攻守に圧倒し続けた前半と、仕留め損ねた代償を払った後半。そして先制点の起点となった大島僚太が見せた凄み。(リーグ第6節・横浜F・マリノス戦:1-1)

 日産スタジアムでの横浜F・マリノス戦は1-1のドローでした。

 どちらがボールを保持して主導権を握るのかと注目を集めた試合でしたが、目立ったのはフロンターレのゲームの入りの良さですね。ACL・上海上港戦と同じように、前半から素晴らしい攻撃を展開しました。

 入ってもおかしくない決定的なチャンスの数は、前半だけで少なくとも5本はあったと認識しています。左サイドから車屋の攻撃参加を促し、再三のチャンスを演出していた阿部浩之は、「あれで入らないのかという感じだった」と振り返っています。マリノス守備陣からしても、「フロンターレにボールを回させていた」とか「ボールをもたせて攻めせていた」という感覚ではなかったはずで、彼らからすると、失点しなかったのは運が良かっただけだと思います。実際、試合後のミックスゾーンで扇原貴宏が、そういう旨のコメントを口にしていましたからね。

 なのでフロンターレからすると「前半でゴールを決めておけば勝てた」の15文字で済んだようなゲームだったと思います。実際には試合には勝てなかったわけで、終盤にはあわや逆転されそうな展開にも持ち込まれています。

 そこで今回のレビューでは、「なぜ前半はあれだけ攻守に圧倒できたのか」、「なぜスコアを動かせなかったのか」、そして「競り勝つために何が必要だったのか」などを中心に書いています。

 待望の復帰を果たした齋藤学の視点で語られがちなゲームになってしまいましたが、選手の証言を交えながら、ピッチ上では何が起こっていたのかを分析しているレビューになっております。

今回のラインナップはこちらです。

1.「しっかりつなぎさえすればボールは通るし、普通にチャンスは作れる。やっぱり相手もそこまでハイラインができなくなっていた。そうなれば普通のサッカーになる」(中村憲剛)。マリノスの「ハイライン・ハイプレス」を「ハイライン・ノープレス」にした前半のフロンターレ。選手たちが狙っていた、二つの突きどころとは?

2.「自分が決めきれなかった。それが試合で勝ち切れなかった要因」と肩を落とした知念慶。勝敗の責任を背負う彼に、試合後の中村憲剛がかけた言葉と、それで思い出した出来事。

3.「だったら出させて、喰いに行こうかな。タイトに、ほぼマンツーマンに」(谷口彰悟)、「そっちの方が嫌だったと思う。だって自分らが嫌だったから(苦笑)。特に高さがないときは、そういう守備のやりかたのほうがいい」(中村憲剛)。マリノスのビルドアップを機能不全に陥らせた、面白いように炸裂した前半のシュートカウンター。あのオールコート・マンツーマン戦法を採用した背景を読み解く。

4.「相手がボールウォッチャーになって、逆サイドは空く傾向にあったので、そこに阿部ちゃんがいたので出しました」(大島僚太)。中澤佑二を翻弄して、先制点の起点を担った大島僚太が見せた凄み。そしてコンパクトなエリアでも密集をかいくぐれる彼が、この試合であえてサイドチェンジを使い始めた理由とは?

5.「あの1点でチームとしてガクッときたところはあった。そこで同点なので、ガクッとする必要はなかったが、勢いは落ちてしまった」(阿部浩之)。「勝利の方程式」に持ち込めず、殴り合いとなった終盤。攻め疲れを防ぐために必要だった試合運びとは?

 以上、5つのポイントで全部で約9000文字です。
ハリルホジッチ監督の解任で代表はざわついてますが、ぜひ読んでもらえると幸いです。

なおプレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第6節・横浜F・マリノス戦)

ではスタート!

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この続き:9,045文字

攻守に圧倒し続けた前半と、仕留め損ねた代償を払った後半。そして先制点の起点となった大島僚太が見せた凄み。(リーグ第6節・横浜F・マリノス戦:1-1)

いしかわごう

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