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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第13節・大分トリニータ戦)

5月26日は昭和電工ドーム大分で大分トリニータ戦です。

相手は現在3位。川崎フロンターレは勝ち点差1で追う状況で、前節の名古屋グランパス戦に続き、上位との直接対決となります。

大分といえば、元フロンターレのGK高木駿が最終ラインに並んでビルドアップを行う特徴的なサッカースタイルですね。それを「ちょっと前の広島っぽい」と評していたのは中村憲剛。「ちょっと前の広島」というのは、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が率いていた時代のサンフレッチェ広島のことでしょう。彼が広島を率いたのは2006年シーズンですから、もう13年ほど前ですね。そして片野坂監督は、その時代に広島でコーチをしており、影響は大きく受けていると言えます。

そんな昇格組ながら上位にいる大分との一戦の見どころをディープに語っていきたいと思います。今回のラインナップはこちらです。

1.「他のチームには出来ない3連覇という目標もある。プラス、国内のタイトルもカップ戦では取ってない。まだまだやらなくてはいけないこと、改善できることはある」(鬼木達監督)。ACL敗退ショックを乗り越えて挑む、リスタートの一戦。

2.「あそこまで極端にやるのは大分ぐらいしかないと思います」(鬼木達監督)、「自信を持ってやれる人だし、キックも上手い。追い込んだと思っても、1本で局面を変えたりもできる」(谷口彰悟)。指揮官も警戒する大分のサッカースタイル。そのメカニズムと中心にいるGK高木駿。

3.「大分は全員が顔を出して、相手が食いついたら、スペースを狙ってくる」(登里享平)、「自分たちからアクションを起こす守備をする。チーム全員がつながるというのが大事なゲームになると思ってます」(長谷川竜也)。入念に準備していた大分対策。ポイントは、「いつ、どこで奪いに行くのか」という「プレスの目」を合わせることにあり。

4.「(大分は)ギャップを狙ってくるチーム。だから、その辺はジェジエウとも話しました」(谷口彰悟)。個ではなく連携で崩して来る厄介なストライカー・藤本憲明をどう沈黙させるのか。守備陣に求められる対応力とは?

5.「古巣でもあるので、楽しみにはしてます」(家長昭博)。大事なのは、ボールを保持して主導権を握るということ。攻撃陣に生まれる速さと時間で、大分守備陣をどう攻略するのか。

 以上、5つのポイントで冒頭部分も含めて全部で約10000文字です。このプレビューを書くにあたって、前提となる大分のサッカースタイルも詳しく書いたので、思いの外、大ボリュームになりました。観戦のお役になればと思います。

なお、前節のレビューはこちらです。➡️ピンチとチャンスは突然に。そして、それを決め切るチカラ。タイムアップの瞬間に等々力を包んだ大拍手が意味するモノ。(リーグ第12節・名古屋グランパス戦:1-1)

ACLとの兼ね合いで、チームは3月末のリーグ第5節・松本山雅FC戦から中四日、中三日の公式戦連戦を続けてきました。この大分戦が終わると、ようやく次の試合まで中6日空くスケジュールになります。そういう意味でも、ここが踏ん張りどころでもあると言えますね。

では、スタート!

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