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ワンポイントレビュー:我慢の報酬は、勝ち点3。優勝に突き進むチームに芽生え始めたメンタリティー(リーグ1st第14節ジュビロ磐田戦:1-0)。

 等々力競技場で行われたリーグ戦第14節ジュビロ磐田戦は1-0で勝利。

90分間、攻め続けた報酬は、試合終盤の決勝オウンゴールによる勝ち点3となりました。

 去年までならば、我慢できずにカウンターから失点していたかもしれない展開でしたが、今のチームは90分を通じて、勝つための試合運びができています。その理由として試合後の小林悠はこんな要因を明かしていました。

「今年はチームとして良い声が出ている。それが今までのフロンターレとは違うと思います。後ろがしっかり守ってくれているし、まわりからも『いける、いける。大丈夫、大丈夫』という声が出ているんです。良くないときは、ミスに『なんだよ・・・』という雰囲気になるけど、『今は大丈夫、続けよう』となっている。そこは大きいと思いますね」

 同じことは中村憲剛も話していました。

「前半0−0でもハーフタイムに、誰一人として慌てていなかった。後半にいけるでしょう、という空気が流れていた。実際、決められていなかっただけで、チャンスは作れていた。後半は向こうには何も起きないと思っていたし、そのぐらい試合を支配していた。そういう意味では、1-0のスコアはさびしいけど、ここまできたら、結果が全てのところもあるから。今はじれずに、同じ方向を向いてやれている」

 では、90分じれずに戦い続けた試合を解説したいと思ってます。

ラインナップはこちらです。

1.前半途中のシステム変更は選手の判断?それとも風間監督の指示だったのか?

2.「ハーフタイムにケンゴさんと話して、スタートの位置を意識しました」。前半の攻撃で、足りなかった一工夫。ハーフタイムに登里享平が修正した「スタート位置」とは?

3.「自分たちがやってて楽しければ、見ている人も楽しいと思います」。なぜ大塚翔平はチームで機能するのか。その秘密を探ってみた。(※6月1日:74分のプレーの考察を追記)

4.得点シーン解説:「だったら、そこを使わない手はない」(中村憲剛)。徹底していた「大外からエウソン」と「カットイン中野」から呼び込んだ、劇的な決勝オウンゴール。

5.「久しぶりに、これだけ押し込んだ試合を90分を通して出来ました」。与えたCKは0本。2試合連続完封に貢献したエドゥアルドと谷口彰悟のCBコンビの自信と、優勝に突き進むチームに芽生え始めたメンタリティー。

以上、5つのポイントで、90分じれずに戦い続けられた理由をレビューしています。約7000文字以上あるので、読み応えは十分だと思います。

プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ1st第14節・ジュビロ磐田戦)

では、スタート!

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