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「できれば、『チャンスだから(ボールを)くれ!』と、もっと声で言ってくれると楽なんですけどね(笑)」。先制点の起点を担った谷口彰悟の配給力。最強の車屋使いが語る、車屋紳太郎を生かす心得とは?(リーグ第21節・アルビレックス新潟戦:2-0)

 デンカビッグスワンスタジアムでのアルビレックス新潟戦は2-0で勝利。

 2005年のJ1復帰以降、リーグ戦で勝ったのは2012年と2015年のみ。ビッグスワンはフロンターレにとって鬼門となってますが、過去の2勝はいずれも小林悠の得点です。そしてこの試合でも小林のゴールが勝利につながりました。

 そのことを聞くと、「けっこう新潟は得意ですね」と小林は笑ってましたが、試合を振り返ってみると、夏場の連戦、しかも苦手とするスタジアムということもあり、内容的に良かったゲームではありませんでした。攻撃では攻めあぐねましたし、守備では決定的なピンチにさらされました。だからこそ、小林は自身の得点よりもこの試合の勝利を噛み締めていました。

「この試合は勝つことが重要でした。最下位相手に取りこぼしは絶対に許されなかった。この勝ちは大きかったと思います」

 いわば、「それでも」勝ち点3を持ち帰ってきた試合です。
その要因は何だったのか。ゲームレビューで語っております。

今回のラインナップはこちらです。

1.うまくいかないデンカビッグスワンスタジアムでの、うまくいかないゲーム。そこで求められていたチームのメンタリティーとは?

2.「できれば、『チャンスだから(ボールを)くれ!』と、もっと声で言ってくれると楽なんですけどね(笑)」。先制点の起点を担った谷口彰悟の配給力。最強の車屋使いが語る、車屋紳太郎を生かす心得とは?

3.ワントップだからこその、ワンタッチゴール。「それができると、ゴールになる」(小林悠)。点で合わせた小林がボックス内で行っていた、二度の動き直しとは?

4.「2-0というスコアを大事にしたいというところで、引きすぎてしまった部分もある」(奈良竜樹)、「引きたくはなかったですね。ただ取ったボールをすぐに取られている時間帯だったので、無理しないほうが良いという考えもありました」(谷口彰悟)。防戦一方になった、後半の残り30分。あれだけ後手を踏んだ原因は何だったのか?

5.「一回こうやって勝つ体験ができたことは、次につながる」(奈良竜樹)。守るときに守り切れる守備陣がチームの勝ち点を上積みさせる。

6.(※8月11日追記)「やっぱりメッセージ性がありますね。『仕掛けろ』というボールだし、『今はスペースではなく足元に入れて、タメを作れ』と(いうボールが来る)」。車屋紳太郎が語る、谷口彰悟の配給から感じるメッセージ。そして先制点の局面で、長谷川竜也ではなく小林悠を選択した理由とは?

7.(※8月11日追記)「パッと後ろを見たら、ユウが『あー!』ってなってて、あー、そういうことね、と(笑)」。鬼門・ビッグスワンでの初得点よりも、その前の逸脱シーンを饒舌に語る中村憲剛。

 以上、7つのポイントで冒頭部分も含めて全部約8000文字です(※8月11日にポイント6と7を追記しました!)。よろしくどうぞ。

 なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第21節・アルビレックス新潟戦)

では、スタート!

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