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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第31節・柏レイソル戦)

 11月3日は等々力競技場で柏レイソル戦です。

 2018年のJ1リーグも残り4試合となりました。
現在首位の川崎フロンターレは、2位のサンフレッチェ広島とは勝ち点差「4」離れている状況です。この第31節が終わったとき、この勝ち点差が開いているのか、縮んでいるのか。それとも変わっていないのか。

 試合前に、そんなことをいくら考えても無駄なのですが、その結果によって、次節までにいろんなことを考える一週間を過ごすことになりますからね。そういう思いを巡らしている時間が増えると、シーズンも終盤に向かっているのだなという感覚があったりします。残留争いをしているクラブもしかりでしょうけどね。

 さて。
それとは別に、この時期になってもうひとつ感じるのが、日程の妙です。

 何かと言うと、キックオフ時間ですね。最終節が全カード同時刻キックオフになるのは有名ですが、基本的にJリーグの開催時間はバラけています。そして先月は広島が先に試合を行い、その試合結果を受けてからフロンターレが試合をするというシチュエーションが続いていました。広島はリーグ3連敗と不調に喘いでいたこともあり、特にここ3試合は、広島の「負け」を知ってから、フロンターレが試合に臨むという流れだったんですね。

 一方、今節は同時刻である14時のキックオフです。
時間が別々だと、我々のような周囲も含めて否が応でも相手の結果に意識が向いてしまうものですが、同時刻で試合ができることで、自分たちにより集中して臨むことができそうです。

「広島が先ではなくて同じ時間に試合をするので、自分たちの試合に集中できる。まわりに気を散らす必要はないし、自分たちに集中したい」(奈良竜樹)

「(広島とは)勝ち点差が空いたので、他力ではなく全部勝てば優勝できる。広島のことは気にせずに自分たちに集中したい」(守田英正)

 試合を見守る僕らがやるべきことも、等々力のピッチの出来事に目を向け続けることですね。今年の等々力での試合も、柏レイソル戦を含めて2試合しかありません。鬼木フロンターレのサッカーを、今年の等々力で観れるのもあと2試合だけです。ならば、しっかりと見守りたいと思います。

 では、そんな柏レイソル戦の見所です。

1.チョン・ソンリョンの出場停止と、続々と復帰を果たした主軸メンバー。気になる予想スタメンは?

2.「自分たちに集中する。そこに尽きると思います」(鬼木達監督)。チームとしてのマインドを変えず、メンタルをコントロールして勝ち続ける。リーグ連覇のために、指揮官が選手たちに説いたこととは?

3.「その上でリスク管理を早く準備する」(谷口彰悟)。同じ轍を踏まないための、一歩掘り下げたカウンター対策。右サイドのリスクマネジメントに必要な3つのポイントとは?

4.「先制されても、そんなに慌てず自分たちのやり方でやれれば」(阿部浩之)。警戒したい柏レイソルの「奇襲」。想定外の展開になっても頼もしい阿部浩之の思考回路と、そこで求められる川崎の選手たちの「対応力」。

5.「ソンリョンが出ているときには届けないところも、自分なら声が出せる。そういうところははっきり対応したい」(新井章太)。実は見切って対応していた、山形戦のループシュート。30歳を迎えた新井章太が柏戦で示す持ち味と円熟味。

 以上、5つのポイントで、そんなつもりはなかったのに、全部でまさかの約10000文字のプレビューとなりました・笑。読み応えはたっぷり。試合前に読んでポイントを整理し、イメージを膨らませてもらえると幸いです。

なお、直近の公式戦である天皇杯のレビューはこちら➡️「勝った負けたで判断したら、またごちゃごちゃになる」(家長昭博)。10人で見せ続けた王者の猛攻。その中心にいた家長昭博が語った、負けたからこそ、冷静に向き合うべきこととは?(天皇杯準々決勝・モンテディオ山形戦:2-3)

リーグ戦前節のレビューはこちらです。➡️前半残り10分で繰り広げられた、システム変更による両指揮官の攻防戦。34本のパスをつないで決めた、美し過ぎる逆転弾。そしてイニエスタ。(リーグ第30節・ヴィッセル神戸戦:5-3)

それでは、プレビュースタートです。

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