのジュビロ磐田戦は4-5で敗戦。リーグ開幕2連勝とはなりませんでした。  壮絶な撃ち合いとなり、後半には勝負どころがいくつも訪れた試合でしたが、前半30分に3失点してした時点で、どう考えても苦しいゲームだったと思います。  1点が重いスポーツであるサッカーで、前半30分の時点で3点を奪われるというのは、ゲーム自体が壊れてしまいます。鬼木監督としても、準備していたゲームプランに大きな変更を余儀なくされたはずです。  

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          3月1日はUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuでジュビロ磐田戦です。  今シーズンのホーム開幕戦になります。 そして、今季から富士通株式会社がネーミングライツパートナーとなり、2月1日から等々力陸上競技場の愛称が変わりました。すでにACLで試合が開催されていますが、大会規定によりACLでは等々力陸上競技場のままでした。「Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu」の略称は「U等々力」となります。 その記念すべき一戦で、かつて川崎フロンターレのゴー

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          「Present for you」 (リーグ第1節・湘南ベルマーレ戦:2-1)

          川崎フロンターレにとって、どうしても勝たなくてはいけない開幕戦でした。  チームとしては公式戦4連戦目のラスト。ACLラウンド16でのショッキングな敗戦から迎えた開幕戦で、当然ながら心身ともに消耗は激しかったはずです。 「身体の疲労がどれだけかは何ともいえないですが、精神的な疲労はかなりあったと思います」  試合後の監督会見で鬼木達監督はそう話していました。特に精神的な疲労ですよね。大きな目標を失ってしまったという喪失感。これは相当なものがあったはずです。  連戦なの

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