圧倒せずとも淡々と勝ち切る姿にあった王者としての試合運び。そしてチームに根付く鬼木イズム。(リーグ第13節・大分トリニータ戦:1-0)

 昭和電工ドーム大分での大分トリニータ戦は1-0で勝利。

 試合を通じて川崎フロンターレのシュート数は5本でした。普通に考えると、フロンターレとしては少ない数字です。一方で、大分トリニータが放ったシュートも4本でした。

 両チームのシュート数が示したように、お互いに隙を突き合うような試合展開でした。勝ったフロンターレも試合を通じて圧倒したわけではありませんし、90分間に渡って、自分たちのサッカーを表現し続けた内容でもありません。ただ、それでも勝ち切る。言ってしまえば、チャンピオンらしい試合運びだったと思います。
 
「いいサッカーをしてもそれは付け合わせに過ぎない。結果こそがメインディッシュだ」

 ドイツ代表を率いて2014年のW杯を制したレーヴ監督の言葉です。魅力的なサッカーをするチームが結果を重視し、それを語ったことで一層説得力が増す側面はあります。

今回のレビューでは、この勝利のために水面下で行われていた準備を詳しく掘り下げています。ラインナップはこちらです。

1.ボールを奪いに行けないと思ったら、深追いせずに我慢させる。準備していた大分対策に固執せず、柔軟な対応を見せた鬼木監督の判断力。

2.相手のスイッチを狙ってボールを奪い、こちらの攻撃のスイッチは悟らせない。決勝ゴールの水面下で行われていた、それぞれの駆け引き。

3.後半に狙われたマギーニョの背中と、川崎守備陣が繰り出した適切な「受け」とは?

4.厳しい監視下に置かれ続けて沈黙したレアンドロ・ダミアン。それでも「ダミアン頼み」にならない攻撃陣が象徴する、現在のチームの強み。

5.「どこでもチャンスがあればという感じですね」(車屋紳太郎)。準備していた車屋紳太郎の右サイドバック起用。そこにあった狙いとは?

6.放ったシュートは5本。圧倒せずとも淡々と勝ち切る姿にあった王者としての試合運び。そしてチームに根付く鬼木イズム。

(※5月30日追記)7.「受ける前に、アキさんに二人か、三人の目線が行った」(脇坂泰斗)、「ダミアンが動くのが見えていて、蹴った後に(マギーニョが)視野に入ってきた」(長谷川竜也)。なぜ脇坂泰斗はフリーで前を向いて仕掛け、長谷川竜也は自信を持ってクロスを供給できたのか。決勝弾につながるプロセスにあった、巧妙な駆け引きと冷静な判断力を読み解く。

以上、7つのポイントで約10000文字です。今回は大分取材に行っていないのと後日取材も間に合わないので、このレビューは事前取材とDAZN観戦を元に執筆しています。そのつもりで読んでみてください(※後日取材でポイント7を追記しました)。

なお、プレビューはこちらです。➡️試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第13節・大分トリニータ戦)

では、スタート!

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圧倒せずとも淡々と勝ち切る姿にあった王者としての試合運び。そしてチームに根付く鬼木イズム。(リーグ第13節・大分トリニータ戦:1-0)

いしかわごう

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