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対照的だった中盤の推進力。なぜ大島僚太はゴール前に出ていけず、川辺駿は出ていけたのか。(リーグ第19節・ジュビロ磐田戦:2-5)

 等々力競技場でのジュビロ磐田戦は2-5。

プレビューでは、過去の対戦傾向や両者のプレースタイルから試合展開を「真夏の我慢比べ」という表現で予想していましたが、いざフタを開けてみれば、「豪雨の殴り合い」の様相を呈していました。これだけゴールが生まれるスコアを予想していた人は、まずいないと思います。

 試合については本文で詳しく語っています。今回のラインナップはこちらです。

1.「そうすると相手の方が前にプレーしやすい」。対照的だった中盤の推進力。なぜ大島僚太はゴール前に出ていけず、川辺駿は出ていけたのか。

2.「今日はちょっとボールを持ちすぎた。前の選手も動くが、そこにつけたときは狙われている状態」(中村憲剛)、「ボールを持って、持って、それからクサビを入れる。そこでカットされてしまう」(谷口彰悟)。二段構えの磐田守備陣に消されたフロンターレの流動性。絶妙だった中村俊輔の「目立たない位置取り」とは?

3.「崩し切らずに、手前でクロスを上げてユウさん(小林悠)が競ってという形は狙いでもあった」(大島僚太)。磐田守備陣攻略のヒントが、「崩さない崩し方」に潜んでいた理由。

4.6分間で3失点のエアポケットはなぜ起きた?「審判にイライラして、コントロールできていない選手が多かった。矢印を向ける方向が違うというか、熱くなるところも冷静にならないといけない。そういうところがまだまだなのかな」。判定に対してナーバスになって試合をしてしまった味方に対する、主将・小林悠による苦言。

5.「もっと正確に、丹念にやらないといけない」(中村憲剛)。ピッチの上の噛み合わなさを象徴した、巻き返しの鬼木采配で起きた齟齬。そして「ツキがなかった」ですませるのではなく、あえて技術の問題として向き合って乗り越えるべき。

 以上5つのポイントで、今回は約8000文字の大ボリュームです。
大敗したゲームのレビューですが、全てが悪かったのかというとそんなこともありません。ただしっかりと問題点を把握して、次の試合に向けての糧にしていきたいところです。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第19節・ジュビロ磐田戦)

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