「フロンターレが強くなる過程では大事な試合だったと思えるようにしたい」(齋藤学)。それでも、チームが前に進んでいくために。(第7節・セレッソ大阪戦:1-2)

 等々力競技場でのセレッソ大阪戦は1-2の敗戦でした。

 知念慶のリーグ戦今季初ゴールが生まれましたね。
彼にとっては今季公式戦3ゴール目ですが、等々力では初ゴールです。ついでにいうと、去年の2得点と今年の2得点はヘディングなので、プロになって初めて足で決めたゴールにもなりました。

 会心のガッツポーズで喜ぶ知念の姿を見ながら記者席で僕が思ったことがあります。

 それは「中村憲剛、預言者かよ!」でした。

 というのも前節マリノス戦の終了後、決定機を外し続けた知念に対して、中村は「これだけ外したからもう大丈夫だよ。次は決められる」と知念本人に伝えたことを明かしてくれました。そして僕ら報道陣にも、こう説明していたんです。

「そこ(決定機)にいるから、彼は外す。いなかったら、そのチャンスすらない。外しているけど、そこにいるのは才能だから。それはうらやましいと思う。これもいい経験になる。ユウジさん(中澤佑二)、デゲネクはJリーグでもトップクラスの強さ。そういう中でも体をぶつけながら、前を向いたり、裏に抜けたりとか普通にできていた」

 そして、まさに「次」となったセレッソ戦で本当にゴールを決めてしまったわけです。

 知念も知念で、マリノス戦後には「あと5センチ、10センチの感覚。前の意識さえあれば、あと5センチは足が伸びたと思う。もっとああいうクロスが来るというのを意識すれば触れていたはず」と、クロスに合わなかった数センチの差を痛感し、そこを悔やんでいたんです。

 しかし、別に自分があと数センチ伸ばさなくても、味方がその数センチの差を調節してボールを出してくれれば、ゴールにつながってしまうというのも、またサッカーなんですね。

 サッカーでは、ゴールを奪うためにいろんな崩しのパターンを身につけたり、策を練ったりとあれこれと試行錯誤しなくてはいけませんが、ネットからのロングボールの裏一本であっさりと決まる知念のゴールを見ると、「サッカーって、結局、シンプルなんじゃね?」とも思いますね。

 それだけに知念のゴールで勝たせてあげたい試合でした。等々力でも負けて残念でなりません。

 ボチボチ、試合に関する分析を詳しく語っていきたいと思います。今回のラインナップはこちらです。

1.「タイミング的には、GKが食いついていたので、GKを外すようなトラップをしました。そうしたら、DFも綺麗に外せた」(知念慶)。等々力での初ゴールを生んだのは、逆風の影響と、相手GKを外す場所にボールを置いた絶妙トラップにあり。

2.「嘉人さんが落ちたときに、もっと自分が前に行けたらなとかはありました」(大島僚太)、「嘉人さんが落ちるので、そこで自由に球を散らしてリズムを作ってくれるんですけど、逆に僕に(ボールが)入ったらサポートがいないところもあった」(知念慶)。攻撃陣にとって「最適のピース」となるはずだった大久保嘉人の、思わぬ苦戦。

3.「なるべく畳み掛ける。追加点を狙っていこう。それはミーティングでも話していました。もっと圧力をかけられればと思ったけど、セットプレーとCKでやられてしまった」(大島僚太)、「昨年は失点しても『行こう、行こう』という声が出ていた。今日は失点したときに下を向く選手が多かった。そういうところは結果につながってしまう」(小林悠)。2失点はどちらもセットプレーだが、「なぜセットプレーを相手に与えたのか」にも目を向けるべき必要がある。

4.「距離感が近いので、ボールを受けた後や、受けるところでのドリブルかパスかの判断ですね」(齋藤学)、「スペースなかった。ああなると厳しいのかな。ウチにとって、ああいう展開が一番やられたくないパターン。それは改めて感じました」(家長昭博)。途中交代でサイド攻撃を担った両翼が感じたこと。そして、それでも前を向くために。

 以上、4つのポイントで冒頭部分も含めて全部で約8000文字です。負けにまだモヤモヤしている方は、自分なりの気持ちの整理の参考に読んでもらえると幸いです。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(第7節:セレッソ大阪戦)

では、スタート!

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この続き:7,606文字

「フロンターレが強くなる過程では大事な試合だったと思えるようにしたい」(齋藤学)。それでも、チームが前に進んでいくために。(第7節・セレッソ大阪戦:1-2)

いしかわごう

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